空を見るだけの1日(4)
気がつくと、夕方になっていた。
空気がヒンヤリしてきた。
ああ、よく寝た。
ぐっすり寝たから、頭がすっきりしている。
昼食に食べようと思っていた、竹の皮に包まれたおむすびをごちそうになる。食事の支度を心配しなくていい、というのも、とてつもない解放感だ。
そして、だれかが握ってくれたおむすびを頬張る喜び。冷えてもおいしいお米だった。よく噛んで味わって食べる。そして、ポットの中の水をゴクリと飲む。
ギャラリーの空は、夕空に変わっていた。
すべての窓から、夕日が差し込んで辺りは荘厳な雰囲気だった。
(つづく)