【退職時の備忘録】会社勤めに疲れた時に知っておくといいかもしれない「辞めた後」のToDo
1.ご挨拶
はじめまして。「ずぅ」と申します。2024年初夏、体調不良諸々の理由から10年弱の会社員人生に一区切りを付け、ただいま学生時代以来の長期休暇を謳歌しております。
この記事では、私が退職を決めた経緯と、実際に退職後におこなった手続きなどを備忘録としてまとめておこうと思います。
!この記事は退職を勧めるものではありません!
「会社を辞めた後って何をする必要があるの?」という疑問を持った時に見ておくといいかもしれないToDoのまとめ記事です。
お勤めの会社や辞める理由によって、このToDoが当てはまらない場合もあるので、あらかじめご承知おきください。
2.自己紹介と、私が退職を決めた経緯
本題に入る前に、簡単な自己紹介をさせてください。
私は退職前、社内デザイナーとして一般企業に勤めておりました。新卒から1度転職して、2社目の会社です。
2社目の会社を辞めようと決めた理由は、主に健康面への不安です。
入社3年目あたりから、ストレス由来の慢性的な体調不良に陥ってしまいました。
(一緒に働いた方々はみんないい人でしたよ!念のため!)
ストレスの原因が異動や休職で無くなるものではないことと、「この会社で働き続ける限りこの症状とも付き合い続けなくてはいけないのか」という焦燥感から、退職を決意しました。
完全に体が壊れる前に辞めたかったので自己都合退職にはなりますが、幸い、現時点で独身・要介護の親族なし・最長2年分は無収入でも生活できる貯蓄ありといった身の上だったので、当面は資金不足に陥るリスクは少ないと判断しました。
何よりさっさと元気になって、会社員時代は体力的に諦めていたことに挑戦したり、私が働きやすい勤務形態や収入源をじっくり模索する時間が欲しかったので……
このような経緯で、私のタイムリミット付きの無職生活が始まりました。
3.転職せずに退職した場合にやること
退職を決めた際、不安に感じたのが「辞めた後のToDo」がよくわからない点でした。
冒頭にも書きましたが、私自身、転職先を決めずに退職するのはこれが初めてだったので、会社員ではなくなった場合の税金など諸々の手続きをどうしたらいいのかさっぱりわからなかったのです。
ということで、自己都合退職・無職デビューの私が会社を辞めた後にネットや手元に届く通知と格闘しながらおこなった手続きをここにまとめます。似たような境遇になる予定の方は、参考にしてみてください。
※この記事に載せているのは、私が退職した際におこなった手続きです。お住いの地域やお勤めの会社、健康状態等の条件によって、手続きの種類や必要な書類が異なる可能性があります
【退職後のToDoリスト】
① 健康保険証の返却(全員)
期日:退職直後!
② 健康保険&年金の切替え手続き(全員)
期日:退職日の翌日から14日以内
③ 雇用保険受給手続き(任意)
期日:受給する場合は退職日から半年以内推奨
④ 住民税の徴収方法切替え(全員)
期日:なし(会社と市区町村で対応するため手続き不要)
⑤ 企業型確定拠出年金の切替え手続き(加入者のみ)
期日:退職翌日から6カ月以内
⑥ その他:源泉徴収票と退職月の給与明細の確認(必要に応じて)
期日:会社による
以下に、各手続きの詳細も載せておきます。
3-① 健康保険証の返却
退職後まずやるべきなのが、会社に健康保険証を返却することです。
健康保険証は、加入している保険の種類や、勤め先が変わるごとに新しいものが発行されます。退職すると、その翌日には勤め先から渡された保険証は使うことができなくなります。仮に退職後、医療機関で会社員時代のものを提示してしまうと不正使用になりますので、ウッカリを防ぐためにもなるべく早く返却してしまいましょう。
退職日前に対面で返却する人もいるそうですが、私の場合は有給消化をしたので最終出勤日から退職日まで1カ月空いていたのと、その期間に複数の病院の受診予定があったため、退職日の翌平日に簡易書留で会社の人事に郵送返却しました。
