不安、気づき。

今月から「オンライン授業」というものが始まった。

緊急事態宣言が発令されてから大学は立ち入り禁止になり、話題になっていた「オンライン授業」というものが、私の通う大学でも取り入れられるのは間違いないだろうとは思っていた。
だが、いざオンラインでの開講を告げられると途端に複数の不安が頭を巡った。
オンラインでの授業。どんなものなのか、どういった風に先生とやり取りするのか、まったくわからなかったうえに、慣れない環境で自分はしっかり学ぶことができるのだろうか。

そんな不安を抱えたまま、初回の授業を迎えた。
結果として、そんな心配は杞憂…とまではいかないが、それほど不安を感じるものでもないのかなと思えた。

転送された資料を見ながら、チャットやビデオ通話で先生とやり取りをする。
少し目の動作が忙しくなるが、集中力を切らさない限りは負担にはならなかった。
先生方も私たちを気遣ってくださり、オンラインは慣れないだろうから、と数分毎に休憩を設けてくださったのもとても助かった。

中には先生自体も「オンライン授業」に不慣れという方もいらっしゃり、学生と一緒になってオンラインの使い方を学んでいたのが印象的で、少し先生との距離が縮まったかなとも思えた。

ただビデオ通話もチャットも使用せず、課題を提出することで出席になる、という講義も多々あり、中でも楽しみにしていた講義が受けられないのはとても残念だった。

友達とも直接会って話すこともできないし、季節の移り変わりを感じながら大学からの景色を眺めることもできない。

なくなって気づく、とはよく言うけれど、現在の状況はまさにその気づきをたくさん実感している。
とはいってもやはりこういった気づき方はしたくないし、早く元の生活に戻りたいと願うばかりだ。

一刻も早く以前のように外に出かけ、大学でたくさんのことを学び、大好きな人たちと笑いあえるように、まずは自粛生活をきっちり守りながら、目の前の「オンライン授業」という慣れないものを真剣にこなしていくのが大事だと感じた。

「当たり前」の「日常」を、また「当たり前」だと言えるように。

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