【自戦記】指す将順位戦9th 3回戦 vs.球磨吾郎


※球磨吾郎さんの自戦記

対局内容


概要(詳しくは球磨吾郎さんの自戦記をご覧ください。)

振り駒で先手になり、いつも通り中飛車を選択。
球磨吾郎さん(以下球磨さん)も中飛車党なので相振りを想定していたが、実は対抗形党だったようで相穴熊に。

駒組みは事前の経験があった形だったので、思い出しながら慎重にさせていてほどんどミスはなかったと思う。(▲9七角の余地を残すために端歩はついといたほうが良かったかなぐらい。)
固めあいが一段落したあとの小競り合い中に▲8六歩から仕掛けたのが好判断で有利を意識した。

そのままじっくりリードを広げる展開で終盤へ。

終盤も順調に寄せていたが、球磨さんの嫌味の付け方・粘り方が上手く、自玉も薄くなってきて神経を使う展開に。
最終盤は何度か詰みがあったみたいだが指せず、秒に追われて指した悪手で一気にひっくり返って負け。

終盤の原因・改善策について

今回の負け方はインパクトがデカく、反省の深堀りが必要かなと思ったので、下記に思ったことを書いていく。

原因①読みの精度不足

一番根底にあるのはここだろう。
最近時間が取れずに短時間の切れ負けばっかりやっていたので、終盤の詰め切る力が弱くなっていたと思う。
前から秒読み+自玉に危険が迫っているような今回のようなパターンだと焦りから思考がまとまらずに自滅するようで、前々からの課題が浮き彫りになっている感じがした。

対策はシンプルで、

  • 読む力を鍛える(詰めチャレ・詰め将棋)

  • 終盤の思考の強化(終盤力の本とか。せっかく羽生先生の本も買ったし)

  • 自玉の見切り力の強化(◯手で詰むとかをわかるようにする)

あたりが対策だろうか。

原因②中終盤に攻める手に比重を置きすぎた

原因①で終われば終わっても良かったのだが、「どんだけ鍛えても読めない範囲はあるよね」「そしたら読み切れなかったときは負けってこと?」という疑問が浮かんできた。

そもそも難しい盤面にしなければ良いのでは?という思考である。

本譜だと下図が良い例か。

▲2五桂の追撃に△4二金と受けてきた局面

本譜は攻めの継続で▲3三桂成としたが、ここで▲2九金打とするほうが良かったかもしれない。自玉を鉄壁にして憂いを無くし、自分の攻めvs相手の受けというように局面をシンプルにするプランである。

AI的には+3500→+3000弱で-500ぐらいみたいだが、そもそも+2000超えていれば優勢には変わりないし、優勢の範囲で紛れが少ない局面に持っていけるのであれば逆転が起こらなくなるのでそっちの方が勝ちやすい。
評価値<勝ちやすさ。

今回は特に、

  • 相手の攻めのスピードが出ない(自玉近くに手がかりがない・大駒がない・持駒も少ない)

  • 自分からは素早く寄せる筋がある(大駒を切って張り付く)

があったため局面をシンプルにすれば寄せのスピード差を活かして先手先手で行くことができたため、上記のプランにする利点が大きい場面だったと思う。

ここらへんの終盤の組み立て力も今後の課題かもしれないなと感じた。


次戦に向けて

めちゃくちゃ凹んだけどそれ以上に実りがある試合だったと思うので、今後のアマ名人戦予選・指す順に活かしていければと思う。

球磨さんたいありでした。


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