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元東京都公立園の保育士歴38年、園長歴13年 保護者に子どもとの向き合い方を伝えること…

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元東京都公立園の保育士歴38年、園長歴13年 保護者に子どもとの向き合い方を伝えることで、子育てを楽しんでもらい、保育の理解を図りたい、 職員にステキ!やっちまった!や気づきを伝えることで、保育を自覚し、自負してもらいたい と考え、保育の一場面をスナップ写真のように切りとりました

最近の記事

【保育フォト】バナナ食べる!!

担任に抱かれて 事務所に来た 2歳児クラスの子。 「園長センセーに 訊いてみて」とうながされても、言葉がでてこない その子に代わって、担任が「バナナありますか?」と。 「ないなぁ」と答えると 「なんでみんなして、ボクにバナナを出してくれないんだ」という 不満と不信が入り混じった顔を。 訳を尋ねると、4人の担任が 22人の子どもたちに、 お昼ご飯を食べさせている時に おやつの話しになったとか。 担任が何気なく「今日のおやつは何かな? 果物でるかな?」と言うと、 「バナ

    • 【保育フォト】ワガママ言っても無理

      5月の半ば、「あれ? 今日はお休みかな?」と 園庭であそんでいる 2歳児クラスの子どもたちの姿を目で追うと、ちゃんといました。 4月に入園した 子が。 4人の担任と、20人の友だちと一緒にあそんでいます。 なかなか保育園に慣れず、昨日までほぼ毎日 事務所で過ごしていました。 それが今日は 、事務所を通り抜けて園庭に出たはずなのに、 その存在に気づきませんでした。 いつもなら、「事務所であそぶ!」とばかりに 駆け寄ってくるのに。 素通りしたんですね。 その理由も ちょ

      • 【保育フォト】ママがいい!!

        4月に入園した2歳児クラスの子。 なかなか慣れず、号泣する日々が続きます。仕方ないですよね。 それまでは 一日中ずっと、大好きなお母さんや お父さんと一緒に 過ごしてきたのですから。 それなのに ある日突然、知らない場所に連れて行かれ、 知らない人に託され、独り 置いて行かれてしまうのですから。 そんな日が、ず~っと続いているのですから。 担任は、自分とママを引き離す人。 保育室は、ママが自分を 置いて行く場所。 だから 担任の顔を見るだけで、保育園に近づくだけで、 泣か

        • 【保育フォト】事務所だって保育園

          ほぼ毎日、誰かしらは 事務所ですごしています。 担任に連れられて来ることもあれば、自分から来ることもあり。 私が連れて来ることも。 その理由も様々。 怪我の手当てを受けに来たり、体調が悪く横になりに来たり。 ママやパパと一緒にいられない 悲しい気持ちを 癒すためだったり、 友だちに受け入れてもらえない 憤りを静めるためだったり。 みんなの迷惑になる行為を 自分で振り返ってもらうためだったり。 どうしても 気持ちがトゲトゲして、 友だちとは一緒にいられない、いたくないた

        【保育フォト】バナナ食べる!!

          【保育フォト】ちょっとずつ

          4月1日、新年度のスタート。今日から、新入園児たち 32名が 登園します。 初日・二日目は、保護者と一緒に過ごしてもらうことで、 少しでも園に慣れてもらうことに。 進級児があそぶ 汽車の玩具に魅かれ、一緒にあそびだす子もいれば、 興味は示すものの、絶対に離れるものか! と母親にしがみつく子も。 「そうだよね~」と 見守っていると、 少しずつ 母親から離れてあそびだすようにも。よかったぁ~。 保護者と一緒なので、泣き続ける子はおらず、ご飯も食べられ 一安心。 しかし、保

          【保育フォト】ちょっとずつ

          【保育フォト】おはよう・さようなら

          毎日一人ひとりに、その子の名前を添えて、 「おはよう」「さようなら」と声をかけるように努めています。 「今日も元気に来てくれて ありがとう」 「明日も一緒に 楽しく過ごそうね」という思いを込めて。 言葉が 子どもたちの頭の上を 通りすぎてしまわないように、 目が合うのを待って。 そのため、タイミングを逃してしまうこともあるのですが。 4月は特に、入園したての子どもたちの名前が、 すっと出てこないことも加わって。 ごめんなさい! 子どもたちの姿は様々。 目を伏せてしま

          【保育フォト】おはよう・さようなら

          【保育フォト】さよなら紙芝居

          4月3日(月)、5歳児クラスに進級して初めて、みんなで顔合わせ。 新しいお友だちが 一人加わって、24人のクラスに。でも 今日はお休み。 担任は三人。 二人はもち上がり。もう一人は 昨年度の 5歳児クラスの担任。 なので、どの子にとっても顔なじみ。 あらたまって担任が、「一年間 よろしくお願いします」と挨拶をすると、 なんと子どもたちから、「自己紹介したい」と。びっくり! そんなことを言う年長さんなんて、今まで見たことも 聞いたこともない。 そこで、「名前の他にも、何

          【保育フォト】さよなら紙芝居

          【保育フォト】お祝い

          昨年度から続くコロナ対策のため、 今年度の入園進級祝い会も 集会形式ではできず。 新年度早々「どうやって お祝いしようか?」 「プレゼントはどうする?」と問いかける 5歳児クラスの担任二人。 自分たちがしてもらった嬉しいことは、よく覚えている子どもたち。 なので 卒園していった 年長さんが、昨年の春してくれたように、 自分たちも プレゼントを作って、手渡すことに。 さっそく準備を始めます。 祝い会の前々日。 準備も整い 役割分担も決まったので、当初は予定していなかった 新