3-② 健康保険&年金の切替え手続き
会社員時代に加入していた社会保険は、退職するとその資格を失います。そのため、資格喪失後14日以内に国民健康保険へ自身で切替える必要があります。(切り替え手続きをしないと新しい保険証がもらえません)
年金についても同様で、会社勤めの間は厚生年金加入者だったのが、退職後は国民年金に自身で切替えなくてはいけません。
この二つは住んでいる地域の役所で同時に手続きが可能です。
手続き後、国民健康保険はお住いの市区町村から、年金は年金機構から納付通知が届くので、記載の金額を納めればOKです。
上記の必要書類のうち、「健康保険資格喪失証明書」と「離職票」は会社から受け取ります。受け取るタイミングは会社によって違うかもしれないので、辞める前に人事に確認しておくと安心です。
切替え手続きをする上で私がつまずいたことも共有しておきます。
ご自身が世帯主でない方は、切替え手続き前に世帯主の保険の種類を確認しておくようにしましょう。
世帯主が自分以外で、かつ社会保険加入者の場合、どの種類の社会保険か(○○組合だとか○○協会だとか)を窓口で出される用紙に記入しなければならず、私は「親の保険?し、知らん……」となりました。
その場で記入できなくても手続き自体はできるのですが、後日追加で書類の記入&郵送をするという手間が発生しました。(役所側が手続きを進めるための判断材料なのかな?)
3-③ 失業給付(雇用保険)受給手続き
失業給付は「失業保険」「失業手当」とも呼ばれています。①退職前の2年間で12カ月以上雇用保険に加入していて、②就職する意思と能力のある人が失業状態にある場合、給料の何割かにあたる金額の給付を一定期間受けることができます。
普通の会社で正社員として2年働いていれば、①の条件はクリアしているはずです。
②の条件については、「絶対に働かないぞ!」と固く心に決めている人や、働ける健康状態にない人は、残念ながら給付の対象外となります。(後者はまた別の手当があるみたいですね)
あとは退職時点で既に次の会社への転職が決まっていたり、会社を辞めたらすぐに自営業を始める人も対象外です。
私は身体が完全に壊れる前に辞めていたので健康状態は問題なく、良いお仕事に巡り合えたら万々歳なので、受給手続きをしました。
受給手続きをするには、必要書類を持ってお住いの地域を担当しているハローワークへ行く必要があります。
また、給付を受けたいなら退職後早め(必要書類がそろった時点で)の手続きをおすすめします。何故なら失業給付を受けられる期間(=受給期間)が、退職翌日から1年間と決まっているからです。
そして、私と同じように自己都合退職をしていた場合は、給付までに結構時間がかかります。
まずハローワークで手続きをおこない、受給資格が決まります(受給資格決定日)。ここから全員共通で7日間の「待機期間」、さらに自己都合退職者は2カ月の「給付制限」もあり、この制限が解かれてなお失業状態が続いていればようやく給付が始まる、という仕組みです。
なお、受給者の勤続年数(雇用保険加入期間)によって給付を受けられる日数を定めた「所定給付日数」というのも存在します。
少しややこしいのですが、実際に給付を受けられるのは受給期間内の所定給付日数分まで、となっています。
つまり自己都合退職をした人が受給手続きをおこなってから満額の給付を受けるまでに、最短でも5カ月と1週間はかかることになります。
そう考えると、退職後最低でも半年以内、なるべく早くの手続きが安心ですね。
あとは必要書類にある「雇用保険被保険者証」は再就職先が決まったらその会社にも提出しないといけない書類なので、受給手続きが終わった後も捨てずに大事に保管しておきましょう。もし最終出勤日前に渡してもらえなかった場合は、いつ送ってもらえるのか会社の人事に確認を!
