エルの店(6)
私は清掃員。
世界をきれいにする仕事。
私はこの仕事がとても気に入っている。
ある日の仕事帰り。
突然の雨!しかも、土砂降り!
目に入ったのは、半開きの赤い扉。
店の前にはミルクティー色の眠り猫。
何のお店かわからないけど、雨宿りさせてもらおう。
そう思って中に駆け込んだ。
「いらっしゃいませ。エルの店へようこそ!」
エルさんの佇まいに、ちょっとひるんだけれど、それは最初だけのこと。
「あのう、少し雨宿りさせてもらっていいですか。」
「どうぞ。」
優しい声。
お店には、お手頃価格の靴下なども置いてある。雨宿りのお礼に買って帰ろうと見ていると、ふと一足の靴が目が留まった。
つづく