未経験から趣味としてzbrushでフィギュアを作る4

今回はScaleの話です。こんなの当たり前じゃんと思うかもしれませんが、僕は世の中の教本でこのあたりのことを書いてあるものがないことに憤りを覚えるくらいハマったので書いておきます。

下記の文章でプリミティブの球体という言葉をよく使っていますが、Apendとかで出てくる最初の球体です。Sphere3Dという名称だったと思います。

Zbrushの世界にも世の中と同様の大きさの概念が有る

非常にアタリマエのことを書いています。例えばプリミティブの球体を出した上で、Zplugin->3D Print Hub->Update Size Ratiosを押してください。(単位はmmを選択してください)

下記のような画面となり、この球体が2.00 * 2.00 * 2.00mmのサイズであることがわかります。

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もしかしたらここで違う結果が出ている方がいるかも知れません。その場合はScaleの設定が異なっている可能性があります。ここで言うScaleは左上のツールバーに有るものではなく、Tool->Export->Scaleのものを指しています。僕はカスタムで画面の右下に出しています。

上記の操作を行った時、Scaleは1となっています。たとえばこのScaleを100にして同じ操作を行うと、球体のサイズは199.88 * 200.00 * 199.88mmとなります。このように、同じ球体だとしてもScaleを変えると扱うサイズが変わってしまいます。

Scaleはどこに影響してくるか

異なるScaleのファイルをSubtool内にApendすると、同じ大きさで作っていてもサイズが変わってしまいます。

例えば下の図では右のScale=1のプリミティブの球体に、Scale=20のプリミティブの球体をインポートしたところです。

同じSubtoolを別のファイルに分けて制作し、最後にApendしようと思っていたときにScaleが異なっているとこのように同じサイズだと思っていたものが異なるサイズになってしまっているなんてことが発生します。

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また、このSubtoolを実際にExportでobjに変換するとScaleだけしか違いがないSubtoolでも、Scaleの大きいもののほうがファイルサイズが大きくなります。(ztlとしては同じサイズですが)

他のソフトにインポートするときにあまりにScaleの値を大きくしていると負荷が大きくなります。

Scaleは1で固定する

基本的に大きくする必要はないものですので、Scaleは1で良いかと思います。大事なのは小さめのScaleで固定するということです。

色々と修正する方法はありますが、面倒くさいことは覚えずにとりあえずScaleは1で良いと思います。

最終的に出力したくなったときに3D Print Hubからサイズを指定してobjファイルを作成し、再度ZbrushにインポートしてみるとScaleの値が変わっていることがわかります。そのファイルに修正を加えてしまうとまたApendするときにサイズが異なってしまうので、基本的にはScaleが1で固定された環境だけでいじっていきましょう。

Scale以外の大きさ

単純にScaleのものでも、画面内での大きさも実は非常に大事になってきます。

例えば下の図で一番左はプリミティブの球体を単純にツールのScaleで拡大したものです。右側の球体が単純なプリミティブです。

そしてそれぞれの球体にResolution=128でDynameshをかけました。

同じ球体でも左側の大きなものはActivePoints: 4.076Milと非常に大きくなりますが、サイズを全く変えていない球体はActivePoints: 43,496となりました。(1,000,000=1Milです)このように、見た目のサイズが大きくなればなるほど、解像度を上げる作業を行うときに影響が出てきます。

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Divideのレベルを上げるときにも差が出ます。(Dynameshの方が顕著に差が出ますが)

サイズの違いと解像度の関係

画面上でのサイズがあまりに小さすぎるとResolution=4096のように最大の解像度を設定してDynameshを行っても、Active Pointが全然増えないことがあります。

逆に大きすぎるとResolutionの値が小さくても極端に解像度が高くなりすぎてしまい、非常に取り扱いが悪くなってしまいます。

このように、画面上のサイズは解像度を上げる作業に密接に影響してしまいます。そのため、バランスの取れたサイズ感で作業を行うことが重要となります。

画面上のサイズのバランス感

僕はScale1の設定で、下の画面くらいのバランスですべての作業を行っています。

ちょうど頭の大きさがプリミティブの球体と同じくらいになるようにしています。(右側の球体がプリミティブの球体です)

このくらいのサイズ感で作っていくと、解像度を上げるときのバランスが取りやすいです。あくまで一例ではありますが、作業しやすいScaleや全体のサイズ感を見つけてください。

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