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ご覧いただきありがとうございます。東京都多摩地区在住。絵画教室の講師をしています。アート・歴史・文学・映画・着物が好きです。地域の文化財ボランティアに加入し、郷土史や文化財について勉強中ですので、ご教示いただければ幸いです。

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記事一覧

旧吉岡家住宅 庭編

前回、主屋とアトリエをご紹介しました。 今回はお庭です。 庭にも国登録有形文化財が3つあります。 1)長屋門(ながやもん) 吉岡家住宅へ入るには、まず長屋門をくぐ…

popo
23時間前
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写仏部作品No.15『モアイ像』

モアイ像は仏像? 狭義の意味でも、広義の意味でも、たぶん仏像ではないと思います。 でも日本人にとって仏像が大事であるように、イースター島の人々にとってモアイ像が…

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3日前
74

旧吉岡家住宅

古民家ファンのみなさま。 お立ち寄り頂けたら幸いです。 毎年、春と秋に、東大和市の国登録有形文化財である『旧吉岡家住宅』が公開されます(すみません、もう終わって…

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4日前
75

写仏部作品No.14『圓光寺 お地蔵様』

京都一乗寺にある圓光寺は、かわいいお地蔵様で有名。インスタでもよく見かけます。 青い苔に覆われたお地蔵様 今回はステンシルで描いてみます。 ざっくりとお地蔵様の…

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7日前
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写仏部作品No.13『中国の初期仏像』

先日、根津美術館を訪れた際のnoteで、最後にこのように書きました。 入ってすぐのホールには仏像が並んでおり、写真撮り放題でした。 ここだけでもお腹いっぱいになるほ…

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10日前
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Himashun部長がいないんです。

popo
10日前
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写仏部作品No.12『岩谷観音』

我らが写仏部・写真班のイケオジ班長こと江口班長から、磨崖仏の写真が届きました。 福島市・信夫山にある隠れた名所、『岩谷観音』から。 60体もの仏さまがいらっしゃるそ…

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13日前
99

『どうぶつ百景』

母の日に、娘たちが美術館のチケットをプレゼントしてくれると言うので、家族4人で行って来ました。 娘は一卵性のふたごで、同じ大学に通い、同じところでバイトをしてい…

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2週間前
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『復刻 開館記念展ー仙厓・古唐津・中国陶磁・オリエント」

出光美術館は年末でいったん閉鎖されます。 帝劇ビル(出光美術館と東宝が所有)が建替えになるのだとか…寂しい。 帝劇ビル、頑丈そうですが来年で築60年なんですね。 か…

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2週間前
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『花・flower・華 2024』

ぎりぎり開期に間に合いました。 玄関脇の実物の桜はもう散ってしまいましたが。 山種美術館の企画展では、いつも1点だけ撮影可になります。 今回、その1枚は、ポスターに…

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3週間前
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『国宝・燕子花図屏風』

毎年、庭園の燕子花(かきつばた)が咲く、4月~5月の時期に、尾形光琳作・国宝『燕子花図屏風』が、展示されます。 前回の庭園に続き、今回は本展です。 光琳は高級呉服…

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3週間前
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根津美術館 庭園

毎年、庭園の燕子花(かきつばた)が咲く、4月~5月の時期に、尾形光琳作・国宝『燕子花図屏風』が、展示されます。 またこの時期、庭園内の茶室「披錦斎」で、お茶を頂け…

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3週間前
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写仏部作品No.11『あんこちゃん地蔵』

写真班のあんこちゃんが石仏の写真をたくさん撮ってきてくれました。 地元のお遍路巡りということで、あんこちゃんの個人情報保護のため、お寺さんのお名前は非公開。 石仏…

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1か月前
94

ライトアップ木島櫻谷

『四季連作屏風』を全点一挙公開 展示室に入ると、四双の金屏風(プラス『竹林白鶴』)が四方を囲んでいて、なんという贅沢な空間。 大正6年~7年にかけて、大阪天王寺…

popo
1か月前
90

サントリー美術館『名品ときたま迷品』

カメラのマークがついている展示品は、撮影可です。 まずはリーフレットになっている、この地球儀のようなものは、何でしょう。 『鞠・鞠挟(まりばさみ)』江戸時代 18…

popo
1か月前
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写仏部作品No.10『円空』

写仏部の優等部員、長谷川美智子先生が連載してくださっている『仏像物語』。 そのNo.3はお地蔵さまでした。 お地蔵様の切なさと、尊さを、温かい筆致で描いていらっしゃ…

popo
1か月前
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旧吉岡家住宅 庭編

旧吉岡家住宅 庭編

前回、主屋とアトリエをご紹介しました。
今回はお庭です。
庭にも国登録有形文化財が3つあります。

1)長屋門(ながやもん)

