「寝過ごしたら、可愛い妹たちに色々されました」
休みの日のこと
〇〇:zzzzz
早く起きなくて良いという幸福感からか、その日〇〇は午後2時までずっとベッドの上で寝てしまった。
バンッ
彩:起きてー、〇〇兄!
あやめ:〇〇兄、もうお昼過ぎてるよ!
部屋に入ってきた彩とあやめが大声を出すも、
〇〇は一向に起きる気配がしなかった。
〇〇:zzzz
あやめ:コラァー!起きろー寝坊助ぇー!
バサッ
あやめが無理矢理掛け布団を引っ張って〇〇から剥がす。
〇〇:zzzz
あやめ:なんで起きないの、〇〇兄!
彩:じゃあ、こうしたら起きるかな。
そう言うと、彩が〇〇の頬を引っ張ったりし弄り始めた。
あやめ:なら私もやろ。
あやめも〇〇の瞼を無理矢理こじ開けたりし始めた。
彩:あはは、〇〇兄変な顔。笑
あやめ:ほんと、変な顔。笑
〇〇:zzzzzz
彩:あれ?起きないな、〇〇兄。
あやめ:もう、今日は約束したのに。早く起きて一緒に行くって。
あやめが頬を膨らませて怒っていると、彩が
寝てる〇〇の横に入り込んできた。
彩:〇〇兄のとなり、あったかーい。
〇〇:zzzzzz
彩:ふふふ。
あやめ:こら!彩まで何で寝ようとしてるの!?
彩:だってぇ〜、〇〇兄の寝てる顔可愛いもん。
あやめ:ダメだって、起こさなきゃ!
あやめは彩をベッドから無理矢理引き戻した。
彩:あ〜、折角良いところだったのに…
あやめ:こうなったら…、くらえ!!
あやめが〇〇の脇腹と首をくすぐり始めた。
彩:あ、彩もやる〜
あやめに彩が加勢した。
〇〇:う…ん…zzzzz
少しだけ反応したが、〇〇が起きることは無かった。
彩:全然起きないね、〇〇兄。
あやめ:昨日、すっごく疲れてたからかな…
彩:あ、彩良いこと思いついた。
あやめ:え?何々?
彩:〇〇兄にチューしたら、良いんだよ。
あやめ:えぇ⁉️い、いや…そんなんじゃ起きないと思うけどな…
彩:そうかな〜?
彩はそのまま〇〇の顔に自分の顔を近づけて、
〇〇の頬にチューしようとした。
あやめ:ああ、ダメぇ〜!!!!
彩:え?じゃあ、あやめ姉がする?
あやめ:いや、そういうことじゃ…
彩:もう仕方ないな〜
彩が〇〇から退いて、あやめに譲った。
あやめ:(〇〇兄の顔、近い…)
自分で近づきながら、あやめは顔が赤くなっていた。
〇〇:う…ん?
あやめの口があと少しで〇〇の頬に触れそうというタイミングで、〇〇が目を覚ました。
あやめ:うわぁ!
〇〇:うわぁ!
目が合った瞬間、〇〇とあやめは急に飛んで離れた。
〇〇:な、何してるの?
あやめ:え、ああ…
彩:〇〇兄を起こしにきたんだよ?
あやめ:ああ、そうそう。
〇〇:俺を、起こしに?
あやめ:〇〇兄、昨日約束したの忘れちゃったの?
〇〇:え、約束?
彩:うん、一緒にケーキ作ろうって。ママの。
〇〇:母さんの、ケーキ…
壁に貼り付けたカレンダーの方に〇〇は目をやる。
〇〇:ああ!今日、母さんの誕生日だ!
あやめ:やっと思い出してくれたね。
〇〇:今、何時?
彩:2時だよ。
〇〇:うわ、もうそんな時間だったの…
あやめ:起きないから忘れちゃったのかと思ったよ…
〇〇:ごめんね、寝ちゃってて。
あやめ:うん。早く材料買いに行こ?
〇〇:そうだね。起こしてくれてありがとうね。
〇〇はあやめのあたまを撫でた。
あやめ:う、うん。
彩:あ、あやめ姉顔赤いよ。
あやめ:そ、そんなことないもん!
〇〇:彩もありがとうね。
〇〇は彩の頭も撫でた。
彩:えへへ。
あやめと違って、彩は嬉しさを包み隠さずにっこりしていた。
それから、〇〇はあやめと彩と一緒にケーキの材料の買い出しに行った。
彩:やった〜ポテチも買ってもらえた〜
あやめ:もう〇〇兄は甘すぎるよ。ケーキの材料だけって言ったのに。
〇〇:ん?もしかして、あやめも欲しいのあった?
あやめ:いや、そうじゃないけど…
彩:あやめ姉も帰ったらポテチ食べようよ。
あやめ:ダメなの。最近体重増えちゃったから。
彩:良いじゃん、少しくらい。
あやめ:ダメなの。
〇〇:そう?あやめ、今も充分スタイル良いと思うけどな。
あやめ:え、そ、そうかな?
彩:ほら、〇〇兄も言ってくれてるじゃん。
あやめ:う、嘘じゃないよね?〇〇兄?
〇〇:うん。
あやめ:〇〇兄がそう言うなら…良いっか。
すると、あやめは〇〇と手を繋ぐ。
彩:あやめ姉と〇〇兄、恋人みたいだね。
〇〇・あやめ:え?
彩:あはは、2人とも顔あっかーーい。
そう言って彩が前に出て走り出す。
〇〇・あやめ:こらー、からかうなぁ笑!
この日も3人兄妹は仲良しでした。
fin.
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