荒木博行

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荒木博行

株式会社学びデザイン代表/ Voicy「荒木博行のbook cafe」マスター/ Podcast「超相対性理論」「馬から学ぶリーダーシップ」パーソナリティ/ 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部教授/ 『独学の地図』『世界倒産図鑑』『ビジネス書図鑑』等13冊執筆

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私が日々の活動から得ている「人」との出会いを通じた学びを綴っていきます。 ・毎日のように行っている対談(Voicy、Podcast「超相対性理論」、「馬から学ぶリーダーシップ」)の対談を通じて、ここだけで語れる人からの学び ・授業やイベントでの人との接点からの気づき これらの内容を素早いメモ書き的な形で提供します。 VoicyやPodcastリスナーであれば、その内容の裏側を知ることでより楽しめるはずです。

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「本に向きあう」とはどういうことか

1. 3つの思考のベクトル今まで数多くの場で読書会をしてきた。 その経験から思うのは、読書会を通じて考えを深めるというのはめちゃくちゃ難しいということだ。 気を抜くと、「感動した」とか「圧倒された」「反省した」などという感想のシェアの場になっていく。 特に名著と呼ばれるような本であれば、その傾向は強くなる。 もちろん、感想をシェアする目的であれば全く問題ない。そういう類の読書会はあって然るべきだし、文学作品などはそういう読書会に価値はあると思う。 しかし、「考えを深める」

    • 修羅場経験の先には「神秘」がある

      人前に立つような仕事をしてもう20年が経過した。 27歳で講師として登壇してから今日まで、振り返ればいろいろな場面に立ち会ってきた(遠い目)。 最初はやることが決まった定型的な研修講師という立ち位置からスタートしたが、やがて経営陣の緊張感の高いミーティングなど、複雑で難解な場面に立ち会う機会も数多くあった。 そんな中でも記憶に残っているのは、やはり修羅場の場面だ。 たとえば、自分が立ち上げた新規事業で、事業説明をした後に社内の意見を拾い上げるミーティングをした時に、唐突に

      • あなたの意見に、「手探りの独創」はあるか?

        先日、小説家真山仁さんと共催している私塾「正疑塾」の2日目を行った。 扱った書籍は『ロッキード』。 昭和の田中角栄の事件を、令和の時代に改めてリサーチし、その本質に迫った超弩級ノンフィクションだ。 真山さんは小説家ではあるが、僕はこの作品こそ真山さんの真骨頂だと思い、これを正疑塾の2日目に入れさせていただいた。 結果として、とても良いセッションになったと思う。 そのセッションでの気づきの1つを紹介したい。 それは、「自分が圧倒的少数意見になった時、どうやってその意見を

        • 「分解力」という厄介な能力

          分解の重要性「仕事ができる人の条件は何ですか?」

        「本に向きあう」とはどういうことか

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          「本に向きあう」とはどういうことか

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

          1. 3つの思考のベクトル今まで数多くの場で読書会をしてきた。 その経験から思うのは、読書会を通じて考えを深めるというのはめちゃくちゃ難しいということだ。 気を抜くと、「感動した」とか「圧倒された」「反省した」などという感想のシェアの場になっていく。 特に名著と呼ばれるような本であれば、その傾向は強くなる。 もちろん、感想をシェアする目的であれば全く問題ない。そういう類の読書会はあって然るべきだし、文学作品などはそういう読書会に価値はあると思う。 しかし、「考えを深める」

          「本に向きあう」とはどういうことか

          修羅場経験の先には「神秘」がある

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

          人前に立つような仕事をしてもう20年が経過した。 27歳で講師として登壇してから今日まで、振り返ればいろいろな場面に立ち会ってきた(遠い目)。 最初はやることが決まった定型的な研修講師という立ち位置からスタートしたが、やがて経営陣の緊張感の高いミーティングなど、複雑で難解な場面に立ち会う機会も数多くあった。 そんな中でも記憶に残っているのは、やはり修羅場の場面だ。 たとえば、自分が立ち上げた新規事業で、事業説明をした後に社内の意見を拾い上げるミーティングをした時に、唐突に

          修羅場経験の先には「神秘」がある

          あなたの意見に、「手探りの独創」はあるか?

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          あなたの意見に、「手探りの独創」はあるか?

