ツアー旅行(5)
私が無事に花(部屋)に降り立つと、花はゆっくりと閉じていった。
花びらを通した光の色が綺麗だった。
私はうっとりした。
そして、花の香りに包まれながら、ゆっくりとお昼寝をした。
★ ★ ★
気づくと私は、いつもの自宅に戻っていた。
もう日はすっかり暮れて、暗くなっていた。
食卓テーブルの上に何かあった。
旅行の明細書。
「0円」なのに魚は律儀だ。
一番下には
(またの ご利用を お待ちしています。)
と印字されていた。
(もし、次があるとしたら、
ルイス・キャロルはないの? と聞いてみようか。)
私は少し早めの夕食を作るために、立ち上がった。
(おしまい)