西原鶴真

薩摩琵琶鶴田流奏者 非音楽家 “間(マ)"研究者 Autism Spectr…

西原鶴真

薩摩琵琶鶴田流奏者 非音楽家 “間(マ)"研究者 Autism Spectrum Disorder https://www.kakushin.net/ https://kakushinnishihara.bandcamp.com/

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「ドーナツの[穴]を琵琶の[間]に置き換えてみよう」

伝統芸能の中で伝承され続ける[間(マ)]の正体とは何か。 私の中にある「体験としての[間]」が何であるのか、[間]についての考察を以前noteに書いてみた。 あれか…

西原鶴真
1か月前
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「[超_間]はどこからやって来るのか?」

(※ここでいう3次元とは物質世界の次元を指す) 前回の「ドーナツの[穴]を琵琶の[間]に置き換えてみよう」で[超_間]について書いてみた。 琵琶の間は[空間]だが…

西原鶴真
3週間前
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「私のwiki」

コレ、私のwikiなんですが、最近ジャンルにノイズミュージックが加わっていたんです。 誰かが書いてくれたんですね、めちゃくちゃ嬉しかったです。 wikiは誰かが勝手に作り…

西原鶴真
2か月前
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「カッコいいババアが足りない」

カッコいいジジイは居るのに、 カッコいいババアが足りない。 美魔女とか、 ロリババアとか、 いくつになっても男性から性的に見られるとか そういうんじゃなくて。 「SA…

西原鶴真
2か月前
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「私の脳内では今も雛壇が高速回転している」後編

私の中にいる巨大な雛壇(女の子の呪い)を回転させるために、 私は音楽ドラマを作った。 「Curly long Hair and Huge big Ribbon」(くるくるロン毛とデカりぼん)という…

西原鶴真
2か月前
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「私の脳内では今も雛壇が高速回転している」前編

雛祭り、 女の子のお祭り。 私は雛祭りが苦手な女の子だった。 自分が女の子って呼ばれる事に違和感を感じていた。 初潮を迎えた時、お母さんがお赤飯を買ってきて「お…

西原鶴真
2か月前
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「私達のオーガズムってめちゃくちゃ似てるよね!」

「間(マ)」についてnoteに書いた後、 「どうしても本物に思えてしまう間」と「どうしても偽物に思えてしまう間」について考えていた。 世阿弥が「風姿花伝」の中で[時…

西原鶴真
2か月前
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仮説「ポチのようなもの」

「間(マ)」とは何か? 本物の「間」と偽物の「間」があるのか? 見えないのにたしかに「間」があるという感覚はどういった感覚なのか、 の問いの末に辿り着いた古代神道…

西原鶴真
2か月前
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「間(マ)」とは何だろう

前回「〜っぽい」「〜っぽさ」について  noteに書いてみたが、 書いていたら益々「間(マ)」の正体が何なのか気になってきた。 音と音とのあいだ、 物と物とのあいだ。 …

西原鶴真
2か月前
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「ぽい」「〜っぽい」「ぽさ」って何だろう

「人間っぽい」 「人形っぽい」 「男っぽい」 「女っぽい」 「犬っぽい」 「猫っぽい」 「伝統芸能っぽい」 「文楽っぽい」 「東京っぽい」 「日本っぽい」 「ぽさ」って…

西原鶴真
2か月前
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「ドーナツの[穴]を琵琶の[間]に置き換えてみよう」

「ドーナツの[穴]を琵琶の[間]に置き換えてみよう」

伝統芸能の中で伝承され続ける[間(マ)]の正体とは何か。

私の中にある「体験としての[間]」が何であるのか、[間]についての考察を以前noteに書いてみた。

あれから、私の中の[間]は増幅し続けている。
そんな時にこの本に出会った。

「ドーナツを穴だけ残して食べる方法」
大阪大学ショセキカプロジェクト

この中に書かれている、

「ドーナツとは家である(美学の視点からドーナツの穴を覗く試み)

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「[超_間]はどこからやって来るのか?」

「[超_間]はどこからやって来るのか?」

(※ここでいう3次元とは物質世界の次元を指す)

前回の「ドーナツの[穴]を琵琶の[間]に置き換えてみよう」で[超_間]について書いてみた。

琵琶の間は[空間]だが、愛着が形成されれば場所[家]になりうる話しを前回したが、その続きの考察を少し。

体験としての[間]である[超_間]は、
いったいどこからやって来るのだろうか?