          「分解力」という厄介な能力

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          「尊敬」なんて軽々しく言える言葉じゃない

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

          本を読む時に、気をつけていることがある。 それは、どれだけ著名な本であろうと、書いている相手は人間であることを忘れないこと。 どれだけ著者の名前が売れて、どれだけカリスマとしての評価を受けていようとも、全知全能の神ではない。所詮は人間なのだ。 感情に左右されて物事の一面しか見ることができない時もあるし、間違いもする。 その本の内容が、そのタイミングでは一面を捉えていたとしても、時代や土地を超えて、その内容が全て正しいということはないのだ。 そりゃそうだろうと思うかもしれ

          「尊敬」なんて軽々しく言える言葉じゃない

          「自分」を探究すると、自分を手放せる

          「スタンダードプラン」に参加すると最後まで読めます

          自分が何者なのかを知りたい。 そんな欲求を持っている人は多い。 たとえば1 on 1で 「あなたは何がやりたいの?」 聞かれた時。 ふと気づくのだ。 そういえば、自分は何をやりたかったのだろうか?と。 自分がやりたいことよりも、組織が自分に何をして欲しいのかを常に優先してきた。 だからこそ、急に「何をやりたい」と問われても困ってしまう自分がいる。 そして、ふとSNSを見ると、眩しい姿の知人が目に入る。 「これこそが、自分の生き様だ!」 と言わんばかりの輝かしい表情をして

          「自分」を探究すると、自分を手放せる

        記事

          【超相対性理論】ファッションデザイナーの中里唯馬さんをゲストに新シーズンスタート!

          毎週水曜日公開のPodcast超相対性理論では、5/8公開分より、ファッションデザイナーの中里唯馬さんをゲストにした新シリーズがスタートになりました。 中里唯馬さんは、日本人として唯一、パリ・オートクチュール・ファッションウィークでコレクションを発表している人で、康太郎さんから紹介していただき、僕も個人的に仲良くさせていただいております。 実は事前にテーマを決めようとしたものの、なかなか着地せず、当日の議論でふわっと決めていきました(笑) クレジット上は、「ファッションを

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          「定時までに帰れるラジオ」に出演しました

          JobPicks編集長の野上英文さんにお招きいただき、「定時までに帰れるラジオ」#テイジラジオ に出演しました。合計3回分、オンエアされています。 野上さんから、『自分の頭で考える読書』、『独学の地図』、『失敗製品図鑑』という3冊の本をベースに、僕の考えていることをいろいろな形で引き出していただきました。 是非テイジラジオをフォローいただき、僕の放送以外のコンテンツも含めて聴いてみてください。 しかし、イラストがNewsPicksっぽくないユルさでいいな(笑) なお、

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          NHKラジオ「マイ!Biz」で『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』について話してきました

          もう出演して1年が経過したNHKラジオ「マイ!Biz」ですが、今回はアンドリュー・グローブの『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』に関するトークをしてきました。 普段は生放送で電話収録をしているのですが、今回は事前にスタジオにお邪魔して、収録してきた音声の配信になっています。 そして、これが影響なのかどうかわかりませんが、紹介した『HIGH OUTPUT MANAGEMENT』が、今朝から爆売れしているようで、瞬間的にAmazonの総合ランキングで5位に入ったそ

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          謎に売れ続けている『人を動かす』について書いてみた 〜「ビジネス名著探訪」連載

          連載している「ビジネス名著探訪」ですが、今回は『人を動かす』を書いてみました。 おそらく知らない人はいないであろう、謎に売れ続けている本です。 この本がなぜここまで売れ続けているのか、私は正直よくわかりません。 書いてあることは極めてありきたりのことだし、何かのエビデンスに基づいているわけでもない。そして著者であるカーネギーが何か大きなことを成し遂げた偉人というわけでもない。 言ってしまえば、単なる「その辺のおじさんの持論」です。 しかし、これだけ「他者との関係のあり方」

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          「尊敬」なんて軽々しく言える言葉じゃない

          本を読む時に、気をつけていることがある。 それは、どれだけ著名な本であろうと、書いている相手は人間であることを忘れないこと。 どれだけ著者の名前が売れて、どれだけカリスマとしての評価を受けていようとも、全知全能の神ではない。所詮は人間なのだ。 感情に左右されて物事の一面しか見ることができない時もあるし、間違いもする。 その本の内容が、そのタイミングでは一面を捉えていたとしても、時代や土地を超えて、その内容が全て正しいということはないのだ。 そりゃそうだろうと思うかもしれ

