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小鳥も花も人も、いのちはみんな同じ。そのことを映像や小説やエッセイや音楽で日本中、世界…

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小鳥も花も人も、いのちはみんな同じ。そのことを映像や小説やエッセイや音楽で日本中、世界中に伝えていきたい。こうした創作活動を通して、借り物である地球に恩返しをしていく、会社の形をしたチームです(代表・映像作家:増田達彦)。

マガジン

  • オリジナル短編小説・シナリオ集

    birdfilmの映像作家 増田達彦が書く、映画やショートムービーの原案になるような不思議な短編・掌編小説や、昭和の時代を感じられる戦中戦後の少年成長物語、業界エンターテインメント中編小説など、ジャンルも色々なので、お好みに合わせて、ぜひ覗いてみて下さい。

  • 映像作家の告白とエッセイ

    テレビマン経験43年(現役)、現在は主に映像作家としてオリジナル映像作品を作り続けているbirdfilm代表、増田達彦の失敗談や、制作日記、世界への想いを、その日の気分でつぶやきやエッセイにしてランダムに綴っていきます。

  • 詩と散文詩でつづる「日本の自然と心のうた」

    映像作家 増田達彦(ペンネーム:みずすまし げんごろう) が、日本の風景の中を歩いて気づいた「心のうた」を、瑞々しい言葉で綴る詩・散文詩。あなたの心のちょっとした栄養剤になれば嬉しいです。

  • 今なお現役!70年代FOLKグループ「天秤座」だより

    1976年結成、70年代FOLKの香り漂うグループ「天秤座」について、グループの情報、CD情報、ライブ情報、歌詞、サンプル楽曲などをご紹介。

  • 恋愛・れんあい・短編集【詩・エッセイ・小説・音楽】

    出会い、ふれあい、初恋、失恋・・・甘く切ない恋の沼にどっぷり浸れる詩やエッセイ、短編小説。

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固定された記事

今さらですが 自己紹介です 

はじめまして。 超零細制作会社birdfilm代表で、 映像作家の増田達彦です。 HP更新用という役割もあるので noteでの登録がbirdfilmという、 弊社の商標名になっていますが…

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昭和少年らっぽやん 第四話 「チョウトンボ」

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お口直しに、本州では紀伊半島先端の潮岬の、とある場所でしか見られない、ルリハコベの花を。
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チンチロ貝であそぼうよ

チンチロ貝ってご存じですか? タイトル写真にあるような、 きれいな二枚貝です。 正式和名はナミマガシワ。 三河湾や伊勢湾に棲む貝です。 砂浜に行って、 アサリやバカ…

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【短編小説】韋駄天ハチ公

 きょうは福太郎の従妹、沙織ちゃんの結婚式だ。なんでも東京の渋谷駅に近いビルの高級レストランで披露宴なんだそうな。昨日も沙織ちゃんから電話があった。 「福ちゃん…

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電波に乗って、やさしさが空を飛び交う

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日本の自然美 #15 【風の神様】

ササの葉が 一枚だけ震えていると     風の神様が来てらっしゃる・・・     そう母さんに教わって わくわくしながら  耳を澄ませた 風の神様が集まって 追い…

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今さらですが 自己紹介です 

今さらですが 自己紹介です 

はじめまして。
超零細制作会社birdfilm代表で、
映像作家の増田達彦です。
HP更新用という役割もあるので
noteでの登録がbirdfilmという、
弊社の商標名になっていますが、
投稿しているのは、
すべて、私個人です。
(ちなみに弊社のHPは
 https://birdfilm.jp です)

★私の「なりわい」20代からTV番組制作が中心です。
音楽番組、情報番組、バラエティー、

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昭和少年らっぽやん 第四話 「チョウトンボ」

昭和少年らっぽやん 第四話 「チョウトンボ」

 

日本の一部地域では、子どもたちの間で
トンボとり名人のことを「らっぽやん」と呼ぶ。

 

