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【マシュマロ】「卒論は初恋のようなもの」とウンベルト・エーコは言っていた

 マシュマロに質問を頂きました。


卒論、大変ですよね。わたしも書きましたが、ちゃんと終わらせられるのかなぁ……と、〆切までストレスフルな日々を送りました。懐かしい。

本って、暇なだけでは思いのほか読めないんですよね。YouTubeやTikTokと違って、書籍というメディアの特性上、連続した能動的時間を長めに費やす必要があるためです。

だから、わたしは図書館や喫茶店に行って、自分で決めたページ数を読み終わるまで絶対に帰宅しないという方法で読書しています。

特に、専門書の場合、続きが気になる面白さは普通ないので、修行のつもりでノルマをコツコツこなしています。卒論の場合、どうしてもこの作業が必要になりますね。

ちなみに、卒論を書いたとき、わたしは最初にウンベルト・エーコの『論文作法─調査・研究・執筆の技術と手順─』という本に目を通しました。

なんでも、論文の目的は自問自答に客観的な根拠を与えることにあるんだとか。故に、テーマの範囲は絞れるだけ絞り、かつ、具体的にすること。一文は短くすること。複数の解釈が可能な詩的表現は避けること。段落を細かく分け、不要な話はカットすること。頭から順番に書かないことなどが重要らしいです。

してみれば、参考文献はあくまで自分が展開する論の根拠に過ぎず、実は、闇雲にたくさん本を読む必要はないのかもしれません。

まずは「こういう情報(またはデータ)がほしい!」と当たりをつけて、それが書いてありそうな本をざーっと読み飛ばし、望みの記述があるかチェックするだけでもいいかもしれません。

仮に、望みの記述がなければ、その本をちゃんと読む必要はありません。運よく、望みの記述を見つけたら、文脈を把握するため、丁寧に読み込んでいきましょう。

大事なのは完璧を求めないこと。何度も修正を重ね、少しずつ完成に向かっていくのが卒論です。

文字数が全然足りていなくても、参考文献が全然読めていなくても、かまわず、早々に初稿を仕上げるのがオススメ。なにが不足しているか可視化されるので、指導教員のアドバイスも得やすく、補うべきものがわかってきます。その穴を埋めるように参考文献を探していけば、いずれ、ゴールに辿り着きます。

エーコは「卒論は初恋のようなもの」と言っています。たしかに、忘れられない素敵な思い出となります。ぜひぜひ頑張ってください!




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