          【保育フォト】お祝い

          【保育フォト】恐るべし 井戸端会議

          なんとな~く気が合う 3歳児クラスの子と 5歳児クラスの子。 (土)に 登園する子は、15~16人程度。メンバーも、毎週ほぼ変わらず。 なので いつも二人で、仲良く一緒にあそびます。 ところが、年が明けた頃から、 次第にアニキ風を吹かせるようになってきた 5歳児クラスの子。 そのため、言い争う姿も しばしばみられるように。 今日は、片づけをめぐってもめる姿が。 一緒に使っていたブロックを 棚にしまうために、ブロックが入ったカゴを 協力して運んできた二人。 しかし、カゴを

          【保育フォト】恐るべし 井戸端会議

          【保育フォト】お箸検定

          日頃から、箸の使い方の練習になる玩具を設定してある 5歳児クラス。 上手に使える子が増えてきたので 食事でも箸をおろすことに。 でも 24人もいれば、全く触ろうとしない子も それなりにいます。 その子たちの 興味と意欲を引きだすために『お箸検定』をすることに。 その検定試験に合格しなければ、箸で食事することができません。 試験会場は事務所。試験官は栄養士。 事前に 担任二人の事前審査を受けて、OKがでた者しか受験できないと 子どもたちに伝えます。 さっそく、自信のある

          【保育フォト】お箸検定

          【保育フォト】泣いて笑える 卒園式

          今日は卒園式。 どの子も、お母さんもお父さんも みぃんなニコニコで登園。 もちろん出迎える職員たちも。 職員の胸には、折り紙で折られた 色とりどりのハートのコサージュが。 それは昨日、卒園する子どもたち 25人が 一人ひとりの職員を訪ねて、 「なに色が好きですか?」と訊き、手渡してくれた お好みの色のハートのコサージュ。 大きな紙袋の中には、一体いくつの、 何色のハートが詰まっていることやら。 まるで明日、卒園を祝ってもらえる喜びを 分かち合おうとするかのよう。 だか

          【保育フォト】泣いて笑える 卒園式

          【保育フォト】何すれば いいかしら?

          卒園式を 三日後に控えた月曜日。 「今日の予定は決まっていないので、みなさんで決めてください」という 日直の一言から、5歳児クラスの朝の会がスタート。 全てが 子どもたちだけで進行されます。 すぐに「今週の個人目標の発表」「卒園式の練習」と声があがります。 「それだけで いいですか?」との司会の確認に、24名全員が声をそろえ、 「はい!」と。 なんとも ステキ! 個人目標で「卒園式 成功させたい」と言ったのは 一人だけ。 あとは「給食を 4までに食べたい」とか、 「お

          【保育フォト】何すれば いいかしら?

          【保育フォト】卒園式ごっこ

          「今日は なにをしますか?」の日直の問いかけに、誰一人 迷うことなく 「卒園式の練習!」「賞状をもらうところの練習!」「ぜんぶ~!!」と。 うそ…。何故こんなに とことん取り組む子たちなのでしょ。 「でもね~、“賞状”ではなく “証書”なんだよなぁ~」といった ツッコミを 言葉にすることもできないほど。 「今日はもう、やらなくてもいいのでは…」なんていう担任二人の言葉は ことごとく無視されます。そのうえ 一向に動こうとしない担任を横目に 先生役になった 二人が仕切り、 「

          【保育フォト】卒園式ごっこ

          【保育フォト】季節の贈り物

          昨日降った雪は 4年ぶりの大雪となり、外は一面 銀世界に。 ‟雪あそびができる!”と、心躍らせ 登園してくる子どもたち… だけではなく、職員一同。 通勤の大変さや、勤務時間前の 雪かきの労力なんて どこへやら。 季節の贈り物を子どもたちに届けたくって、大きな容器に雪を山盛りにし、幾度となく 保育室へと運ぶ 乳児クラスの担任たち。 子どもたちより先に防寒着を着込み、準備万端の 幼児クラスの担任たち。 真っ先に 園庭にとびだしてきたのは、もちろん 25名の年長さんたたち。

          【保育フォト】季節の贈り物

          【保育フォト】泣いていいよ

          小春日和の園庭で、お相撲を楽しむ 23名の 3歳児クラスの子どもたち。 連戦連勝していた 女子力士。そこへ 新たな対戦相手が。 「はっけよ~い! のこった!」と組み合い… 連戦連勝していた女子力士が 負けてしまいます。すると、 悔しくて くやしくて、大声で泣きだします。 あふれでる涙は、両手で拭っても ぬぐっても とまりません。 ついには 担任の胸にとびこみ、 「ぅわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん」と 泣き続けます。 「負けちゃったの?」「

          【保育フォト】泣いていいよ

          【保育フォト】文化を伝えたくて

          保育園には、子どもたちにとって怖いものが ニつあります。 それは、お獅子と 鬼。 どちらも『日本のお正月や 節分の文化を伝えていきたい』という思いで、 “獅子舞い” “豆まき”として行なっています。 決して 怖がらせることが目的ではありません。 でも 怖い! どうしようもなく 怖い!! そこで 「お獅子は 病気にかからずに 元気にすごせますようにって、 頭を噛んでくれるんだよ」と、お獅子がやってくる 何日も前から 行事の意味の話をしたり、ミニチュアのお獅子を作っ

          【保育フォト】文化を伝えたくて