吉岡家住宅へ入るには、まず長屋門をくぐります。

吉岡堅二氏が引っ越してきたときにはなかったもので、お隣りの市で不要になったものを移築しました。

仲の良い棟梁から、こんな長屋門があるけど、要らない?と持ちかけられたようです。
犬が子どもを産んだから、要らない? くらいの

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写仏部作品No.15『モアイ像』

写仏部作品No.15『モアイ像』

モアイ像は仏像?

狭義の意味でも、広義の意味でも、たぶん仏像ではないと思います。
でも日本人にとって仏像が大事であるように、イースター島の人々にとってモアイ像が大事で神聖なのは間違いないです。

それに世界遺産だし。

写仏部ギター班長にして蕎麦班長のEijyoさんが、人生へのご褒美旅行を終えて、ハワイからお帰りになりました。
お土産を楽しみしていたところ、あにはからんや、モアイ像を写仏するよう

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旧吉岡家住宅

旧吉岡家住宅

古民家ファンのみなさま。
お立ち寄り頂けたら幸いです。

毎年、春と秋に、東大和市の国登録有形文化財である『旧吉岡家住宅』が公開されます(すみません、もう終わっています)

文化財ボランティアは『おうちガイド』を行いますが、

私はまだ解説ができるほど精通していません。
背後でおどおどニコニコしているだけの人がいたらpopoです。

先日、公開にさきがけて、現地で勉強会がありました。
と言っても、

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写仏部作品No.14『圓光寺 お地蔵様』

写仏部作品No.14『圓光寺 お地蔵様』

京都一乗寺にある圓光寺は、かわいいお地蔵様で有名。インスタでもよく見かけます。

青い苔に覆われたお地蔵様

今回はステンシルで描いてみます。

ざっくりとお地蔵様の絵を描いて、輪郭を切り抜きます。
鋭い切れ味のデザイナーズカッター。
いえ、普通のカッターで十分です。

水彩絵の具は黒にちょっと緑を混ぜています。

スポンジでとんとんします。

全体に、ただ楽しく。

周りの草はスポンジでシュッシ

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写仏部作品No.13『中国の初期仏像』

写仏部作品No.13『中国の初期仏像』

先日、根津美術館を訪れた際のnoteで、最後にこのように書きました。

入ってすぐのホールには仏像が並んでおり、写真撮り放題でした。
ここだけでもお腹いっぱいになるほどの楽しい空間だったのですが、いずれまたご紹介できればと思います。

なぜお腹いっぱいになるほど楽しかったかと申しますと、日本に仏像が伝わる以前の、中国やパキスタンの仏像が陳列されていたからです。

『弥勒菩薩立像』
クシャーン時代3

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Himashun部長がいないんです。

写仏部作品No.12『岩谷観音』

写仏部作品No.12『岩谷観音』

我らが写仏部・写真班のイケオジ班長こと江口班長から、磨崖仏の写真が届きました。
福島市・信夫山にある隠れた名所、『岩谷観音』から。
60体もの仏さまがいらっしゃるそうです。

まるで仏さまのアパートメント。
十一面観音さまのお顔、まるまるしてお美しい。

『岩谷観音』に関しての詳細は、江口班長の記事をご覧いただくこととして、

さっそく写仏に入ります。

幾躰か描きたい仏さまがいらっしゃいましたが

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『どうぶつ百景』

『どうぶつ百景』

母の日に、娘たちが美術館のチケットをプレゼントしてくれると言うので、家族4人で行って来ました。
娘は一卵性のふたごで、同じ大学に通い、同じところでバイトをしている、親から見ても不思議ちゃん姉妹です。

美術館へ行くといっても、家族の誰も絵に興味がないんです。
連れ回しても退屈するのは火を見るより明らか。
娘たちは動物が好き、夫は鉄道や建物がわりと好き、折衷案として東京ステーションギャラリーで『どう

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『復刻 開館記念展ー仙厓・古唐津・中国陶磁・オリエント」