3-④ 住民税の徴収方法切替え
住民税も、社会保険と同じく会社勤めであれば給料から天引きで徴収されます。
そのため退職後すぐに転職しない場合、自身で納める必要があります。
給与天引きでの徴収を「特別徴収」、自身で市区町村に納める場合は「普通徴収」と言い、徴収方法の切替えは会社と市区町村間で完結するので、私たち側の対応は不要です。
ただし会社側での事務は発生するので、ご自身がどちらに該当するかは退職前にきちんと人事へ申告しましょう。
退職後、普通徴収に切替わったら、お住いの地区町村から納税通知書が届きますので、通知に記載の金額を期日までに支払えばOKです。
ちなみにその年の住民税の金額は前年の1月~12月の所得額で決まり、6月から翌年5月の1年間で納めるのですが、退職した月によって特別徴収(給与天引き)での未払いが発生します。
未払い分は、退職前の最後の給料から天引きしてもらい一括で納めるか、普通徴収にして後日市区町村からの通知に従い自身で納めるかになるようです。
私の場合は5月末退職だったので、前年6月からの住民税は給与天引きでちょうど納めきり、今年6月から来年5月分の納税通知が届きました。
余談ですが、住民税を普通徴収に切替えると、1回の納付額が給与明細で見慣れていた額の約3倍に跳ね上がるので一瞬ドキッとします(笑)。
会社に勤めている間は1年分の住民税が毎月天引きされていたのが、普通徴収だと年4回で納めきるからですね。(納める総額は変わりません)
3-⑤ 企業型確定拠出年金の切替え手続き
企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)というのは積み立て&運用するタイプの退職金制度で、企業によって導入しているところとそうでないところがあるそうです。
私が勤めていた会社では導入されていたので、これについても触れておきます。
この制度は、転職や退職をした際にそれまで積み立てていたものを持ち出し、積み立て&運用を継続することができます。
転職せずに退職する場合は、企業型から個人型(以下、iDeCo)に切替えることで継続できます。
注意点としては、在職中に企業型DCに加入していたにも関わらず、退職後この切替え作業をしなかった場合、それまで積み立て&運用していた資産が国民年金基金に自動的に移管されてしまいます。
自動的に移管されると資産の運用ができなくなる・管理手数料が発生する・今まで受けていた税制優遇がなくなる、など、デメリットしかありません。
なので、企業型DC加入者は必ず切替え手続きをしましょう。
手続きのやり方については、退職後に企業型DCの管理会社から案内通知が届くので、それに従って進めます。
管理会社の提供しているiDeCoにそのまま切替えるだけであれば、オンラインで簡単に手続き完了しました。(運用商品もこの時に選びなおします)
ちなみに切替え手続きの際に、積立て&運用を継続するのか、運用のみ続けるのかを選ぶことが出来ました。
私の場合はNISAなど他の積み立てもあったので、iDeCoは一旦運用のみにしました。無職期間の定額出費はなるべく減らしたい……
もし企業型DC以外にも、お勤めの会社に従業員の資産を増やすような制度がある場合は、退職したらどうなるのかを辞める前に確認しておきましょう~
3-⑥ その他:源泉徴収票と退職月の給与明細の確認
最後に緊急度は低いのですが、源泉徴収票は受け取ったらきちんと保管しておきましょう。
Web明細の場合、退職して一定期間が過ぎるとログイン権限がなくなってしまう恐れがありますので、アップされたら早めにPDF保存するなどして権限失効後も困らないようにしておきましょう。
無職のまま年を越す場合は確定申告が必要になりますしね……
給与明細については任意ですが、個人的には見ておくとよいかな~と思います。
明細の中に「おや」と思うものがあれば人事に問い合わせて、スッキリした状態でお世話になった会社にさよならしましょう!
4.退職後の手続きを一通り終えた感想
如何でしたか?私的には、辞めてからもそれなりに忙しいぞ!?というのが、これらの手続きをしていた時の正直な感想です。
ですが今はそれも終わり、自分のやりたいことのために時間を使う環境が整いました!ワクワクですね!
今回紹介したそれぞれの手続きに関しては、ネットで調べればもっと詳細な情報が出てきますが、そもそも「私の場合」は何をしなくてはいけないのか? という個人の事情を加味したToDoリストは自身で作る必要がありました。
会社に退職を申し出る前の、辞めるかどうするか悩んでいる段階でこのリストがあれば、退職後の計画も立てやすかっただろうなぁ、と思う今日この頃です。
なので、似たような境遇の方は是非参考にしてみてください。
そして先人の皆さまにおかれましては、「この手続きもやらねばならんよ!」というものが抜けておりましたら是非教えてください!切実に!
それでは長くなりましたが、この辺で失礼いたします。
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