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夢の話⑦
いつものように散歩をしていた。そんな時に、変な人が横についてきた。
「オレ、お前の電話番号を知っている」
初めは誰のことを言っているのだろうと思い、無視をしていた。
また、その男が同じことを言ってきた。
「オレ、お前の電話番号を知っているぞ」
しつこかったが、無視を貫き通した。
「お前の電話番号を知っているぞ。」
無視にも限界がやってきた。
「黙れ、知っているものなら言ってみろ!」
その男は顔をニヤリとして話し出した。
「お前の電話は・・・」と私の電話番号らしき数字を言い始めた。
その数字の羅列を聞くと、まさかのまさか。私の携帯の電話番号だった。
そのとき、私は「いや、これは私の電話番号ではない。」とごまかした。
男は「いや、お前の電話番号だ。間違いなら、今から電話をかけるぞ。」と脅してきた。
私は(嘘が通じない。さすがだ)と変質者を褒める一方で、
(電話をかけて、自分の携帯が鳴ったらどうしよう)と不安が襲ってきた。
「これは絶対に違う」とごまかし続ける私。
私の動揺を揺さぶり続ける変質者。お互い、言い合い、話が平行線状態。
しばらくして、
「もういい。物は試しだ。この電話番号に電話をかけてみよう。」
と変質者は自分の携帯を取り出して、電話をかけ始めた。
すると、私のポケットからブーンブーンとバイブレーション📱📶
男は、やっぱりなと思ったのか、会ったとき以上の笑みを浮かべた😏
「この電話番号はお前のSNSから見つけた。だから、覚えている。」と言った。私は、恐怖のあまり言い返す言葉が見つからなかった。
男は
「今からこの電話番号を世界の人に向けて、発信する。
もし、発信されたくなければオレの話を聞け。」と脅迫してきた。
私の電話番号が全世界の人にバレてしまう。
しかし、男の要求は何なのか、分からない。
私は「要求は何だ?」と聞いた。
「それは・・・」と言い始めたその時。
男の後ろに青の車が見えた🚘
男には仲間がいたのだ。男はその車に乗ると、全速力で走り去っていった。
逃げられた。どうすればいいのか?
分からず、その時は愕然として立ったまま。
すると、たまたま通りかかったパトカーが目に止まった🚔
今しかないと思い、警察官に手を振る合図をした。
その警官は私に気づき、止まってくれた。
「どうされましたか?」
「あの青い車を追いかけてください。あの車に乗っている男に脅されて、私の電話番号が全世界に発信される。」と早口になりながら、思いをぶつけた。
「分かりました。それでは乗ってください。
話は車内で聞きます。」
私は人生初のパトカーに乗った。
乗車後、私は事の全てを運転する警官に伝えた。
すると、警察官は車に付いているマイクで応援要請をし始めた。
「こちら、〇〇署の△△。ただいま、逃亡者を追跡中。車は青の軽自動車。ナンバーは・・・。本人の許可を得ずに情報を漏洩すると20代男性を脅迫。繰り返す。こちら、〇〇署の…」
さすが、警察。たった一度、言ったことを覚えて、報告の早さ。
すると、しばらくして応援要請を受けてたくさんのパトカーがやってきて、青の車を挟み撃ちする作戦。
しばらく追跡して、視界の悪い交差点を青の車が曲がろうとした時。
目の前からパトカー。挟み撃ちは成功に思われたが、車はバックをし始めた。
しかし、元の道を戻ろうとすると、またしてもパトカー。八方塞がり。
男とその仲間は車から降りて走って逃げようとしたが、周りを取り囲まれた。
「無駄な抵抗をやめて。
携帯と地面に置いて、両手を頭の後ろに置け!!」
映画で見るような展開。
男たちは言われるがまま、頭の後ろに手を置いた瞬間。
「確保!!」と言い、周りの警察が取り押さえた。
男たちは捕まった。その後の取り調べによると、男たちはこういった手口を今までに100件以上はしているとのこと。
対象は若い人を中心にSNSから情報を抜き取っている。
私はその後、使っているSNSを見ると、知らない間に電話番号を登録していたことに気づいた。あまり使わないSNS。
すぐさま、電話番号を削除した。
こういったところから情報が漏れることを知り、
なんでもかんでも登録するのはやめることにした。
突然のことばかり、気持ちの整理がつかなかったのか、
目が覚めると息切れをした午前1時。
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