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図案考論

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講義をベースとしたデザインの教科書です。ワークショップを組み込みながら、実践的に習得していくプログラムです。
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記事一覧

■ 図案考論 #005 コンセプトシート

< コンセプトシート“CREATIVE COMPASS” > このシートは、 学生時代の恩師溝口講師のコンセプトのつくり方をベースに、 長年、企業のブランディングに関わっていく中での経験を追加し、 今の時代のプロセスにフィットするようにアップデートをしました。 コンセプトをつくる上で、 項目を立ててシートを作成すると、やりたかったことが明解になります。 また、今後プロジェクトが進む先にも、ずっと方向を示してくれるものになり、ブレることがなくなります。 以下、コンセプト

■ 図案考論 #004 図形の表現可能性

< Workshop > 図形の特性について理解し、シンプルな図形のレイアウトのみで、 さまざまな表現の可能性に触れましょう。 正円のみを使用し(集積や対比、トリミングなどの手法を用いて)、 ・Positive 積極的 ・Tension 緊張感 ・Rhythm リズム というそれぞれのテーマを表現してみましょう。(A4サイズ) < Point > ・ テーマ毎の特徴が出るように構成しましょう。 ・ 絵をつくってからどのテーマに合うかではなく、   初めからテーマを

■ 図案考論 #003 形状の特性

< Workshop > 下の図のように、A4サイズで、左から丸、四角、三角の黒塗り図形をバランス良く配置してみましょう。 < Point > ・ 高さが揃っているように。 ・ 距離が均等に見えるように。 ・ 紙面に対してのバランスを考える。 ■ Size それぞれの図形の特性を理解して、サイズ感が揃うように考えてみましょう。 高さの検証 たとえば、上の <図-003 c> のように、高さを揃えると、 四角に比べて、丸や三角が小さく見えます。 丸の上下や、三

■ 図案考論 #002 世のロゴ

< ロゴの成り立ち > 世にあるロゴの成り立ちを理解し、考察をしていきましょう。 ■ FedEx Design:  リンドン・リーダー(ランドーアソシエイツ) Story:  スピードと正確性を持って届けることが、物流の世界最大手FedExの強みであるというメッセージを、フォントのたたずまいや、“E”と“x”のホワイトスペースに見える“右向きの矢印”で表している。この“矢印のギミック”は、ロゴの成り立ちが語り継がれることを想定したアイデアである。 Comment:

¥600

■ 図案考論 #001 ロゴの構成

< ロゴ、シンボルマーク、ロゴタイプとは > ロゴとは、企業やブランドやサービス等のイメージやメッセージを図案化し、旗印としての役割を持たせたもの。 < ロゴの構成と名称 > 下の<図-001 a>のように、 ロゴは、“シンボルマーク+ロゴタイプ型”や“ロゴタイプ型”を含めた広義の総称です。 シンボルマークは、記号的に図案化したもの。 ロゴタイプは、文字列を図案化したもの。 ちなみに、ロゴマークとは、本来無かった言葉で、和製英語です。シンボルマークも、同様です。 ロ