[危険?] 旅の安全対策1 基礎編 [被害ゼロの元協力隊員の旅の準備]
私は協力隊でフィリピンに長く滞在していました。
フィリピンは最近の特殊詐欺事件などで治安の悪いイメージが未だに根強いですが、半分正解で半分間違いと言えます。
どの国でも危険な地域や危険な時期があるように、それを避けることでトラブルに遭う可能性を下げることはできます。
日本であれば、毎日夜中の新宿歌舞伎町に行き反社っぽい人にぶつかって歩くよりも、自宅で寝ていた方が犯罪被害には遭いにくいというようなことです。
私は活動期間中の2年間と、終了してからも何度もフィリピンを訪れていますが、幸いなことに一度も犯罪などの被害に遭ったことがありません。
これまで20カ国以上を訪れていますが、同様に被害ゼロでした。
運がいいこともありますが、もともと臆病な上にうっかり者なので、やらかす前提で安全対策は入念に準備していることも要因の一つとしてはあるでしょう。
この記事では個人旅行者向けに、フィリピンに限らず海外での一般的な基本の安全対策を紹介して行きたいと思います!
もしフィリピンへ旅行するなら!こちらも参照ください。
● 関連記事:通向けのフィリピン観光情報
[元協力隊員がオススメする] フィリピン旅行 in deep [旅人レベル中級〜上級者向け]
安全対策、基本のキ
日本は治安がいいだけに、逆にどんなリスクがあって、それがどのぐらいのサイズなのかを評価し、対処する方法を学ぶ機会がありません。
大切なのは、どんな行為が危険で、影響がどのぐらい及ぼされる行為なのかを把握し、行動を決めることです。
危険だからといって宿で一日中震えていては何もできませんが、何の考えもなしに危険な目に遭えば、旅行自体が中止になったり悲惨な思い出として、その国への印象も悪いものになるでしょう。
● 緊急時の行動を決めておこう
優先順位としては、
命>心身の安全>>>>>財産
です。
いざという時は、とにかく命大事に。金品はさっさと渡して助かる。銃で脅されたら、抵抗しない。抵抗すればそのまま銃殺される危険性があるから。
私自身は遭遇したことはないですが、危険な状況になったらどうするのかあらかじめ決めておけば、その場でパニックになることを防げて生存できる確率を上げられます。
日本でも防災訓練、やりますよね。緊急事態で正常な判断を下せる人はいません。テロに巻き込まれたら?パスポートをなくしたら?あらかじめ、どうするのか想定しておきましょう。
また、現地の警察や日本大使館などの連絡先は把握しておきましょう。
● 犯罪被害に遭いづらくなるTips 〜Don't編
そこまでの事態になる可能性は低いとしても、旅行中の服装や行動でかなりターゲットになる可能性は減らせます。
以下に簡単なTipsをまとめます。
・きれいな服装をしない:
日本の普段着は十分きれいで、現地では浮きます。部屋着レベルの服装推奨。
・宝飾品やブランド物、カメラを身につけない:
金持ってます、取ってくださいと言って歩いてるようなものです。
・メイクをしない:
日本人のように、毎日ばっちりお化粧するのは稀です。目立ちます。
・ポケットに財布を入れない:
これも、取ってくださいと言って歩いてるようなものです。
・酔っ払ってその辺を歩かない/外で飲酒しない:
日本のように人事不詳になるまで飲めば、めでたく身ぐるみ剥がされます。外での飲酒は法律で禁止されているので、逮捕されます。
※喫煙も、エリアによっては禁止です。
・早朝/夜中は出歩かない:
強盗やひったくり被害に遭う人が多い時間帯です。
・カバンはたすき掛けのものを:
ひったくられづらいし、身から離さずに管理しやすい。もしひったくり被害に遭ったら荷物は手放しましょう。バイクに引きずられて転倒し、骨折する場合も。
・怒鳴ったり、人前で現地の人を叱責しない:
恨みを買うので、ターゲットにされやすくなります。場所によっては相手を逆上させ、その場で銃殺されたりもします。
・日本語でも悪口を言わない
アジア圏の都市部では特に、日本語を理解できる人も一定数いるので、迂闊に言わないように気をつけましょう。
ポイントとしてはこの2点!
⚫︎お金持ってなさそうに見える
⚫︎リスクの高い時間や場所を避ける
そして次点としては、
◯現地語が話せる
挨拶程度でも好感度が爆上がりするので、困っていたら助けてくれようとする人がむしろ増えるはずです。
● 犯罪被害に遭いづらくなるTips 〜Do編
逆に推奨したい行動としてはこちら!
・「話す」コミュニケーションをしっかり取る
日本では言わずに通じることも多くありますが、海外では圧倒的に言語化して伝える文化のところが多いのです。
思っていることや不満なことなども、しっかり言葉を尽くして伝える努力をしましょう。
ぼったり騙そうとする人に対しては、時に怒りを明確に伝えることも重要です。警察や大使館の名前を出し、交渉しましょう。
・店に入る、出る時に笑顔で挨拶する
多くの国では、店で挨拶したりちょっとした会話をするのが当たり前です。
その習慣のないところでも、こちらがにこやかにしていると、相手の表情も和らぐ時があります。
好感を持たれることは、基本的に現地では異物でしかない外国人旅行者にとっては自分を気にかけ、協力的な人を増やすことでもあります。
笑顔も優しい言葉も簡単にできること。それで現地の人と仲良くなれ、自身の安全性を高めることができれば安いものでしょう。
これまで旅をしてきて、個人的な体感でしかありませんが、世界の7割はいい人だと思っています。
こちらに害がないことがわかれば、大抵の人は攻撃的な態度を取らないし、興味をなくすかむしろ親切にしてくれます。
外国語ができなかったとしても、笑顔と優しさは万国共通の非言語コミュニケーション!積極的にやってみましょう。
余談ですが、インドで目やにが固まって片目の開かない子猫に、目薬しながら目やにを拭き、しぶとい目やにとしばらく格闘。30分ぐらい続けていたら、目が開くようなところまでになりました。
それを見ていた近くの売店のインド人に、「あんたはとても優しいね。感動したよ」と、チャイをご馳走になり、お菓子をたくさん持たせてもらったことがあります。
人に見せようと思ってやっていた訳じゃなかったけど、そういう小さな優しさや親切は、万国共通で伝わるんだなと感じたエピソードでした。
出発前の準備
ネットが浸透してから随分経ちますが、推奨したいのはやっぱり老舗個人旅行向けガイドブック「地球の歩き方」!
地域別に実際に被害に遭った人の話が載っていたり、その国の犯罪傾向が具体的に対策と共に掲載されています。特に注意して見て欲しいのは、ページの下、左右の隅にある小さなコーナー。そこに実例が載っています。
また、外務省の海外安全ホームページの国別情報も必ずチェックしておきましょう。
治安や病気などの一般的な情報や、具体的な犯罪事例や手口が載っているので、同じ手に引っかかりづらくなるでしょう。
日程やルートが決まったら、外務省のたびレジに渡航先や旅程を登録することをオススメします。現地でのリアルタイムでの安全情報が手に入りますし、万が一があった時にも捜索などされやすくなります。
次回以降はフィリピンでの危険に絞って、「犯罪」「災害」「病気」の3つそれぞれの状況と、対策を紹介します!
●旅の安全対策シリーズ
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