おかぐちや源太

優しい仲間に手を引かれnoteは4年目。不器用な中年男。言葉はできるだけ穏やかに優しく…

おかぐちや源太

優しい仲間に手を引かれnoteは4年目。不器用な中年男。言葉はできるだけ穏やかに優しくありたい。毎週土曜夜、スタエフでしゃべってます。https://stand.fm/channels/635ddc11b4418c968d4fbe42

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E1:午前5時の「お揚げさん」

(2022年4月追記:僕の「おかぐちや」は、この店の屋号から、とりました) 祖父母の家は豆腐屋だった。 2人とも彼岸に旅立ってしまったので、当然店はもうない。 豆腐屋の朝はとても早い。 近くにあった「国鉄」の踏切でさえ、まだ眠っている、 そんな時刻に祖父母はお店を開けた。 小学生の頃、泊まりに行くと、僕は決まって5時ごろ目を覚ました。 普段はそんなに早起きではないのに、 祖父母の家に行くと自然と目が覚めてしまう。 朝5時……僕にとってはとんでもなく早起きだが、 祖父母

    • E135:「コロン」に西日を当てないで

      私が、まだ実家にいる頃の話。 母がスーパーに買い物に行くというので、 「じゃ、コロン買うてきてやー!」 と大きな声で頼んだ。 別の部屋にいて、なぜか、その声に反応した父。 母が出て行ってから、数分後 父が、そっと私のところにやってきた。 「源太、お前……気になる子、いるんか?」 私は一瞬、何のことかわからず、あっけに取られた。 「…へ? なんで?」 「いや。急にどんなコロンつけるんかいな、と思って…」 「ああ、ごめん。それコロン違いや。グリコのコロンやで」 「…

      • E134:なんで謝ってるの?

        「あの……お客様。先ほどから、なぜそんなに謝ってらっしゃるのですか?」 その店員さんは、穏やかな笑みを浮かべながら、そうやってまっすぐ、私に聞いてきた。 「…………。」 改めて聞かれると、こちらも(なんでだろう?)と考え込んでしまった。そして、ハッとした。 近所のUNIQLO。 試着室で、チノパンの裾上げをしてもらうため マチ針を打ってもらっていた。 私は超絶足が短い。祖父からの隔世遺伝ってやつか? つくづく要らぬものを受け継いでしまったものだと思う。 若いころ

        • E133: 良かれと思って…

          私が中堅として、やっと仕事に慣れた頃、 そのチームの主任に石井(仮名)さんという女性がいた。 この石井さん ベテランですごく仕事も出来るのに 何かの発表やプレゼン前は、自信なさげに 「どうしよう、どうしよう」 「うまく出来るかしら私」 と、いつもあたふたしているような人だった。 いつものことなので、みんなニコニコしながら 聞き流している。 ところが、その中に1人だけ それを真に受けた人がいた。 その年の4月、院の修士課程を修め、 自信満々に(=私にはそのように見えた)

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        記事

          E132: モテ期ってなんすか?

          今日で47日目ということは、あと19日ということなんですけど、ありがたいことにまだネタ切れ症状は起こしておりません。 ただ、毎日毎日noteのことを考えています。 今日ソレ書こうかな? 明日コレ書こうかな?  明後日アレ書こうかな? 今日もある病院で、そんなことばかり考えていました。 そうすると、別の病院から電話がかかってきました。 後でかけ直すと 「源太さん、今日ウチの診察予約ですが、どうかされましたか?」 ぎゃああー!すみません! 完全に日程間違えてました…。

          E132: モテ期ってなんすか?

          E131: カメレオン俳優が好き

          若い人には、ピンとこない話で 申し訳ないんですけど、 俳優の佐野史郎さんが、昔「冬彦さん」という役で大ブレイクをした頃、 「似たような男の役ばかり来て困った」 とおっしゃっていて、ものすごく共感したんです。 何を共感したかと言うと、 例えば 1つの記事に対して感動してくださった人がいて、 「おかぐちや源太さんて、こういう感じの記事を書く人ねー」と決められてしまうと、それはそれでありがたいことなんでしょうけれど、ちょっと窮屈に感じてしまう自分がいるんです。 あなたこう

          E131: カメレオン俳優が好き

          E130: お、おにぎりが…たた…

          昨日、こんな記事を書いた。 記事の前半に出てくる、私のデスクの後ろで、ずっと「元気」な先輩のこと。仮に「Tさん」とする。 いつも仲良くお話しさせていただいている。 昨日、あんな記事を書いたので、 今日はどんなふうに、盛大に心の声をつぶやくかなぁ、なんて、いつも以上に意識していたりして… 昼休み 昨日は、反省点ばかりだった業務も、 今日はなかなかうまくいったので、 私は機嫌よく、おにぎりを頬張っていたのである。 すると すぐ後ろで声がした。Tさんである。 T「源太さ

          E130: お、おにぎりが…たた…

          E129: 心の声に相槌はいらないらしい

          職場において「先輩」自体が少なくなってきたけれど、 私のデスクの後ろ側にいる先輩は、今日も元気である。 「あれ?あの書類どこいったー」 「午後の予定詰まってるなー」 「誰や、ここにファイル置いたのは!」 ベテランになると「何かの調整弁」が壊れてしまうのか、盛大に心の声が漏れている。 周りも慣れっこなので、あえて何も言わない。 もう最近は慣れっこを通り越して、たまに先輩がデスクにいないと「背中が静かで寂しい」とさえ思ってしまう自分がいる…。 というわけで (おお、今日も

