さくらまりか  

気がつけば51歳。2度の離婚と大人の失恋いくつか、子宮全摘を乗り越え、躁うつ病となかよ…

さくらまりか  

気がつけば51歳。2度の離婚と大人の失恋いくつか、子宮全摘を乗り越え、躁うつ病となかよく共存中。マッチングアプリにお見合い、合コン、あれこれ五十路の恋活に励んでいます。両親と伯父夫婦の介護に振り回されながらの仕事と恋バナ、よかったらおつき合いくださいませ。 本業は社会福祉士。

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ありがとうが似合う別れになるように

「最初に私、言ったよね。 相手に合わせすぎちゃって、黙って我慢して、突然、爆発しちゃう」 「ごめん、何か違うなって思っていた。ごめん」 「もう終わっているから。私の中では終わっているから、大丈夫」 まりかはひと息で言い切ると、左隣のタカシをちらりと見た。 タカシは泣いていた。 左の手の指を目頭にぎゅっと当て、じっと空を仰いだ。 金曜夕刻の東京駅丸の内駅前広場。 目抜通りの街路樹と、レンガ作りの駅舎、それから無機質なビルたちに囲まれた空には雲ひとつなく、ただただ青かった。

    • 頭のよさと情の厚さ

      「少し前に、まりかさん、noteでまりかの強みを教えてください、って言ってたでしょ? たくさんあるじゃないですか」 「そうかなあ。それが自信を持てないのよね。たとえば?」 「まずは頭のよさ。それから情の厚さ。 両方を兼ね備えたまりかさんは最強です。 もっと自信持ってください」 ゴールデンウィーク後半の真ん中、電車を乗り継いで2時間、まりかは東京の反対側に来ていた。 去年の秋、亡くなった伯父も眠る母方のお墓まいりと、そのすぐ近くに住む九つ若いお友だちとのランチだ。 待ち合わせ

      • ひとりで背中は洗えないから、人は恋を求める

        「まりかさ、きちんと別れ話をして別れるのって、初めてだよね。 いつも、まりかが溜め込むだけ溜め込んで、メールやLINEでぽーんと突き放して終わっちゃって、だったでしょ」 「そうなのよ。いつも一方的に通告して、相手の話も聞かないし、自分の気持ちもきちんと伝えなかったから。 アカリ、よくそれに気づいたわね」 「そりゃね、13歳から40年近く一緒なんだからさ」 4月の祝日の昼下がり、まりかは中学2年生からの友だち、アカリとココスでごはんを食べていた。 8年前に亡くなった、やはりず

        • 教えてくださいまりかの強み〜気がつけば15万回見ていただきました

          ありがとうのハグで、タカシとの恋が終わって1週間。 気がつけば、さくらまりかのnote、15万回を見ていただいていました。 多く読んでいただくことを目指しているわけではないですが、ひと区切り、うれしいです。 50歳オーバーのちょいぽちゃオバさんの恋活に、興味を持ってくださって、本当にありがとうございます。 もうマッチングアプリには手を出さない、と、思いつつ、明日も明後日もお見合いパーティの予定があったり、少しペースダウンして何となーく続けようと思っています。 惚れっぽくて冷

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        ありがとうが似合う別れになるように

          君からのLINEが来ない朝7時ああこれを世は失恋と呼ぶ

          君からのLINEが来ない朝7時ああこれを世は失恋と呼ぶ

          9年前の今日、まりかは倒れた。 ココロもカラダもズタズタだった。 ホームに駆け込んだら、すでに電車がいたから、その電車からご相談者が降りてきたから、まりかはいまも生きている。 生きることって、小さな偶然の積み重ね。 さくらまりか、いろいろあるけど今日も幸せです。

          9年前の今日、まりかは倒れた。 ココロもカラダもズタズタだった。 ホームに駆け込んだら、すでに電車がいたから、その電車からご相談者が降りてきたから、まりかはいまも生きている。 生きることって、小さな偶然の積み重ね。 さくらまりか、いろいろあるけど今日も幸せです。

          さよならを預けるアイスコーヒーの溶ける氷をそっと見ている

          さよならを預けるアイスコーヒーの溶ける氷をそっと見ている

          今日はお休み。 父や伯父、子ども食堂関係の書類たちを片して、まつ毛をつけたら上京。 神社におまいりしてから、タカシと東京駅で待ち合わせ。 会ってどうするんだろう。 当然、彼からドタキャンと思っていたら、夕べまさかのリマインド。 彼は何がしたいのだろう。 考えても仕方がないや。

