あの闇夜が懐かしい話
この話は遡ることもう4ヶ月ごろでしょうか。
精神科慢性期病棟。閉鎖病棟にいた頃。
私は照明というものがどうも好きではなく、
夕食が終わるとそそくさと部屋の電気を消して、どっぷりと暗くなった外を眺めながらよく考え事をしていたものです。
闇夜という名の海の底に沈み、街灯や建物から漏れる光を海月に見たてて。
夜を味わっていました。どっぷり。
ひたすら文章を書いていたり(noteを始めて間もない頃でしょうか)、
それともただひたすらにボーッとしていたのかもしれません。
そんな時間が大好きでした。
さて、時間を今に戻しましょう。
今日、そんなことを思い出して、病棟とほぼ同じ時間に夕食を済ませ、薄明かりの中ベッドの壁にもたれかかってそんなあれやこれやを思い出していました。
ある意味の実験。
あの感性を、あの感覚を取り戻せるかの。
中途半端なモヤモヤから脱せるかの。
また入院したいか?と誰から仮に問われたとします。
私は入院が欲しいわけではなく、あの闇夜を取り戻したいのだと答えるでしょう。
あれはひとときの魔法ではなかったことの証明を。
その時間は、
"汚れていってしまう僕らにそっと
あぁ空しく何かを訴えている"
のでしょうか。
しばらく、そんな時間を設ける様にしてみたいと思います。
2024.7.12
日が延びたことを、それと共に過ぎた時間や外の世界に出たことを実感しながら。
そして君が好き。
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