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漢字の書き順を覚える意味とは〈素朴な疑問〉

前置き

漢字の書き順って必要?って思ったことありませんか。今回は、「書き順」「筆順」の必要性について考えてみました。あくまで個人の見解です。

疑問

「右」「左」の1画目が違うことは有名な話かもしれません。「必」の覚え方は人によって違います。

「書いているところ」を見るよりも「書かれているもの」を見ることが主であるなら、筆順は、関係ないと思っても不思議ではありません。

筆順の正解

そもそも、漢字の起源から考えたら、筆順は必要ありません。必要なのは「どのように書いたか」ではなく、「何を書いてあるか」を読み取ることです。形が整っていれば、どのように書いたかは、誰も気にしません。たとえ、世の中の人間がみんな漢字を書くようになったとしても、どの順番で線を引くかなんて気にする人は少ないと思いませんか。ただ、これは、みんなの書く字が整っている場合に限ると思います。

筆順の正解は、時代によって変わります。人によって筆順が違うことが、社会の不利益になると思っている人たちが、筆順に正解を作って、統一したと考えた方がよいでしょう。

筆順の目的

文字は「識別」することが必要です。筆順も「識別」のために統一すると、かなり便利です。ただし、手書きに限ります。筆順の必要性は、漢字を手書きで崩して書くときに感じることができます。

漢字を崩して書くときは、1画目と2画目がつながることがあります。同じ筆順で崩せば、同じように崩れます。違う筆順で書くと、違う崩れ方になります。形が変わってしまいます。形が変わると、「識別」が難しくなります。本来、同じ形の漢字が、違う形に崩れるのは、筆順の違いによるものです。崩したときの漢字を識別できるようにするためには、書く人も読む人も、同じ漢字を同じ筆順で認識している必要があるのです。

単純な漢字

とはいえ、全ての漢字の筆順を覚えておく必要はありません。筆順には法則性があります。上から下、左から右という原則があります。それをある程度わかっていれば、崩された漢字もある程度読めるようになります。

筆順を覚えておくべき漢字は、「単純な漢字」です。画数の少ない漢字です。「複雑な漢字」は画数の多い漢字のことです。画数が多いと、筆順ではなく、パーツでかなり判断できます。しかし、「単純な漢字」は画と画をつなぐ線すら重要な線になってしまいます。だから、筆順の違いが、形の違いとして表れやすいんです。

まとめ

つまり、「単純な漢字は、崩して書くときのために、みんなで共通の筆順を覚えておきましょう」ということです。大切なことは、

・絶対の正解はない
・共有していることに意味がある
・崩して書くときにこそ重要

だから、筆順にこだわる必要は、本来はありません。漢字検定でも、3級以上では筆順の問題は出題されません。共通の認識として、みんなと同じように書いていれば、筆順が問題になることはありません。漢字を書くときには、どの漢字なのかわかるように書ければ問題ないはずです。あくまで目的を見失わないようにしましょう。

崩して書くとき、毛筆で書くときは、流れが読み取られるので、その時は気を付けましょう。ただ、その時だけ気を付けるのも難しいので、単純な漢字は、筆順を覚えておいて損はありません。

ということで、漢字の筆順についての考察でした。

漢字について、疑問に感じることなどあれば、コメントお願いします。ネタにします。




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