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詩と散文詩でつづる「日本の自然と心のうた」

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映像作家 増田達彦(ペンネーム:みずすまし げんごろう) が、日本の風景の中を歩いて気づいた「心のうた」を、瑞々しい言葉で綴る詩・散文詩。あなたの心のちょっとした栄養剤になれば嬉…
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記事一覧

日本の自然美 #16【神様とんぼ】

大きなお宮の木の陰で トンボがひっそり休んでる 神話の国から来たような ガラス細工の黒ト…

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13日前
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日本の自然美 #15 【風の神様】

ササの葉が 一枚だけ震えていると     風の神様が来てらっしゃる・・・     そう母さ…

birdfilm
1か月前
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日本の自然美 #14 【川という名の大気圏】

まだ春先だというのに 冷たい水の中で 魚たちは元気だ 追いかけると 石から石へ しゅんし…

birdfilm
1か月前
69

日照雨(そばえ)

ありふれた 毎日が  風のように 過ぎ去ってゆく 夏休み 子供たちは  はしゃぎながら 駆…

birdfilm
1か月前
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日本の自然美 #13【水の旅】

空に浮かんでいるときは 雲 という名で呼ばれてた 雨 という名で落ちてきて 日本の森に …

birdfilm
1か月前
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日本の自然美 #12【熊野みち】

あたりまえのことだけど 歩いて初めて気がついた こうして歩くこの道は だれかが歩いてきた道…

birdfilm
2か月前
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日本の自然美 #11【森の神様 クマ様】

吐く息の白さに 間近な冬の到来を知る 君もこの森のどこかにいて 同じように白い息を吐き 冬の到来に 気が急いているのだろうか 君がこの森にいると思うだけで 僕の心は凛(りん)とする 君の棲む森に近づくことに 大いなる敬意と 小気味よい怖れをもつ やっぱり君は森の神様だ 朝日は山の頂から照らし 初冬の森を黄金に染める この輝きを君も見ているのか それともその輝きの中にいて 全身の毛を金色に染めているのか    山から見下ろす君の目に この町はどう写るのだ

日本の自然美・心のうた #10【木の実】

春には満開に花を咲かせ 虫や小鳥に蜜を与える    夏には枝一杯に葉を繁らせ イモムシたち…

birdfilm
3か月前
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日本の自然美・心のうた #9【青い鳥】

捜し求めて さまよっても 君に逢えるとは 限らない どこかにいると 信じていても 逢えない…

birdfilm
3か月前
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日本の自然美・心のうた #8【小鳥】

小鳥たちは知っているよ この町の公園にどんな木があるかを    小鳥たちは知っているよ この…

birdfilm
4か月前
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日本の自然美・心のうた #7【わだつみ】

僕の心の中には海がある 悲しみに波立ち 怒りに荒れ狂う 自分でも御しがたい海がある だから…

birdfilm
6か月前
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日本の自然美・心のうた #6【貝殻】

貝殻は不思議だ 自らの体はナマコのように柔らかいのに その体からこんなにも堅く美しく 多彩…

birdfilm
6か月前
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日本の自然美・心のうた #5【いのちの水】

ドウドウドウ    ドンドンドン 水が山から飛び降りる 金の粒をきらきらさせて 山にいのち…

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6か月前
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日本の自然美・心のうた #4【石ぼとけ】

昔ながらの道ばたに 並んだ石の仏さま だれが願って立てたのか 何を祈って立てたのか 日照り、大雨、疫病、飢饉、 人の力の及ばぬことが いかにこの世に多いのか それを畏れて祈ったろう 豊年満作 子宝長寿 人の力の及ばぬことで 人に授かる幸せごとに 感謝で両手を合わせたろう 人の力の及ばぬことは    昔も今も変わらぬぞよと ただ人々を見守って 何も語らぬ いしぼとけ様 変わったのは人の心 何でもできると おごる心 愚かなことよと悲しげな いしぼとけ様の横顔 20