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「主体的に学習に取り組む態度」についての議論
1.はじめに 2024年4月26日(金),「今後の教育課程、学習指導及び学習評価等の在り方に関する有識者検討会」の第11回が開催されました。今回の議題は「学習評価」で,その中で「主体的に学習に取り組む態度」についての議論がありました。この議論は今後の学習評価の在り方を考える上で,また自分の理解のためにも外化しておいた方がよいと考えられるものでしたので,以下に取り急ぎの整理をしておきたいと思います
OECDラーニング・コンパスにおける「知識」:算数・数学の場合
1.はじめに OECDのEducation2030プロジェクトにおいて策定された「ラーニング・コンパス」では,コンピテンシーの構成要素の一つに「知識」が位置付けられており,その類型の一つに「エピステミック(認識論的)な知識」がある。この「エピステミックな知識」について,白井(2020)は,「『見方・考え方』と,内容的にほぼ重なるものと言ってよいだろう」とし,今後のカリキュラムを考えていくうえでは,
もっとみる学習指導要領における「見方・考え方」登場の経緯:特に「数学的な見方・考え方」についての議論を踏まえて
はじめに
本記事では,次の2点についての事実を整理する。
(※今回は事実を整理するだけで解釈しませんので,「見方・考え方」についての基礎資料としてお使いいただければ幸いです)
平成29年・30年告示学習指導要領(以下CS)で強調されている「見方・考え方」は,CS改訂の議論においてどのように登場し,実際どのように議論され,本CSに反映されるに至ったのか。
特に,「数学的な見方・考え方」はどの