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【中小企業の新卒採用】応募学生の入社意欲を上げる採用活動の組み立て方

これからの新卒採用は、「納得感をもって入社する」採用活動を意識する重要性を実感しています。応募から選考に進むにつれて入社意欲が上がっていく採用活動です。

「募集掲載→説明会→選考(一次・二次など各社による)→内定」と進んでいく新卒採用活動の中に「企業理解が段々と深まっていく」体験を散りばめていくのです。もちろん説明会だけではなく〈選考〉の場においてもです。


つまり、今後の新卒採用を成功させるカギは、「いつ」「どの」タイミングで「何の」情報を伝えるか?

そのために、まずは採用活動の中で伝えたい企業情報を大きく3つに分けて伝えていくことをオススメしています。


〈企業理解が深まる伝え方〉

・一次情報…企業・募集職種の基本情報
・二次情報…基本情報を知っているからこそわかる情報
・三次情報…入社前の具体的な情報


応募学生への情報提供の場は説明会に限らなくても問題ありません。寧ろ情報を伝える場を限定してしまうと応募側が情報を整理しきれず逆効果になってしまう危険性があります。

そのため、入社に至るまでの必要なタイミングで伝えていくと「だからか!」と納得感が生まれていくのです。

各企業それぞれにしかない魅力をたくさん持っています。

応募学生に伝えるための企業の魅力・情報を整理するためのヒントをご紹介していきます。



●一次情報…企業を知るための基本情報


対象:募集媒体・説明会

このステップでの応募者は企業のことをまだ何も知らない状況です。
そのため、まずは企業や募集職種の基本的な情報を伝えるのが一番最初のステップになります。

・募集職種の採用情報(仕事内容・勤務地・給与・福利厚生etc.)を明確にする
・企業のアピールポイントを3つ絞る(社風・仕事の面白さ・制度…)


ここでポイントなのが、「次のステップに進みたい」と思ってもらうこと
この時点で会社のこと全部伝えようとしなくて良いのです。

ポイント絞った内容の募集掲載を行い、会社説明会にて掲載情報をもとに実際にあった事例を盛り込む。

これから企業理解を深めるための土台を作ります。

●二次情報…基本情報を知っているからこそわかる情報


対象:選考ステップ

この時点での応募者は「どんな会社か/仕事内容か」をおおまかに理解している状況です。そのため、二次情報として伝えるポイントは2つあります。


・言葉だけでは伝えられない空気感・雰囲気を感じてもらう

・一方的な情報提供ではなく、お互い会話をしながら知ってもらう


選考ステップは、一次・二次・最終…と各社によって異なります。

さらに近年はWEB利用や選考方法の多様化しているため、どのように選考ステップを組み立てるか?も頭を悩ませることも多いと想像します。

ただ、この選考ステップ内では1回は対面選考を入れることをオススメしております。

どんなに言葉を尽くしても社内の雰囲気を伝えるのは大変難しいです。

そのため、対面選考で来社したタイミングで伝えていきます。

選考、というと企業が選ぶイメージが先行しがちですが、社内を知れるプログラムがあると「入社意欲を高める」「入社後のイメージをより鮮明にする」ことに作用させるのが二次情報です。

企業の基本的な情報を知っているからこそ伝わる情報なのです。


選考にプラスして、1度は対面にて約60分~90分のスケジュール感で組み立てるのがベストです。
〈二次情報が伝わる例〉
・社内見学
・先輩社員との座談会
・質疑応答の時間
・選考前の補足説明


基本的な情報を知ってるからこそ伝わる話、空気感があります。

●三次情報…入社前提の具体的な情報


対象:内定出しから入社までの期間

いよいよ採用フローの終盤戦です。
このタイミングにて、入社前提のより具体的な話がメインになります。

・入社直後のスケジュール(入社初日の詳細・新人研修・正式配属時期など)
・入社にあたっての必要書類
・交通費支給・休暇などの労働条件の再確認、詳細説明
・配属先


企業の基本・雰囲気を知った上で、内定を受諾して入社を心待ちにしている応募学生です。

入社してから「こんなはずじゃなかった!」とミスマッチのないように、疑問を解消しながら進めていく必要があります。
学生から社会人になることは大きな変化です。

そのため、入社に対して不安にならないように具体的に決定した内容から順次お知らせしていくと良いでしょう。


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これまで「応募学生の入社意欲を上げる」ための新卒採用活動についてお話してきました。

採用活動では「良かれ」と思ってあれもこれもと一気に企業のことを伝えるのはマイナスな印象を与えてしまいます。

初めて聞く情報ばかりだと、せっかく伝えても消化不良を起こしてしまいます。

一方で、伝える情報が少なすぎるのもギャップを感じて早期退職つながる、あるいは選考を受けないに繋がってしまいかねません。

そのために応募学生の入社意欲を上げる、つまり納得しながら企業のことを段階的に知っていく新卒採用活動の組み立てが必要になってくるのです。


わたしが経営する会社では、初めて採用支援に携わる際にまずは経営者の方に取材する時間をいただいております。

だいたい60分程度、その企業さまに併せた新卒採用活動のために必要な情報収集の機会です。

この時間では会社設立の経緯や社長の経験、新卒社員を迎えた際の研修や携わる仕事内容について…まずは企業の代表である社長に語っていただき、聞いた内容を整理してから具体的な採用活動の話に移行します。


取材をする時点でわたしは応募学生と同じ立場です。

話を聞いた上で、どんな順番で伝えていけば企業に興味を持って納得感を持ってもらえるかを考えます。
取材進めていくと「このエピソードはぜひ!」と前のめりになってしまう魅力は複数出てくるものです。


外から見て初めて気づくその企業ならではの魅力はたくさんあるんです。


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2025年3月卒業予定の就職内定率は、58.1%(24年4/1時点)とまさしく“超売り手市場”と呼んでいい状況が続いております。

さらに、就活サイト一強時代から現在では、逆オファー型や紹介会社、SNS採用など新卒採用の手法は多岐に渡り目まぐるしく採用市場が日々変化を続けています。

各採用手法の中で統一した募集掲載ルールがないため、入社後のミスマッチが出ないかの懸念点があるのも事実です。

そんな状況の中でまずは企業の隠れている魅力を再発見して、見つけた魅力をどのタイミングで伝えるか?を考え実行することが益々重要になってくるでしょう。


企業にも応募学生、双方が「良かった!」と思える採用活動を引き続き支援していければと思っております。


               ◎◎◎

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