ブラインド・ブレイクとホネとラグタイム

みんな大好きブラインド・ブレイク! というギタリストかるたの1枚があっても良さそうな、そんな彼にどういう経由で辿り着いたやろか?ラグタイムのギターって事で探し始めていて出会った。ブルースとかライ・クーダーではなく、ラグタイムだった。

ラグタイムと言うとピアノのスコット・ジョプリンが最も有名だろうか。ラグタイムはピアノから始まったような感じの定説。まぁはっきりとした事は分からなくていいだろう。ふと思ったのは、やはりこういう音楽はバンジョーやボーンで演奏されていた黒人の楽しみであった音楽にルーツがあるんじゃなかろうか、と。

というのも、難しくてお手上げだったボーンを最近また少し始めたところ。ボーンの入った曲と言えば、それこそブラインド・ブレイクの Dry Bone Shuffle である。(他にはデビッド・ホルトやカロライナチョコレートドロップス位でしか意識してきいた事が無い・・・)そのボーンをカチカチやっていて、これってラグタイムのリズムには合わせやすいだろうな、とても合うなと感じ、もしかしたらボーンがラグタイムに繋がったんじゃないか?とさえ思えて来た次第。ブラインド・ブレイクの Dry Bone Shuffle は幾つも動画が上がっているものの、どれも妙に音が高いように感じてちょっと気持ちが悪いけど・・・。

ボーンとはなんや?というと、ホネで英語では Musical Bones 今はホネは少なく木製のものも多い。細長いホネ2本を片手の指で挟んで叩き合わせて音を出すという単純なもの。単純なだけに難しい。ブラインド・ブレイクの録音に合わせて気持ち良く鳴らす事ができる日がやってくるのか?交差点でボーンの神様と遭遇でもしないかね。

ラグタイム曲ではないけど、今に生きている、自分のボーンアイドルの2人!


ギターの話だった。1926年頃からブラインド・ブレイクの録音が始まる。ブルースと言われるが、この時代にこんなに粋でゴキゲンなギター弾きがいたというのが不思議であり愉快であり。レコードへの録音が盛んになり、この時期に偉大なギタリストが多数発掘されたのか、楽器の普及に伴って音楽で生きて行こうと志した人たちの爆発的なパワーが炸裂したのか、本当に面白い時代だと思う。

ブラインド・ブレイクの他にも盲目の素晴らしいミュージシャンが沢山いた。そもそも自分を本格的に音楽の長く広く深い河に導いてくれたのは盲目の歌手でありギター弾きのドック・ワトソンだった。同じ頃に高橋竹山にも。自分には見えないという事をごくごく僅かしか想像できないが、目に映るものに頼り過ぎていて、見た目で判断し、偏見を持ったりする事で気付かないうちに随分不自由さを増し、さぞかし不粋になっているのだろうなと思う。そういう事をときどき気付かせてくれるありがたい存在でもある、なぁ。

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