『復刻 開館記念展ー仙厓・古唐津・中国陶磁・オリエント」

出光美術館は年末でいったん閉鎖されます。
帝劇ビル(出光美術館と東宝が所有)が建替えになるのだとか…寂しい。
帝劇ビル、頑丈そうですが来年で築60年なんですね。
かつて丸の内にはビルが競うように建築されましたが、皇居より高い建物を作ってはいけないと100尺(31m)に規制されていました。
戦後、規制が解かれたものの、昭和41年、高さ99メートルの東京海上日動ビルディングが建設された折には、「皇居前

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『花・flower・華 2024』

『花・flower・華 2024』

ぎりぎり開期に間に合いました。
玄関脇の実物の桜はもう散ってしまいましたが。

山種美術館の企画展では、いつも1点だけ撮影可になります。
今回、その1枚は、ポスターにもなっていた奥村土牛の『醍醐』。
101歳まで生きた土牛の83歳のときの作品です。

今更説明するまでもありませんが、京都・総本山醍醐寺の「太閤しだれ桜」がモチーフ。
いつか制作したいと思いつつ、長い間思いがまとまらなかったところ、完

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『国宝・燕子花図屏風』

『国宝・燕子花図屏風』

毎年、庭園の燕子花(かきつばた)が咲く、4月~5月の時期に、尾形光琳作・国宝『燕子花図屏風』が、展示されます。
前回の庭園に続き、今回は本展です。

光琳は高級呉服店の生まれで、40歳になるまで放蕩生活を送っていました。そろそろ何とかしなくちゃなあと思ったのでしょうか、40歳で画家になろうと決心します。
そしていきなり出世作を出してしまいます。
それがこの『燕子花図屏風』
もともと本阿弥光悦のDN

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根津美術館 庭園

根津美術館 庭園

毎年、庭園の燕子花(かきつばた)が咲く、4月~5月の時期に、尾形光琳作・国宝『燕子花図屏風』が、展示されます。

またこの時期、庭園内の茶室「披錦斎」で、お茶を頂けます(有料)ので、お茶師範の友人と一緒に行ってきました。

根津美術館の本館は2009年に隈研吾さんの設計で創建されました。
正門と美術館をつなぐ40メートルにわたるアプローチは、片側が竹の壁、片側が竹林になっています。

早々に恐縮で

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写仏部作品No.11『あんこちゃん地蔵』

写仏部作品No.11『あんこちゃん地蔵』

写真班のあんこちゃんが石仏の写真をたくさん撮ってきてくれました。
地元のお遍路巡りということで、あんこちゃんの個人情報保護のため、お寺さんのお名前は非公開。
石仏のお名前は『あんこちゃん地蔵』にします。

どのお地蔵様もかわいいんですが、水玉模様の頭巾をかぶったこちらのお方。

あんこちゃんいわく「アップにしたら美人だった」
ほんとですね、アイブロウとアイライナー(マジック?)でお化粧し、流し目が

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ライトアップ木島櫻谷

ライトアップ木島櫻谷

『四季連作屏風』を全点一挙公開

展示室に入ると、四双の金屏風(プラス『竹林白鶴』)が四方を囲んでいて、なんという贅沢な空間。

大正6年~7年にかけて、大阪天王寺の茶臼山に新築された住友家本邸を飾るために、縦180センチ・幅720センチを超える大きさで制作されました。

『四期連作屏風』の内訳は、春の『柳桜図』、夏の『燕子花図』、秋の『菊花図』、冬の『雪中梅花』です。
順路は冬から始まっていて、

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サントリー美術館『名品ときたま迷品』

サントリー美術館『名品ときたま迷品』

カメラのマークがついている展示品は、撮影可です。

まずはリーフレットになっている、この地球儀のようなものは、何でしょう。

『鞠・鞠挟(まりばさみ)』江戸時代 18〜19世紀

「鞠挟」は鞠が転がらないように挟んで吊るしておく器具なんですね。
クッションの上に乗せておくだけでも良さそうですが、それでも転がることが懸念されたのでしょうか。
ということは、それだけ大事で高価なものだったのかもしれませ

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写仏部作品No.10『円空』

写仏部作品No.10『円空』

写仏部の優等部員、長谷川美智子先生が連載してくださっている『仏像物語』。
そのNo.3はお地蔵さまでした。

お地蔵様の切なさと、尊さを、温かい筆致で描いていらっしゃいます。

ほんの数年前まで、仏像はみんな同じように見えていました。
頭髪がくるくるした仏像は大仏で、怖い顔をしたのは仁王像。
こんな認識(どちらも的外れ)。

拝む対象だと思っていた仏像ですが、美術作品として鑑賞する方法を教わってか

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