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オリジナル短編小説・シナリオ集

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birdfilmの映像作家 増田達彦が書く、映画やショートムービーの原案になるような不思議な短編・掌編小説や、昭和の時代を感じられる戦中戦後の少年成長物語、業界エンターテインメン…
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記事一覧

昭和少年らっぽやん 第五話 「冬のとんぼ」

 日本の一部地域では、子どもたちの間でトンボとりの名人のことを「らっぽやん」と呼ぶ。 *…

birdfilm
4時間前
36

昭和少年らっぽやん 第四話 「チョウトンボ」

  日本の一部地域では、子どもたちの間で トンボとり名人のことを「らっぽやん」と呼ぶ。 …

birdfilm
2日前
49

昭和少年らっぽやん 第三話 外伝 「ギンヤンマ」

日本の一部地域では、トンボを捕まえる名人を「らっぽやん」と呼ぶ。   *   *   *…

birdfilm
2日前
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昭和少年らっぽやん 第二話 「カトリヤンマ」

 日本の一部地域では、トンボを捕まえる名人を「らっぽやん」と呼ぶ。   *   *   …

birdfilm
4日前
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昭和少年らっぽやん 第一話「シオカラトンボ」

 日本の一部地域では、トンボを捕まえる名人を「らっぽやん」と呼ぶ。   *   *   …

birdfilm
5日前
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ロボ・ヒーロー ~ 地獄の戦場リポーター ~

(注意※フィクションですが残酷なシーンが出てきますので、ご注意ください。決して笑えるとか…

birdfilm
3週間前
65

【短編小説】韋駄天ハチ公

 きょうは福太郎の従妹、沙織ちゃんの結婚式だ。なんでも東京の渋谷駅に近いビルの高級レストランで披露宴なんだそうな。昨日も沙織ちゃんから電話があった。 「福ちゃん、おハナばあちゃんは足が悪いから、一緒に連れ てきてあげてな。福ちゃんはちょっとアホやけど、渋谷はわかるやろ。駅を出たらタクシー乗って行き先いえば、道に迷わんから大丈夫やな!ほな、頼むな!」 「確かにちょっとアホやけど、渋谷くらい知ってるで!任せとき!」    沙織ちゃんにそう言われ、新幹線から山手線に乗り換えて無事渋

ブランコ

もしもあなたが  今 ひとりなら ブランコに  揺られて みませんか 前へ行ったり  後…

birdfilm
1か月前
82

短編物語 竜宮磯

 初夏、志摩の磯の海女漁が解禁になった。  海で母親を亡くし、男手一つでここまで育ててく…

birdfilm
1か月前
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【なんちゃって小説】ハッピー・ニュー・イヤー

【前説】 こんにちは!birdfilmの映像作家、増田達彦です。 私がまだ局のテレビマンだった1980…

birdfilm
1年前
6

蒼穹の彼方へ ~沖縄戦追悼~

 【前書き】  今から79年前の春、沖縄に米軍が上陸しました。 日本の多くの若者たちが特攻隊…

birdfilm
1年前
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短編小説 海人(うみんちゅ)

   十月中旬というのに、この島を照らす日差しはまるで真夏だった。  珊瑚礁に囲まれた海…

birdfilm
2か月前
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タイパ・タクシー

ハイ、お待たせ、 どちらまで? え?次太夫堀公園民家園? 世田谷の? ・・・ お客さん、通な…

birdfilm
3か月前
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【短編歴史小説】ノンノ

その流行り病が都を襲い、人々が次々と倒れだしたのは、 まだ山の頂に雪が残る、早春のことだった。 「神々が住まう森の木々を、力づくで伐り倒した罰が  当たったんじゃ。」  都をはるかに見下ろす山里でひっそりと暮らす、先住民の長老、アシナガの爺はつぶやいた。  百年ほど前、遠い大陸からこの地にやってきた人々は、 新しい技術と武器で、この森と水の豊かな盆地に住む先住民を追い出し、あるいは服従させ、大王を中心とするヤマトの国を作った。  先住民の知らない黒鉄(くろがね)の斧で豊