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【ポーの一族】宝塚版と梅芸版の違い

こんばんは〜。
む〜です。

先日、梅芸版「ポーの一族」をライブ配信にて観劇しました。

(↑なぜかこのツイートが伸びるという・・笑 みんな気持ちは一緒よね!!)


梅芸版もストーリー、曲、全てが宝塚版と同じですが、宝塚版と同じ魅力を梅芸版には期待してはいけない!全く別物として見るべきだと思いました。


そう。

宝塚版と梅芸版は全く別作品


と言っても過言ではないと思うのです。

今日は宝塚版と梅芸版の違いについて書いてみます。


舞台セット・お衣装について

宝塚版よりもさらに豪華なセット・衣装になっていました。


特にシーラのお衣装は全部素敵!!

ゆきちゃんシーラ(宝塚版)の上品で落ち着きのあるドレスデザインだったのに対して、ねねちゃんシーラ(梅芸版)のドレスはどれもねねちゃんの長くて細い首と美しすぎるデコルテを生かしたドレスデザインで、お色も宝塚版に比べてパステルカラーを取り入れていて可愛らしい印象でした。


舞台セットで気づいたのは銀橋の大切さ
梅芸版では舞台に銀橋がないため、エドガーの孤独を視覚的に感じることができませんでした。

改めて銀橋という宝塚ならではの演出の面白さに気づくことができました。

曲について

曲目はほとんど一緒。

曲によっては梅芸版ならではのアレンジがあり、宝塚版に慣れ親しんだ人が聞くと「あれ??」となってしまうかもしれません。でもこれはこれで良き!

梅芸版ではアランの曲とメリーベルの曲が一曲ずつ追加されていました。

個人的にはメリーベルの曲は必要なかったように感じました。
宝塚版だとメリーベルはソロ曲は持たないからこその神秘性があったように思います。

きっとメリーベルの出番を増やしてあげたかったのだろうけど、メリーベルの儚さ、夢夢しさを最大限に生かすには曲がないほうがいいように感じました。

作品の世界観について

全く同じ作品を上演しているに、全く異なる世界観を持った作品として梅芸版を楽しめました。

それもそのはずで。

宝塚版は端から端まで「少女漫画の世界」でした。
村の住民、エドガーの通う学校の生徒、通行人に至るまで、全員がスターで同じ人間が演じているとは思えないほどキラキラしていましたよね。

これが宝塚ならではの世界観だったのだなと梅芸版を見て改めて感じました。


美しいもの・人だけで舞台が構成されてしまうって宝石の海に溺れているようなもんで、宝石一つ一つの価値に気づくことができない原因にもなっているのかも、、笑


対する梅芸版は、「ポーの一族」の異質ぶりを感じることができる作品に仕上がっていたと思います。

これはキャスティングによる部分が大部分を占めていると思うのですが、要は美しき「ポーの一族」とその他人間たちの違いが視覚的に明確にされていたことが大きな要因になってるのではないでしょうか?

「ポーの一族」を演じているメンバーは明日海りおさん、夢咲ねねさん、綺咲愛里さん、涼風真世さんなど宝塚歌劇団出身の女優で固めています。

つまり、夢の国の住人としての振る舞いを知り尽くしている人々で固めているということです。

この夢の国の住人としての振る舞いが、いい意味で舞台上で“浮いて“いて、これがポーの一族の異様な存在感につながったのだと思います。

今考えればほんとに上手いキャスティングですね〜。
ポーの一族と人間の対比は梅芸版の方がより明確に提示されていたので、よりリアルなポーの一族になったように思います。

演出について

演出もほとんど変わっていなかったように思います。
私が気づいた変更点は

・前半のグレンスミス体験記の振り付け変更(グレンスミスめっちゃ高く飛んでた!すごい、、)
・主題歌『ポーの一族』振り付け変更
・『ゆうるりと』の馬車の回転はなくなった。ずっと正面
・楽曲追加による演出変更
・セットの違いによる演出変更
・シーラとポーツネル男爵の死に際演出が大きく変更←これがだいぶショックだった。。

これくらいなんですけども、、、なによりもシーラとポーツネル男爵の死に際の演出が変わってしまったのが残念でならない!!!!

なんでこんなサラッと死なせちゃうんだよぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

確かに原作だとこの2人の死は宝塚版ほどドラマティックではないので、原作に近いといえばそうなのかもしれない。

でもね、宝塚版見て泣いた人はわかると思うけど、宝塚版のあの演出はマジでだったよね。

エドガーの母として大人びた振る舞いをしてきた仙名シーラが、17歳で男爵と駆け落ちするほどの情熱的な愛の持ち主であることがあの場面を見ただけでわかるのがいい。

さらに始終冷徹でDM気質のある瀬戸男爵が、シーラが撃たれた瞬間、今までの冷徹な表情が一気に崩れてなんとかシーラを守ろうと必死になる姿に涙を流さぬわけがない。

『共に塵となるまで、、』

と2人で見つめ合うシーンは号泣しすぎて前が見えなかったなあうん。

原作に寄せるのは2.5次元ものとして最も重要なことでもあるけれど、原作で表現しきれなかった細やかな心情を演出という形で舞台で表現するのも舞台化ならではの面白さだと思うのでこの演出は無くさないでほしかったよ。

歌唱力について

賛否両論あるかもしれないけど、個人的には宝塚版の方が全キャスト満遍なく歌えていたように感じました。

しかし、カナメさん(涼風真世さん)のあの歌声には度肝抜かれましたね、、。

歌に関してはカナメさんが全て持っていった感ある笑

役作りについて

役作りについてはキャスト別にまとめて書いているのでもしよろしければご覧ください!


結論:宝塚版の方が好みだった

ここまで梅芸版と宝塚版の違いを書いてきましたが、いかがだったでしょうか?


ちなみに、私の好みだったのは宝塚版でした。

世界観、演出面で宝塚版の方が自分のツボにハマったようです。


全く異なる世界観を持った2作品。
ぜひ一度観劇していただき、2つの違いを感じて楽しんでいただければ思います!

それではー!


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