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一粒で二度美味しい宝塚人生だった-愛海ひかる-#宙組はみんな最高

Never Say Goodbyeなので「さよならは言わないよ!」と言いたくなるぐらい、大切で大好きな宙組生の1人だったのが愛海ひかる。

愛海 ひかる(Hikaru Manami)
誕生日 10月20日
出身地 兵庫県西宮市
身長 168cm
初舞台 2014年3月「宝塚をどり」
好きだった役 「天は赤い河のほとり」のティト、「異人たちのルネサンス」のレオナルド(少年)、「群盗」のラツマン、「FLYING SAPA」のロロ
愛称 あられ、あんな

愛海ひかる、ひかるの芸名の如くキラキラ光るフレッシュな男役だった。

男役時代のアラレは天真爛漫!そのもので人懐っこい子犬のような男役だった。愛称の「アラレ」は真風涼帆さんの命名で宙組の愛されやんちゃボーイ。高いダンススキルに定評があり、汗一杯笑顔いっぱいに踊りまくる姿も魅力だった。

「天は赤い河のほとり」のティト、「異人達のルネサンス」の少年時代のレオナルド。この2作は愛海ひかるを語り継ぐに外せない作品。アラレのピュアな子役芝居が心を打つし芝居の上手さに泣ける。ショーは個人的に「シトラスの風-sunrise-」の明日へのエナジー。(映像には残っていない立ち位置だけど)花道でキラキラ笑顔で踊りまくっていた。光る汗の量が半端ない。その直後にロケットに入って踊りまくる。体力おばけか!若いって眩しいなぁって思っていた。「オーシャンズ11」では一輪車を乗り回してたっけな。その有り余るバイタリティとサービス精神にはいつだって元気を貰っていた。

そんな愛海ひかるが娘役に転向する。

きっと誰もが違和感なく受け入れられたのではないか。その前兆として外せないのは「王妃の館」の新人公演・クレヨン(本役・蒼羽りくさん)での本役さん以上のハマりっぷりに驚かされた。普段の男役さんはスーツ補正があり女性本来の体型を補正してしまうし、長年男役をやっていると女性らしいメリハリが無くなってくるとも聞く。ボディコンスーツ、アラレ本来の姿が蒼羽さんのクレヨン以上にリアルだったのだ(笑) 

フライングサパだって最初は男役の女役だったのだ。ロロは娘役が演じるにはやや生々しく男役の女役だからこその役柄だった。普段スーツ補正されているから、アラレ本来の肉感が余計にリアルでドキドキしたっけな。

新人公演のクレヨンがあり、ロロを経ての娘役転向だったからすんなりと受け入れられたのかもしれない。今だから言えるけど、オーシャンズ11辺りでは伸び悩んでいたのかな?下級生時代は天真爛漫でもベビーフェイスでもいい。でも、もうそこそこ良い学年でいつまでも少年役って訳にもいかない。娘役に転向するいいタイミングだったとも思う。

娘役に転向した途端「娘役10年ですけど何か?」と言わんばかりだった(笑)

「アナスタシア」に居た娘役・愛海ひかるは、上級生娘役みたいな風格、余裕のドレス捌き、完璧なヘアメイク。アナスタシア以降にファンになった人は、この愛海ひかるさんが男役だったなんて信じられないだろう。長く宙組を見ていた私でさえもうずっと昔から娘役だったように思ってしまったのだから。

娘役・愛海ひかると呼べる作品が「プロミセス、プロミセス」の休演があったから数少なかったけど、どの作品も娘役・愛海ひかるの活躍があった。

まずは「夢千鳥」朝木陽彩・山吹ひばりの娘役達とキャピキャピしてたかと思うと、かつて新人公演のお役を演じた事もある先輩・和希そらさんに色っぽく絡む。天河のカッシュがカッシュに絡むんだよ??(笑)後で気づいてめっちゃ笑った!「シャーロック・ホームズ」では大好きな真風涼帆さんの恋人役で、ピンクのドレスを着こなす姿は実咲凛音さんとちょっと似てた。死に方はさすが男役だったなって思ったけど(笑)新人公演の最後は最上級生らしい貫禄のエリザベス女王役。同期達と温かく下級生を見守るその優しい瞳が印象的だった。

スカイステージの司会も決まり、若翔りつさんとの微笑ましいペアルックを毎回楽しみにしてた。あの司会をやるならば娘役としてもっと長く見られると信じてたのに...男役から娘役へ転向された多くの方は長く活躍されるのでね。

「Never Say Goodbye」には、ずっと見て来た男役時代の愛海ひかると、娘役時代の愛海ひかる。その両方が掛け替えのない宝物だったと思わせる活躍だった。

まずね、退団公演の最後まで大好きな真風涼帆さんにがっつり絡めて良かったね(笑)ジョルジュからサインを貰ってうっきうきの女性役。あれは素のアラレ丸出しだと思うんだ。下級生時代から「ゆりかさん!ゆりかさん!」って懐いてたもんね。愛海ひかるの名前と顔を覚えた2017年の宝塚巴里祭を思い出した。(真風さん主演でアラレも出演)

民衆女の1人、銃の持ち方に貫禄があるのも男役時代の賜物か。ダイナミックなダンスも健在。なんか強そうじゃない?最後の公演で男役のかすかな残り香を感じさせられた。♪ぼくたーちはー!と勇ましく出てくる少年たちにあの日の少年・愛海ひかるが居ないかって思ってしまった。5年前なら居たかもね(笑)

一座の女、サンジョルディの場面。フラメンコ姿は「娘役一筋10年ですよ」と言う貫禄さえあった。見せ方がとにかく上手い。いい女っぷりを惜しみなく振りまくその背中がひたすらかっこいい。この背中で語るかっこよさを出せる娘役は貴重な存在。そして大好きなあの満面の笑み。私が初めて愛海ひかるに出会った頃の屈託ない笑顔がそこにあった。

宙組の愛海ひかるは一粒で二度おいしいタカラジェンヌだった。

愛海ひかると言う一人のタカラジェンヌからこんなにも沢山の思い出を紡げたのだ。天真爛漫な男役時代を経て、短いキャリアなのに円熟の娘役芸を見せてくれた。背中で語るカッコいい宙組の姉貴だった。愛され弟キャラのアラレ時代を思い出して少し泣けてくる。どちらも大好きだ。どの場面どの役だって愛しくてたまらなくて「アラレ~めっちゃ楽しかったよ!」って言いたくなって胸がいっぱいになった。

アラレ、大劇場卒業おめでとうございます。

沢山の思い出を胸に仕舞ってこっちも負けない笑顔で送り出すからね。

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