見出し画像

梅芸「ポーの一族」 涼風真世 感想~むかし妖精 今も妖精~

こんばんは。
む〜です。

今日はブログの方では書ききれなかった、梅芸「ポーの一族」の感想をこちらにも書いていきたいと思います。

今日感想を書くのは、老ハンナ・ポーブラヴァツキーを演じられた涼風真世さまについて。

物語冒頭からその存在感に圧倒され続けました。

ぜひ語らせてください!!


“カナメ様初心者“の感想

お恥ずかしい話なのですが、実は今回のライブ配信で初めて涼風真世様の舞台姿を拝見しました。

お名前はもちろん存じ上げていたのですが、

・宝塚歌劇団月組でトップスターを務めていらっしゃったこと。
・「PUCK」初演時に主演を務められたこと。
・「グランドホテル」のオットー役でご卒業されたこと。
・多くのジェンヌさんの憧れの的であること。
・退団後も多くの舞台にご出演されていること。
・「昔は妖精 今妖怪」と何かでおっしゃっていたこと。

これくらいしかカナメ様のことを知らず・・涙

「とりあえず凄い人」

と言うアバウトすぎる情報しか持ち合わせていませんでした。

なので「ポーの一族」をはライブ配信で拝見するまでカナメ様がご出演されているとは梅雨ほども知らず・・(ほんと無礼すぎる)

カナメ様が老ハンナ・ポーとして舞台に現れた瞬間に心を鷲掴み(もはや衝撃に近い感覚でした。雷に打たれた感じってこんな感覚なのかな?)にされ、「あの方は一体どなた!?」と焦る気持ちを抑えてスマホでキャストを確認し、初めて涼風真世様がご出演されていることを知りました。

いつもの如く、前置きが長くなりましたが、涼風真世様初心者の私が初めてカナメ様の舞台を見て抱いた感想は「なんで今まで涼風真世様の舞台を追いかけてこなかったんだっ!!!」と言う悔しさでした。

美貌の裏に隠された「1000年の経験」

「脳ある鷹は爪隠す」

こんなことわざを小学校の時に習った気がする。

有能な鷹は獲物に知られないように、普段は鋭い爪を隠しておくことから。 転じて、いざという時にだけその真価を発揮するということ。
引用;故事ことわざ辞典

意味はなんとなく知っていたけど、実際にそう言う人物に出会うことなく27年間生きてきたので、いまいちこのことわざの示すところがピンと来なかったというか、「本当にそんな人おる?」くらいの感覚で生きてきた。

しかし、カナメ様の老ハンナ・ポーを観劇して「あぁこういう人が“脳あるたかは爪隠す”ってことなのかな」と自分の中でストンとこのことわざが飲み込めた。

カナメ様の老ハンナは、エドガーとメリーベルを助けた時は全く怪しくなかった。

「あのババァ、1000年も生きてやがるに違いない!」と庭師のビルに吹聴されようものなら「落ち着け、庭師のビル!」と言い返したくなるのもわかる。

人間(エドガー・メリーベル)と接しているときの老ハンナは、年齢不詳の美貌の持ち主(「ばあや」なんて呼べないくらい綺麗でしたはい。)であるけれど、決して怪しく見えないのが不思議だった。

ただ。

ふとした瞬間に見せる表情、声の厚みで「この世ならざる者」であることが、言葉ではなくオーラで示させれる。この瞬間がたまらなく好きだった。

見た目は美しいおばさまと言う感じなのに、ちょっとした仕草さ声の厚みで100年も1000年も生きてきた人生の厚みを観客に伝えられるこの技術はいったいなんなんだ??

今回、カナメ様のお歌を初めて聞いたのですが、

めちゃくちゃ上手かった。

いや!!めちゃくちゃ美味かった。


もう耳で食事してぇぇぇ!と思うほど「良き声」でした。

何あの声!
あんな華奢なお体で、あんなお美しい顔で、どこからあんな1000年の叡智を詰め込んだような声が出るんだ!?

とにかく何回でも聴きたくなる老ハンナ様の歌声でした。

ブラヴァツキーの刺さる演技

カナメ様は老ハンナのお役目が終わったあとは、霊媒師・ブラヴァツキーyとしてご出演されているのですが、、


全く同じ人物が演じているようには見えないのですよ。


ライブ配信終わって、一緒に観劇していた夫と「ブラヴァツキーの人すごく上手だったね!誰だろう??」と感動し、キャスト検索かけた時に初めて


老ハンナ = 涼風真世 = ブラヴァツキー


と言う衝撃の事実を知りました。


これを知った時は言葉が出ないというか・・・。
「さすがすぎる・・」と言う月並みなことなしか出てきませんでしたね。

狐につままれたような笑
「涼風真世様にやられた!(歓喜)!」と言う感覚の方が近いかもしれません。

そんな嬉しくもあり、恐れにも似た気持ちをカナメ様に抱いておりました。

カナメ様ブラヴァツキー。

宝塚版はくみちゃん(芽吹幸奈)が演じられており、こちらもかなり良かったのですが、カナメ様のブラヴァツキーは「別次元のヴラヴァツキー」というか。

とにかく斬新でした。

全く同じ設定の人物のはずなのに、カナメ様のヴラヴァツキーはその設定の枠組みを剥ぎ取ろうとしているかのような荒々しさ、ロシアの怪僧・ラスプーチンぽさを感じる異様な神聖さに圧倒されました。


ブラヴァツキーが舞台に現れたらヴラヴァツキー様だけを見ないといけない。


そんな圧倒的存在感を放ちながら歌う「降霊術」。


私はカナメ様の現役時代を見ることができなくてめちゃくちゃ後悔しました。


声域どうなってるのカナメさん??


高い声から低い声まで、、、何かに憑依されたかのように声がコロコロと変わるカナメさんの声域の広さに圧倒され続けました。

「むかし妖精、いまも妖精」

いつだったか、自己紹介される時に「むかし妖精、いま妖怪」と自虐?ネタを入れていらっしゃるのを見たことがあったのですが、、、

いやいや。
いまも十分妖精やん。

すみれコードは解禁されているので、ぶっちゃけちゃうとカナメさんは現在60歳なんだそうです・・・。

この年齢を見た時に「年齢で人を判断するのやめよう」と思いました。


全然60歳に見えない。

ほんとに見えない。


カナメ様、やっぱり妖精じゃね・・????

きっと妖精だわ。

*梅芸「ポーの一族」全体感想と各キャスト感想はこちら↓



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?