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          「自分」を探究すると、自分を手放せる

          自分が何者なのかを知りたい。 そんな欲求を持っている人は多い。 たとえば1 on 1で 「あなたは何がやりたいの?」 聞かれた時。 ふと気づくのだ。 そういえば、自分は何をやりたかったのだろうか?と。 自分がやりたいことよりも、組織が自分に何をして欲しいのかを常に優先してきた。 だからこそ、急に「何をやりたい」と問われても困ってしまう自分がいる。 そして、ふとSNSを見ると、眩しい姿の知人が目に入る。 「これこそが、自分の生き様だ!」 と言わんばかりの輝かしい表情をして

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          独学日記:4/16〜4/30

          4月もあっという間に終わってしまいましたね。4月後半の日記です!

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          歴史をケースメソッドとして捉える/『世界の転換期を知る11章』ご恵投いただきました

          かつて、ビジネススクールで「経営戦略」について教えていた時があった。 そこでは、かつてハーバードビジネススクールが開発したケースメソッドという教育手法を採用していた。 (ちなみに、ケースメソッドは1921年に開発されたらしく、100年以上の歴史を持つらしい。その歴史や特徴をHBSの第10代学長だったニティン・ノーリアが説明してくれている) https://dhbr.diamond.jp/articles/-/8312 ここでノーリアが語る通り、ケースメソッドとは、「あなた

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          NOBETECH MAGAZINE(ノビテクマガジン) Vol.40にインタビューが掲載されました

          ノビテクマガジンのVol.40に、5ページにわたるインタビューを掲載いただきました。ありがとうございます! 今号の特集は「何を学び何を活かす」で、表紙は我らがVoicyの緒方さん。 その中で、僕は『「学び続ける生涯」を歩むため何を大切にすべきだろうか』というタイトルでお話をさせていただきました。 当日はとても楽しいインタビューで、いろいろ面白おかしく話したのですが、記事なるとピシッとしまった雰囲気になっています。さすがです。 僕はさておき、緒方さんとか、リスキリングの

          NOBETECH MAGAZINE(ノビテクマガジン) Vol.40にインタビューが掲載されました

          リーダーシップに混じる「不純物」の話

          先日、名著である金井先生、野田先生の共著『リーダーシップの旅』の読書会研修のファシリテーターを務めた。 もはや改めて紹介する必要もない名著だと思う。ページをめくるたびに、メモをしたくなる金言に溢れているのだ。 金言だらけだから、忘れているところもあり、いつ読んでも新しい発見がある。 今回もそんな読書体験だった。 そして、今回の読書会で一人の参加者が注目したのが、「リーダーの不純物」というくだりだ。 該当箇所を引用しよう。 「リーダーシップに含まれる不純物」というくだりは

          リーダーシップに混じる「不純物」の話

          ターゲットは全人類 〜鈴木奈津美(なつみっくす)著『I型さんのための100のスキル』ご恵投いただきました

          「I型さん」というのは、性格診断テストのMBTIにおける「内向型」を表す言葉らしい。 以前僕も受けたことがあるが、バリバリのI型だった記憶がある。 僕を知っている人は、僕がいかに内向的か知っているはずだ。大人数の場所は嫌いだし、何かをいきなりすることはなくて、やる前には入念に考える。 「とにかく動け!」というメッセージは理解できるものの、自分は「動く前に考えろや!」と言いたくなる。 もちろん、仕事上、人前で話すこともあるし、パーティーや飲み会ではとても社交的に振る舞うこと

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          『いまを生きる』に学ぶ「ざらついた言葉」を引き出す3つのポイント

          谷川さんとの対談で残った「ざらついた言葉」というワード先日、Brain PadのCHROの西田さんが主催する次世代リーダー育成塾の初日に登壇する機会があった。友人である哲学者の谷川嘉浩さんとの対談セッションだ。 その時に谷川さんから出てきた「ざらついた言葉」という単語が講演後にもなぜか深く印象に残っていた。 プレゼンが上手いのに、上手すぎてなぜか残らない話というものがある。 言い淀みのない流暢な言葉の数々。 それらの言葉は「つるん」としているから飲み込みやすいが、同じよう

          『いまを生きる』に学ぶ「ざらついた言葉」を引き出す3つのポイント