          E129: 心の声に相槌はいらないらしい

          E128: 濁ったりんご汁が飲みたい

          小さい頃、熱を出したりすると、よく母にリクエストしたのが、「りんごをすりおろしたジュース」 りんごをおろし金ですりおろしてもらい、それを搾ってジュースにしてもらう。 それだけのシンプルなもの。 今は、ネットがあるから、いくらでも変色しない方法はわかる。でもいいんだ。 昭和のあの頃、たとえ変色したってよかった。 熱が出て、フラフラになっている幼き身体には たとえ茶色になったって、魔法のようなパワーがあったのだ。 母お手製の、すりおろしりんごジュース。 あの頃、ポリフェ

          E128: 濁ったりんご汁が飲みたい

          E127: えんどう豆虐待?

          お風呂洗っておいてね お米といでおいてね 新聞取ってきてね 買い物してきてね 洗い物しておいてね 小学生の頃、ありとあらゆる「お手伝い」をしたものである。 我が家(実家)では、お手伝いをするのは当たり前であって、そんな事で報酬はもらえないのである。 私自身も、お手伝いは当たり前だと思っていたので、特に不満に思う事はなかった。 ただ1つのお手伝いを除いては…。 私が全力で拒否したかったお手伝い、それは 「えんどう豆を房から取り出すこと」 実はこの文章を書きながらも、

          E127: えんどう豆虐待?

          E126: 天国役所の番号札

          役所や病院に行くと、番号札を取らされ、結構長い間待たされる。最近は総合病院で待たされることにも慣れたので、かなり長い間待たされても平気になった。 順番が来ても、ちょっと手続きをするとすぐ、 「この書類を持って7番窓口に行ってください」などと、いろんなところを、あちこち行って、それぞれの窓口で、またそれなりの待ち時間が与えられる。 私は、昔からこの時間で、妙な妄想をしてしまう。 「あの世」もこんな感じになっていたら 面白いだろうなぁなんて…。 …………………… 事故の

          E126: 天国役所の番号札

          E125: 定期的に変えたくなるの

          私は、基本的にものが続かない人間なんです。ランニングをしようと思っても、水泳をしようと思っても大体3日で終わってしまうんです。同じことをずっとやるのが苦手なんです。 そんな人間がね、noteをはじめたわけです。エッセイを書き始めたんですけど、最初の何本か書いた後、なんだか怖くなりまして、8ヶ月くらいほったらかしにしました。完全挫折する前に、ちょっと冷却期間を置いたんですね。 放置と言えば、放置なんですけど 要するに、今考えれば「逃亡」ですかね。 このnoteの世界は文章

          E125: 定期的に変えたくなるの

          E124: 飲めないのに幹事やってました

          私はですね、 基本的にお酒が飲めない人間なんです。 200mlくらいでトイレに駆け込んだり、 奈良漬けでひっくり返ったり、 ウイスキーボンボンで舌が回らなくなったり、 どうもアルコール自体に体が過剰反応してしまうみたいです。 下手すると死んでしまうので、アルコールは控えるよう医者に言われました。 私の場合、酒の席では、基本的に濃いめのカルピスを出していただければご機嫌でいられるのです。 と言いましても、甘いのばかりではダメなので、時々ウーロン茶とか挟んで、あとはジンジ

          E124: 飲めないのに幹事やってました

          E123: あ、並一つください

          約25年前、私に妹ができた。 弟の妻、つまり義理の妹である。 弟とは学生時代からの付き合いなので、 学生の頃には、もう実家に遊びに来ていた。 当時からほんわかしていて、話しやすい人ではあったのだが、 弟と結婚してからも、 この頼りない兄を大事にしてくれる、 素敵な人である。 ……………………………………………… まだ甥っ子たちが生まれる前の話。 新婚早々、用事で大阪に出た義妹は、慣れない大阪市内で完全に迷子になってしまった。 今なら、スマホを頼りに、目的地に着く

          E123: あ、並一つください

          E122: 橋の下に子どもなんていない

          「あんたは、橋の下で拾うた子なんや…」  昭和生まれ、かつ、おもに関西人はこのフレーズを聞いたことがある人もいるだろう。 実は私も(冗談で)言われたことがある。 小さい頃住んでいた場所が、それこそ本当に川の近くで、大きな橋もあったので、そういう言い方がよりリアルに感じられる生育環境ではあった。  ただ、私の場合は、生まれてすぐ、生死にかかわる大変な状況に陥ったので、そんな冗談など言っていられる場合でもなかった。 小学校とか幼稚園の時には、それなりに本気にしてびっくり

          E122: 橋の下に子どもなんていない

          E121: 目に映る景色が愛おしい

          先月、いつもより遅い満開の時期を迎えていた桜。 ふと思い立って、※ツレに声をかけた。 「桜、見に行かへん?」 「いいねー!」 思えば、10年以上2人で桜を見ていないような気がした。 小高い丘の上にある公園に きれいな桜が咲いている。 4月上旬、ちょうど見頃を迎えているらしい。 珍しく2人でバスに乗り、  バスを降りたら、今度は2人でゆっくりと歩いた。 喘息気味の私は、それだけでちょっとぜいぜいする。 それでも、気分は悪くなかった。 その公園に向かうのは久しぶりだ。

          E121: 目に映る景色が愛おしい