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ネスターゲームズの没になったゲーム『Javalath(仮)』について書いてみる。

ネスターゲームズ(Nestorgames)については、何度かふれてきましたが、改めて簡単に説明します。
スペインにある、アブストラクトゲームをメインに200種類以上のゲーム・パズルを製造販売している土嚢メーカーです。

初めてのツイート

2019年1月3日に自分自身初めてツイートをした。

間もなく、コメントがついた。

ネネネネネスターさんからじゃないかい。しかも「試してみるよー」と。

Javalath=Coffee+Yavalath

『Coffee』も『Yavalath』もネスターゲームズが販売しているゲームです。

『Coffee』は五目並べ(もしくは四目並べなど)ですが、下の写真にあるよに、自分の打ったコマの上に棒状の目印を置きます。次の手番の相手は、この棒の方向にある空きマスにしかコマが打てません(写真の場合だと、打つことのできるマスは1つしかありません)。
自分の打つ場所は、相手にコントロールされてしまう特徴があります。

nestorgames『Coffee』のリンク(日本語ルールのPDF

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『Yavalath』は四目並べですが、三目並べると負けになってしまう……以上ルール終わりというゲームです。
下の写真ですが、白はあと一手で四目並べることができます(盤面の上部です)。黒は阻止するために石を打たないとならないのですが、打ってしまうと黒の石が三目並んでしまいます。
なので、この写真は白が勝利した結果の盤面です。

nestorgames『Yavalath』のリンク(日本語ルールのPDF

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『Javalath(仮)』は、基本的なルールは『Coffee』だけど、勝敗条件を『Yavalath』に差し替えたゲームです。


試した結果は没ゲームだった

試すと言った20分後、もうネスターさんから結果報告が帰ってきた。
ネスターさんの評価は、「手番に打つ選択肢が少なすぎて、あまり良いゲームではない」ということでした。

ただ、実は8年前にすでに試していたらしい

2011年にテストされた『Javalath(仮)』は没になったゲームだった。ただ、ジョークのつもりで書いたツイートから興味深い情報を発掘したのは、非常にラッキーでした。

『Yavalath』のコンポーネントを使って遊ぶゲーム集『Yavalath&Co.』が出版されたのが2014年(日本語版は2019年)なので、万が一にも収録されたかも知れません……。


試してみたが悪くない?

ネスターさんのコメントの最後は「You、遊んでみたかい?」と締めていたので、これは遊ばねばとソロで試してみました。

個人的な感想は「そんなに悪くはない」です。
ただし、序盤〜中盤はどうしてもゆるい展開になりがちです。
というのも『Yavalath』の勝敗条件のために三目並べるのを避けがちになって、石が盤面全体に分散してしまう傾向があります。
「手番に打つ選択肢が少ない」に関しては『Coffee』にもいえる特徴ではあるし、そこを狙う戦術もあるので致命的な欠点とは思いません。
終盤になると、『Coffee』では相手に五目(あるいは四目)並ばせないような手を考えるのですが、『Javalath(仮)』だと相手に三目並べてもらうことも考慮するので、逆に攻めの手を考えるようになります。

『Javalath(仮)』は『Coffee』や『Yavalath』のバリアントルールとしてみると、結構楽しめるかもと思います。

ただ、そのために「独自性(ユニークさ)が薄い」。おそらくそのこともあって『Yavalath&Co.』にも収録されなかったのだろう、と思います。

ということで、

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