Chopin (1)

Frédéric François Chopinは、ピアノと言えばまず最初に出てくる作曲家。「ピアノの詩人」とも呼ばれ、ピアノの作曲に生涯を費やしました。
その名を冠したショパンコンクールは5年に1度しか開催されず、すべての課題曲がショパンの曲です。
革命やパリへ移住を経験し、たった39歳で亡くなりましたが、たくさんのピアノ曲を作曲し、そのほとんどすべてがいまだに世界中で演奏されています。

そんなショパンの曲の中で私が好きなものをあげていきます。

・Etudes Op.10 / Op.25
コンクールや試験で間違いなく課題にあげられる「エチュード(練習曲)」と言えば、ショパン1択です。
それぞれ12曲ずつ、合計24曲のエチュードは、曲ごとにピアノ演奏テクニックに特化しています。例えば、10-2は右手の中指、薬指、小指の独立、有名な10-12の「革命」では左手の早いパッセージ。
それでいて、テクニックに特化して聞こえない、豊かな音楽性。普通に聞いていると純粋な音楽作品にしか聞こえません。
私が好きなのは、
Op.10-3「別れの曲」: メロディは誰でもしっているこの曲も、ポリフォニーや跳躍の練習になっています。
Op.10-4: のだめなどでも弾かれていた、技巧重視の曲。最後の数小節を一気に弾ききっているのを聞くと鳥肌立ちます。
Op.10-9: 左手の大きな波の伴奏系の練習曲。他の曲に比べるとテクニックはそれほど必要ではないものの、右手の物憂げなメロディが大好きです。
Op.10-12: 「革命」のエチュード。ピアノを弾く人はみんなこの曲に憧れます。よくルバートのふりして弾きにくいところをゆっくりしている演奏がありますが、それよりも右手のメロディもカチッと弾いてリうのが好みです。でもそれは相当難しいんですけどね。
Op.25-2: ポリリズムという複数のリズムの組み合わせの練習曲。比較的簡単に弾くだけならできそうなのですが、木の葉が舞うように儚く弾くのはやはり難しそうです。
Op.25-3: ギャロップのようなリズムで右手の内部のトリルを入れる練習曲。こういう楽しい曲でも普通の構成ではなく、転調を複数しておやっと思わせるところがいいですね。
Op.25-9: 通称「蝶々」と呼ばれる跳躍と重音とオクターブの練習曲。とても短い中にかわいらしさが詰まっています。
Op.25-11: 通称「木枯らし」。両手に出てくる分散和音のパッセージが永遠に続きます。おまけに普通に弾くとまずメロディを見失って何を弾いているのかわからなくなるそうです。
Op.25-12: 前の「木枯らし」から、この「大洋」に続く流れが大好きでいつもノンストップで聞いています。両手で同時にアルペジオを弾いていて、とても荘厳で骨太な音がします。

・Piano Sonata No.3 Op.58
ショパンのピアノソナタの傑作と言えば、これしかありません。
全部で4楽章の壮大なソナタ形式で、第1楽章の力強い主題と豊かな対位法、第2楽章の即興的なスケルツォ、第3楽章のこれぞショパンのノクターンというメロディ、そしてすべてを昇華してくれる第4楽章のロンド形式のフィナーレ。
これまでのエチュードやコンチェルトの技術をふんだんに使って、それをすべて音楽に捧げたこの曲が大好きです。
第4楽章だけは、どうしても疾走感や左手のテンポで、アルゲリッチしか受け付けない体になってしまいました。

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