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ウクライナ難民救済で起こっている事

(記事出展:米NBCニュース)
プロジェクト・ダイナモ
の共同創立者、ブライアン・スターンさんは
約100人のウクライナ難民を車で国外へ脱出するレスキュー・ミッションを実行しました。
彼らのウエブサイト( projectdynamo.org)には9,000人の脱出希望者のリクエストが届いています。

EU諸国は陸続きということもあって簡単に移動できます。
また、このような非常事態では各国の入国管理局が寛大な措置を取るので
滞在許可がすぐに降ります。プロジェクト・ダイナモは過去にも多くのレスクキュー・ミッションに成功しています。

ミサイルや爆弾が降ってくる中ブライアンさんは地下鉄のホームや病院の地下室にいる生まれたばかりの赤ちゃんを抱いて泣いている若いお母さんの手をとって「大丈夫だよ。すぐに赤ちゃんのミルクや温かい毛布を見つけてあげるから。」と彼女たちをバンに乗り込ませます。

ロシア軍の攻撃は日々激しさを増し、民間の住宅街にも大きな被害が毎日でています。推定2,000人の民間人の死者が出たという報告もありました。
ブライアンさん達が田舎町へ行くと地元のウクライナの人たちは自分達の食料さえ賄うのが大変なのにレスクキュー・ミッションの人たちに温かいキーシュを作って大歓迎してくれたそうです。

ブライアンさんたちのグループはアフガニスタンでタリバンから逃げる人たちのレスキューをたくさん行ってきました。そのノウハウはウクライナでも役に立っているそうです。一見不可能に見えることでも、必ず別の解決法が見つかると彼は言います。

ある医師はデンマークから一人で車を運転してウクライナとポーランドの国境近くの駅に着きました。駅には多くの母親と子どもたちが行く場所もなく親戚や知人もなく手荷物を抱えたまま、お赤ちゃんを抱っこしたまま駅前に集まっていました。デンマークから来た医師は自分の車に6人のウクライナ人を乗せてそのままデンマークへ戻りました。「僕の国なら安全だし、家についたら温かい毛布で寝ることもベビーフードもたくさんある。ウクライナに残って戦っているお父さん達とは必ずまた会えるから今はここを出よう。」そう言って走り去りました。

この他にも、近隣諸国のドクターやナースその他医療従事者のボランティアの人たちが多くポーランドとウクライナ国境の近く、またはウクライナ国内で活躍しています。

コロナパンデミックでもそうでしたが、よその国の戦争で傷ついた人たち、
病んでいる人たちを助けるために危険を承知で見知らぬ国の戦地で活躍する医療従事者は本当にヒーローです。

個人レベルのレスクキューは毎日ポーランドを含め各地で行われています。

ホセのキッチンから温かい食事が配られています。
フードトラックの前に長い列ができました。


アメリカのシェフ, ホセ・アンドレスはアメリカ本土から厨房施設、燃料、食材を空輸して、アシスタントの人たちなどを連れてウクライナでキッチンを立ち上げました。フードトラックと言います。日本ではキッチンカーと呼ばれているものの大きいバージョンです。寒さと飢えでふるえているお母さんや子どもたち、ロシア軍と戦っているお父さん達に温かい食べ物を出したいという一心です。

億単位のお金を寄付した日本人富裕層もいたようです。それはそれで良いことだと思います。お金は必要。

しかし、時間と知恵と労力を使って危険なところへ出向いている人達には本当に敬服します。手を差し伸べるというのはこういう事だと思います。公共心とか社会奉仕はお金を払うだけではありません。
自らの休日を使い、手を汚して汗をかいて誰かのために助けになる。
そういう活動で人と人がつながるのです。
私は日米の親善スポーツ団体で10年以上ボランティアをしてきてそう思いました。

列が出来るラーメン屋の社長がウクライナで同じ事をしたら素晴らしいと思うのです。そういうヒーローが出て欲しい。

一刻も早くウクライナに平和がもどって家族達が再会できる事を
心よりお祈り致します。
巻き込まれてしまったロシア兵、ロシアの一般市民の方々にもお見舞い申し上げます。

Peace
Hopes and Dreams


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