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平凡な道を歩き続けることの難しさ

 一歩踏み出した先に、もっと大きな障害が待ち受けていて、そこで尻込み、挫ける、という経験を幾度も繰り返してきた。もう一歩が踏み出せない。障害は大きくなくともよい。ただ、なだらかな道を歩き続けることの難しさ。

 「お前は文章の才能がある」

 そう言ってくれた先輩がいる。嬉しくって、三年は無為に過ごせると思った。

 三年が過ぎた。よし何か一つ、世間をあっと驚かせるようなことを書こう、そう思い立って、インターネットの世界を見渡した。すると、とんでもない量の人間がいて、これまたとんでもなく質の高い作品を作っていることを知った。しかも、無料で。圧倒された。私の才能は一円にもならぬ。

 そういえば、その先輩は、先の言葉に続けてこう言っていた。

 「あとは根気だな…」

 弱点を一語で見抜かれたようだった。才能の問題じゃない。欠けているのは、根気だ。坂道も平坦な道も、一歩また一歩と、ペースを崩さず、地道に踏み出していける、根気よさ。…先輩、オレ書くよ!

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