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断った仕事

基本、頂いた仕事は全部受けるようにしている。
多少のスケジュールのカブりは、
プロデューサーが辣腕で調整してくれる。
ありがたいことである。

そんなボクが、先日お断りした仕事があった。

元々ピンチヒッター的にサポートしたつもりが、
今度は新しい仕事もと、お願いされた。

前任ディレクターに申し訳ないというのと、
超ワンマン社長のご機嫌伺い社員たちが、
ヘイコラヨイショしている現場に耐えられそうにない
と判断したのが主な理由だ。

一部上場の立派な会社の社長さんなのに、
なんか可哀想だった。

まさに裸の王様。

みんな分かっていて(?)、
何も言えない雰囲気…

(ボクはサポートで初めてだったから、
結構、社長に直接に発言していた
→社員たちはボクと社長を遠ざけようとした
→後で社長が「演出のアイデアに感謝していた」と、
 渋々社員はボクに伝えにきた
→担当プロデューサーは社長とボクとは上手くゆくと考えていて満足)

あー辛かった。

これまで1000本くらい?のCMの演出をさせてもらってきて、
まあ変な社長の仕事もまあまあこなしてきたつもりだったのだが、
今回は、もう無理しなくてよいかと思った。
(若かったら、受けていたかもしれない)

いつもの固定スタッフたちは、
そんな現場も慣れっこになっていて、

(また始まったよ…また待ちかあ…)

その空気に流されるのもイヤだった。

ギャラだけ考えれば、オイシイ仕事で、
レギュラーになれば、本数もそこそこある。
でも、断って良かったかなと思う。
精神が病むより良い。

固定的なスタッフは頑張ってくれ。
したたかに稼いでくれ。
(若手スタッフは良き反面教師的現場として学んでくれ)

でもね、素人さんたちに現場を任せすぎたらアカンよ。
クリエイティブも何も無くなるよ。
もうホント、時間とお金の無駄遣い。

代理店営業は、年間数億の売り上げを守るのが大事らしく、
言いなり奴隷化。

まあ高齢な社長だし、世代交代で会社も変わるかも?
と思ったが、社長の息子はさらに酷いとウワサされている。

あ〜あ。

さて、こうして記しているのは、
担当代理店のクリエイティブの方と、
担当プロデューサーに申し訳なかったという、
少し懺悔な気持ちが残っているから。
(このお二人は大好きだ)

「今回はサポートだけで。次は頼まないで!」

とは言ってたのに〜。

でも、ホンマごめん。

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