*   *   * 

 終戦から8年経った昭和28年の晩夏。
 疎開先の奥三河の山村から焼け跡の名古屋へ戻ったミノルは、以前住んでいた鶴舞の土地の一部を安く分けてもらい、バラックの小屋を建て、家政婦をして働く戦争未亡人の母を支えるため、新聞配達をしながら高校へ通っていた。

 暮らしは決して楽ではな

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昭和少年らっぽやん 第三話 外伝 「ギンヤンマ」

昭和少年らっぽやん 第三話 外伝 「ギンヤンマ」

日本の一部地域では、トンボを捕まえる名人を「らっぽやん」と呼ぶ。

  *   *   * 

 まだ日本が真珠湾攻撃をする前の昭和16年の夏休み、奥三河の「らっぽやん」タケシは、9歳年上で中学4年の兄のカズオに連れられて、よく近所の沼や川へ出かけた。昼間は小川のかいぼりをしてハヤやフナ、時にはナマズやウナギまで捕まえた。

「タケシ、魚の捕まえ方をよう覚えとけ。兄ちゃんがおらんくなっても、こうし

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昭和少年らっぽやん 第二話 「カトリヤンマ」

昭和少年らっぽやん 第二話 「カトリヤンマ」

 日本の一部地域では、トンボを捕まえる名人を「らっぽやん」と呼ぶ。

  *   *   * 

 昭和20年8月15日、戦争は終わったらしい。
 
 らしいというのは、奥三河の親戚の家へ一人で疎開していたミノルにとって、その日ラジオから聞こえてきた天皇陛下の玉音放送が、何を言っているのかまったくわからなかったからだ。ただその時の大人たちの様子から、どうやら戦争に負けたらしい、と、何となく感じ取っ

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昭和少年らっぽやん 第一話「シオカラトンボ」

昭和少年らっぽやん 第一話「シオカラトンボ」

 日本の一部地域では、トンボを捕まえる名人を「らっぽやん」と呼ぶ。

  *   *   *

 空襲がひどくなるというので、ミノルが名古屋から奥三河の村にある親戚の農家へたった一人で疎開したのは、昭和20年の春のことだった。
 元々田畑が少ない山間の土地なので、その親戚の家も決して裕福とはいえなかったが、国民学校4年の育ち盛りのミノルには、野菜やイモが中心とはいえ、名古屋より食べ物が豊富にあるこ

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仕事ようやくヤマを越しました!時々サボりながら、皆さんの記事を読み、面白いなあ、こんな風に書きたいなあ、と癒されながら(^^)v。でも三回リアル土下座の話や実録性被害の告白とか引かれるだろうし💦。とりあえず、明日、以前の少年小説をリライトしてUPさせて下さい<m(__)m>。

ゲンジボタルのいる風景

ちょっと疲れたあなたに。そろそろゲンジボタルの光る季節。birdfilmの増田達彦が撮影・編集した、10秒間の癒しの風景。
日本の初夏は素晴らしい。愛おしい。
明日からしばらく本業の映像撮影と制作に入ります。なかなか覗きに行けなくなるかも。しばらくスキできなくなるかも。でも必ず帰って来ますから、お許しください。

日本の自然美 #16【神様とんぼ】

日本の自然美 #16【神様とんぼ】

大きなお宮の木の陰で

トンボがひっそり休んでる

神話の国から来たような

ガラス細工の黒トンボ

閉じてた羽根を突然に

ふわりと開いてまた閉じる

ふしぎな不思議な黒トンボ

きっと何かのおまじない

そんなトンボがひらひらと

きれいな小川にやってきた

しっぽを流れにさしこんで

だいじな卵を産むのです
   

水の流れに負けないで

ちゃんと命をつなげるように

か細い腕でしっかりと

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三河湾のちんちろ貝で遊ぶときの音です

今日、事務所へ行った際、ついでにざっくりと撮影素材からつないでみました。マイクではあまりうまく録音できていませんが、手の中で振ると、チンチロ貝はこんな音がします。生で聞くと、もっとキラキラしてます。もしよかったら、一度聴いてみて下さい。

