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LOS APSON?(まもなく)開店30周年

1994年夏、アステカの神秘を解放すべく西新宿にオープンしたロスアプソンが、今年オープンから丸30年を迎える(心の底からおめでとうございます◎)。西新宿〜幡ヶ谷、そして現在は高円寺に移って営業を続けるこのお店はもう今も昔も変わらずずっとお世話になっている。むかしひどい時は(?)週一ペースで顔を出してましたねー。という訳で、お店での想い出や諸々を書き綴って、自分なりのお祝いを少々フライング気味ではありますが、勝手にさせて頂きます。


一番最初に伺った時の事を唯一なんとなーく記憶しているのは、店内をぐるぐるしていた事。未知でナゾな盤ばかりだし店内の所謂レコード屋とは一線を画した内装や雰囲気に圧倒され(天井からはかわいい瓢箪がぶら下がっていたり)、こじんまりとした店内というのもあり、恐らく十代後半の自分は相当緊張していた(筈)。Sun City Girlsの7インチだかCDだかを買いたかった筈なんだけど、お目当てのものがあったのか購入出来たのか。その辺の記憶は完全に抜け落ちてしまっているけれど、ともあれそれからは足繁くお店に通う事となる。


あんなにも緊張していた自分も何度か通ううちにそんな事もなくなり、細々と作っていたフリーペーパーを置かせて頂ける事になる。お店でキャプションをじっくり読んだりしていく内に、今まで聴いてこなかった、知り得なかった音楽をチャレンジングな意味合いでちょくちょく買って聴く事となる。しかし、ほんとこのお店があって良かったなと改めて思う。ここに来ない人生だったらもっと狭い視野で音楽を聴いてたと本気で思うもの。zineでKUKNACKEさんも発言していたけれど、啓蒙というか、雑多にも見えるセレクション群も、お客に色々と知れる機会を与えてくれていたんだよなーと。そういえば昔スタジオボイスのノイズ特集号で、(ノイズ特集なのに)DUB SONICタケさんが、「ノイズ専門店敷居高すぎ!最悪!初心者はLOS APSONとかで試聴。もしくは超能でGET!」と、暗に批判めいた発言をしていたけれど笑、こないだのChildiscの記事の時にも書いたけど、自分も嫌な思いをした事があって、タケさんのこの文章は大いに共感した。まあ、◯◯専門みたいなお店も必要だと思うけれど、広く深く様々なジャンルのものを取り揃えてくれるお店で未知なるものに遭遇出来る楽しみを知ってしまったものだから、あまり◯◯専門みたいなお店は意識的に避ける様になってしまった。


元々ノイズアヴァンギャルドやローファイ、コラージュなんかを好んで聴いていたのだけど、そんな感じでお店で気になるのを色々買っていく中で、Clearから12インチや10インチ2枚組なんかを出していたDoctor Rockit(Herbert)やU-StarやLuxury Serviceといったレーベルのハウスの12インチ(この辺りは全部実家のクローゼット内にある筈)といった、完全に門外漢だったハウスやテクノなんかにも傾倒し始め、その流れでダブやヒップホップなんかも聴ける様にしてくれて本当にありがとうございますという気持ちなんですよね。


でも、やはり自分はロスアプソン周辺に集う国内のインディレーベル/アーティストなんですよね。当時から今に至るまで変わらず聴き続けてますからね。M.O.O.D./Donut、Sonic Plate/F.E.E.S、soup-disk、不知火/360°records、UNKNOWNMIX(初期)、ze-koo、TRASONIC/ZERO GRAVITY、WOOD/Japonicaなどなど。アーティストもL?K?Oさん(彼のミックステープは所有してる4本全てがクラシック)や露骨さん、ASUNAくん(彼はロスアプソンやクララなんかで¥300位でカセットを置いてたんですよね)、takuyaさん浅野達彦さん(の曲を店内で聴いたアレックエンパイアが自身のレーベルから浅野さんをリリースしたエピソード最高)などなど。西新宿時代、入店して左側の壁面にM.O.O.D./donutの7インチタイトルがずらりと並んでいた画を忘れません(片っ端から買わせてもらいました)。



ロスアプソンは初期スタッフにKUKNACKEさんにDOTさん(でしたよね?)、HOI VOODOO(レコードさん?あれハワイさんだったかも)、それからWOODMAN(以下うっどさん)なども名を連ねていましたけど、うっどさんのロスアプ勤務最終日にお店に伺ったのだけど、その時「音楽辞めちゃうんですか?」と聞いたら、「なんでやねん」返しを頂いた事、昨日の事の様に憶えてます。閉店後、自分は観れなかったけれど店内でうっどさんはライブをしたんですよね。


ヤマベ店長(以下アメラ店長)にはフリーペーパーでもお世話になっていましたが、今度はzineをお取り扱い頂ける事となる。勿論ロスアプソン開店当初にスタッフをされていたというのも大きいと思いますが、KUKNACKEさん特集号だったというのもあり、置かせて頂ける事になったのかなと。もう何度も何度も納品させて頂きました。初納品は確か西新宿の営業が終わる直前くらいだったのかな?だので西新宿〜幡ヶ谷時代に店頭なり通販で買って下さった皆さま、本当にありがとうございます。もう手元には20部もない状態です。


今も頻繁に店内で展示もされていますが、印象に残っているのは宇川直宏さんの「拾った熟女写真EXHIBITION??」や、Merzbow秋田昌美さんの「海豹展」、青山政史さんなどなど。フライヤーやポストカード引っ張り出してきました。

閑話休題。アメラ店長が「LOS APSON IN DA HOUSE」と冠したハウス(時に概念としてのハウスや、まったくハウスじゃないものも含まれる)をコンパイルしたシリーズを沢山リリースしてますが、それに大きく影響され、自分も「zu-hause IN THE HOUSE」というタイトルで主にディープハウスをコンパイル(MIXではない)する気満々なんだけど、絶賛頓挫している。どなたかにジャケットのデザインをお願いしたいです(切実)。


書きたい事はまだまだあるのだけど、今夜はこの辺で。30周年記念イベントも発表されましたし、まだまだロスアプソンにはお世話になろうと思っております。

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