カール・ピアソンの「科学の文法」に当てはめてみるならば、
[超_間]

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「私のwiki」

「私のwiki」

コレ、私のwikiなんですが、最近ジャンルにノイズミュージックが加わっていたんです。
誰かが書いてくれたんですね、めちゃくちゃ嬉しかったです。
wikiは誰かが勝手に作り上げるものだけど、もちろん審査が入ったりするので、ノイズミュージシャンって認めてもらえて嬉しいです。ありがとうございます。

「カッコいいババアが足りない」

「カッコいいババアが足りない」

カッコいいジジイは居るのに、
カッコいいババアが足りない。

美魔女とか、
ロリババアとか、
いくつになっても男性から性的に見られるとか
そういうんじゃなくて。

「SAND LAND」(鳥山明による日本の漫画作品)に出てくるシバ将軍のような、
顔面に深い皺が刻まれた苦みばしった賢いババア、
そういうカッコいいババアが主人公の物語りが、
圧倒的に足りないのだ。

女の子には“多様なロールモデル”が

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「私の脳内では今も雛壇が高速回転している」後編

「私の脳内では今も雛壇が高速回転している」後編

私の中にいる巨大な雛壇(女の子の呪い)を回転させるために、
私は音楽ドラマを作った。

「Curly long Hair and Huge big Ribbon」(くるくるロン毛とデカりぼん)というタイトルの音楽ドラマを毎週1話(1曲)づつbandcampやiTunesなどで配信し、
3月3日全21話(21曲)で無事に最終回を迎えた。

物語りは、
第1話「How to make diamond-

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「私の脳内では今も雛壇が高速回転している」前編

「私の脳内では今も雛壇が高速回転している」前編

雛祭り、
女の子のお祭り。

私は雛祭りが苦手な女の子だった。

自分が女の子って呼ばれる事に違和感を感じていた。

初潮を迎えた時、お母さんがお赤飯を買ってきて「おめでとう」って言ったけど、
何がおめでたいのか分からなかった。

赤い雛壇も、
赤いランドセルも、
赤い生理も、
大嫌いだった。

14歳の頃、
「田園に死す」という映画を観た。
川から雛壇が流れて来るあのシーンを観た時、
自分の中に

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「私達のオーガズムってめちゃくちゃ似てるよね!」

「私達のオーガズムってめちゃくちゃ似てるよね!」

「間(マ)」についてnoteに書いた後、
「どうしても本物に思えてしまう間」と「どうしても偽物に思えてしまう間」について考えていた。

世阿弥が「風姿花伝」の中で[時節感当]と言い当てたアレである。

時を当てて行く、最初の一音だけではなく、常に時が当たる瞬間を確かに舞台上では感じるのである。

姿形の無い、目に見えない「間」に本物と偽物があるなんてなんだか変な話だが。

何故そのように感じてしま

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仮説「ポチのようなもの」

仮説「ポチのようなもの」

「間(マ)」とは何か?
本物の「間」と偽物の「間」があるのか?
見えないのにたしかに「間」があるという感覚はどういった感覚なのか、
の問いの末に辿り着いた古代神道。

開祖も教義も何も無いないないづくしの古代神道を考える。

何にも無いのに何かあると感じてしまうのは何故なのか。

仮説「ポチのようなもの」

農家の松蔵一家が飼っていた犬のポチが死にました。
娘のハツはポチを大変可愛がっていたのでひ

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「間(マ)」とは何だろう

「間(マ)」とは何だろう

前回「〜っぽい」「〜っぽさ」について 
noteに書いてみたが、
書いていたら益々「間(マ)」の正体が何なのか気になってきた。

音と音とのあいだ、
物と物とのあいだ。

そこには何も無いのだろうか?
見えないけど、聞こえないけど、
何かがある(居る)のだろうか?

古代の日本人から伝統芸能の世界へと受け継がれた『間』という概念は、空間を埋め尽くす西洋音楽によって、失われつつあるのかもしれない。

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「ぽい」「〜っぽい」「ぽさ」って何だろう

「ぽい」「〜っぽい」「ぽさ」って何だろう

「人間っぽい」
「人形っぽい」
「男っぽい」
「女っぽい」
「犬っぽい」
「猫っぽい」
「伝統芸能っぽい」
「文楽っぽい」
「東京っぽい」
「日本っぽい」

「ぽさ」ってなんだろう。

「弱法師」に音楽担当として参加した昨年から、この「ぽさ」に違和感を感じ、時には「ぽさ」を受け入れその渦に飲み込まれ、
「ぽさ」に抗ったり、「ぽさ」に殴られたりした1年だった。

「ぽさ」というのはラブドールの表面に

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