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リッターバイクに憧れて

昔、リッターバイクという言葉がありました。

私が以前に乗っていたZX-10というバイクも、約1000C C、
そう、リッターとは、まさに排気量が1リッター(ℓ)のこと。

以前、国内では750CCまでしか販売できませんでしたから、
当然、それを超えるモンスターバイクは逆輸入になるわけです。

かっこいい響きですね。「逆輸入!」

クレイジーケンバンドの「逆輸入ツイスト」って曲がお気に入りです、、、
ともかく、

大きい排気量は、皆の憧れでしたね。

キリンが「GSX1100Sカタナ」、
トップガンのトム・クルーズは「GPZ900R」ですよ。

真似して、私も900RのNinjaに乗ってました。(もちろんMA1ジャケット着用)

大きいことは良いこと、凄いこと、かっこいいこと、だったはず、でした…

ここで気付きませんか?

今では、すべてが通用しません、いやむしろ、真逆と言ってもいい。

無駄に大きいという事は、コスパが悪いということ。
凄い事とは、燃費が良かったり、性能のわりに値段が安いということ。

それでもドヤ顔で、デカいの転がす空気の読めない人は、
かっこ悪い、ダサいの烙印を押されるだけです、、、

最近の単車販売のアンケート調査では、
”排気量” と "購入年齢" が概ね比例するとのこと、
大排気量(無駄)になるほど、年齢層も高く(ダサいお年頃)なる傾向らしい。

もちろん値段が高くなるってのもそうですが、
それより、今の若い子は、
無駄に大きな、ましてや“非実用的”なリッターバイクになんて興味がない。

力への憧れ、挑戦、そしていい意味での力の誇示、それらすべてに蓋をしてしまったようです。

心配しているのは…
力への憧れや誇示というものは
文明じゃなく、“本能”だということです。

”強い雄” に ”雌” は惹かれる、
子孫を残すために雄は強さに憧れ、挑戦し、そして手に入れれば、その力を誇示する。

それは本来、
皆が持ち合わせている“本能”なのです。

排気量なんて、何CCでもいいんです。

大事なのは、
それが自分にとっての挑戦なのかどうか、憧れを手に入れたと胸を張っていえるかどうか、
もっと言うと、雄として目覚めた結果なのかどうか、と問いたい。

単なる移動手段ならいいんです。無理しなくて、

でも、もっと自分の“欲望"に胸をときめかせてほしい、
若い人に、挑戦することの楽しさと無謀さを学んでほしい。

雄として目覚めかけた本能を、ごまかしたり、蓋をしないでほしい。

本当に強い雄であり続けるために…

そう切に願うのです。

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