お口直しに、本州では紀伊半島先端の潮岬の、とある場所でしか見られない、ルリハコベの花を。
琉球や八重山では雑草だそうですが、この花を本州で撮るために、レンタカーを飛ばして必死に探しました。

ロボ・ヒーロー  ~  地獄の戦場リポーター ~

ロボ・ヒーロー ~ 地獄の戦場リポーター ~

(注意※フィクションですが残酷なシーンが出てきますので、ご注意ください。決して笑えるとか面白いとかいう話ではありません。湾岸戦争以降の戦争報道のあり方に関心のある方のみ、お読みください。)

  *    *    *

 オレがまっ黒に塗られた極秘のステルス輸送機でウクライナ上空へ運ばれたのは、ロシアの地上軍が侵攻した直後だった。夜明け前の夜空には、ロシアのミサイルや曳光弾が花火のように飛び交っ

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チンチロ貝であそぼうよ

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チンチロ貝ってご存じですか?
タイトル写真にあるような、
きれいな二枚貝です。

正式和名はナミマガシワ。
三河湾や伊勢湾に棲む貝です。
砂浜に行って、
アサリやバカガイの貝殻の中に
この貝殻を見つけると、
ラッキー!って思います。

 
まず色がきれい。
しかも半透明で、
太陽を透かして見えるほど、
殻が薄いんです。

で、この貝殻を数枚集め、
おむすびを作るように、
丸くした掌の中に包み込み、

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【短編小説】韋駄天ハチ公

【短編小説】韋駄天ハチ公

 きょうは福太郎の従妹、沙織ちゃんの結婚式だ。なんでも東京の渋谷駅に近いビルの高級レストランで披露宴なんだそうな。昨日も沙織ちゃんから電話があった。
「福ちゃん、おハナばあちゃんは足が悪いから、一緒に連れ
てきてあげてな。福ちゃんはちょっとアホやけど、渋谷はわかるやろ。駅を出たらタクシー乗って行き先いえば、道に迷わんから大丈夫やな!ほな、頼むな!」
「確かにちょっとアホやけど、渋谷くらい知ってるで

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電波に乗って、やさしさが空を飛び交う

電波に乗って、やさしさが空を飛び交う

 こんにちは!
birdfilmの増田達彦です。
映像を生業としながら、実は、
楽しみにしているのは、ラジオ。
それも、放送エリアが限られた
「コミュニティーFM」です。

 所属するバンド「天秤座」の
手作りCDが完成した際、
そのCDを出すコンセプトは
たった一人でもいいから、
日本のどこかにいるかもしれない、
本当に「天秤座」の歌が好きな人、
その人だけに届けばいい。

 そのコンセプトの一

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♪「雑草(michikusa)」

♪「雑草(michikusa)」

踏切が鳴るたびに

君は 立ち止まり 

足元の雑草を指さし

「この花はミミナグサ 
 
 あれはツメクサの花なの」

と教えてくれる

水たまり ひとっ跳び 

君の振り向いた 微笑は 

カタバミの花のよう

つまずいて うつむいた 僕に 

さりげなく 手を添えて 並んで歩く

「空が青いわね」

・・・雲が速いよね・・・

そんな他愛ない会話が

君のやさしさ

弱いままで、僕はいいです

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日本の自然美 #15 【風の神様】

日本の自然美 #15 【風の神様】

ササの葉が

一枚だけ震えていると
   
風の神様が来てらっしゃる・・・

   
そう母さんに教わって

わくわくしながら 

耳を澄ませた

風の神様が集まって

追いかけっこを はじめると

近くの森の 木々がざわめき

木の葉が一斉に ゴウと鳴る

  

風の神様が走り抜けると

湖面の波が ザワザワ走る

雑事に追われて 疲れたときは

花の香りを 運んでくれる

   

いたずら

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