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店長論 第一章⑥

長編となってしまった第1章も残るところ、あと2節となったので最後までぜひ。

今度の異動先は、売上規模も客数も一等級のお店で、副店長として着任させてもらった。

ここで、尊敬する店長の2人目と出会う。

アルバイトで採用してもらってから、約1年半。正社員にしてもらい、副店長にもなれ、モチベーションもが上がりっぱなしの時期。

とはいえ、急速に役職だけもらったことから、発注や商売計画など店長をやる上で、確実にやっておいた方が良い業務などが未経験のままだった。

そこで、そういった業務をやりたいと店長に伝えた所、任された担当は「店舗力向上チームのリーダー」という意味不明なポジションだった。

その店舗は立地に恵まれていたこともあり、何もしなくても売れていくので、スタッフのモラル面や接客などにおいて課題だらけのお店で、そこで任されたのが毎月、全スタッフ対象とした「店舗力向上の取り組み作り」でした。

笑顔から接客、身だしなみから商品知識まで、様々な課題をテーマにして全スタッフを巻き込む取り組みを毎月考え、ゲーム性を持たせて、結果を集約する。

どうすれば仕事なのに楽しんでもらえるか、取り組みをやってもらうための、ヒトとしての信頼関係を築くなど直接的な取り組みの工夫以外に、やってもらうための工夫をたくさんチャレンジした。

面白かったのは、みるみるうちに店舗の雰囲気が良くなっていき、売上はぐんぐん伸びて、前年比120%以上毎月繰り返していった。
売上一等級のお店でこれだけの伸び率は、このブランドの中でも注目されるほどだった。

結果的に、発注や商売計画などの店長業務は、スキマ時間で学ぶことでまかなえ、本来店長をやっていく上で必要な「巻き込み力」を学ばせてもらえる良い時間となった。

続く

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