          今日はお休み。 父や伯父、子ども食堂関係の書類たちを片して、まつ毛をつけたら上京。 神社におまいりしてから、タカシと東京駅で待ち合わせ。 会ってどうするんだろう。 当然、彼からドタキャンと思っていたら、夕べまさかのリマインド。 彼は何がしたいのだろう。 考えても仕方がないや。

          すごくすごく眠い。 身内4人の面倒に追われたこの4年ちょっとの疲れが、どっと出たのかも。 マッチングアプリも、気を使ったしなー。 忙しさの中、行方不明になった私を探す旅に出よう。

          すごくすごく眠い。 身内4人の面倒に追われたこの4年ちょっとの疲れが、どっと出たのかも。 マッチングアプリも、気を使ったしなー。 忙しさの中、行方不明になった私を探す旅に出よう。

          あの人たちと関わると、一気に波長が狂う。 話題にするだけでももちろん、ましてや今日のように顔を合わせ、ことばを交わさなくてはならないと、なおさらだ。 帰りのクルマで、「もうどうでもいい!」と何度も叫んで、どうにかバランスを取る。 あの人たちとは、まりかの父と母である。

          あの人たちと関わると、一気に波長が狂う。 話題にするだけでももちろん、ましてや今日のように顔を合わせ、ことばを交わさなくてはならないと、なおさらだ。 帰りのクルマで、「もうどうでもいい!」と何度も叫んで、どうにかバランスを取る。 あの人たちとは、まりかの父と母である。

          「待ち合わせ、東京駅でいかがですか」 「まりかんちの電球の交換はしなくていいの?」 「ほかの人に頼んだので、大丈夫です」 「わかりました。東京駅ですね」 おしまい。

          「待ち合わせ、東京駅でいかがですか」 「まりかんちの電球の交換はしなくていいの?」 「ほかの人に頼んだので、大丈夫です」 「わかりました。東京駅ですね」 おしまい。

          タカシを選択しない選択をしよう、と決めたら、楽になった。 日記の殴り書きも、半減した。 いまは、ひとりを楽しむ時期なのかも。

          タカシを選択しない選択をしよう、と決めたら、楽になった。 日記の殴り書きも、半減した。 いまは、ひとりを楽しむ時期なのかも。

          眠い。とにかく眠い。 週末を寝倒してもまだ眠い、と、精神科のドクターに相談すると、 「いままでとても気が張っていたから、疲れが出ているんでしょう。 体が休息を要求しているなら、休んでくださいね」 と、言ってくださった。 今日は血液検査、断食明けはコイツをがっつりいったぜ。

          眠い。とにかく眠い。 週末を寝倒してもまだ眠い、と、精神科のドクターに相談すると、 「いままでとても気が張っていたから、疲れが出ているんでしょう。 体が休息を要求しているなら、休んでくださいね」 と、言ってくださった。 今日は血液検査、断食明けはコイツをがっつりいったぜ。

          お別れのあいさつはいらないけれども

          「知り合ってから、辛い時間の方が多かったけれども、楽しい時間に感謝します。 おつき合いしているわけではないから、お別れのあいさつはいらないですね。 短い間でしたが、ありがとうございました」 限界だった。 彼が何を考えているのか、わからなかったから。 セックスがしたいだけなら、わざわざ片道3時間かけてこないだろう。 まりかは、とくにテクニシャンでもないし、美しいプロポーションの持ち主ではないから。 でも、せっかくふたりで旅に出ても、夕食後のひとときをタカシはバラエティ番組を

          お別れのあいさつはいらないけれども

          ひとり暮らしの特権、人のメシの心配をせず、外で朝食を取ること。 ああ、幸せ。

          ひとり暮らしの特権、人のメシの心配をせず、外で朝食を取ること。 ああ、幸せ。

          マッチングアプリで、たまたまめぐりあわせただけ。 つながりはLINEだけ。 会ったこともない殿方の死が、どうしてこんなに大きな感情を揺り起こすのか。 友より深く恋より淡く。 まりかは、サトウさんとの関係に、名前をつけあぐねている。 彼の人生最後の数週間を共有させてくれた彼に。

          マッチングアプリで、たまたまめぐりあわせただけ。 つながりはLINEだけ。 会ったこともない殿方の死が、どうしてこんなに大きな感情を揺り起こすのか。 友より深く恋より淡く。 まりかは、サトウさんとの関係に、名前をつけあぐねている。 彼の人生最後の数週間を共有させてくれた彼に。