32歳、中二病と向き合わない夜。

初めましての方は初めまして。それ以外の方は、どうもお久しぶりです。

ワニです。生きてます。

突然ですが、本日はとあるライブの感想を書きつつ、あることを考えていこうと思います。別アカウントでいろいろなご縁があって観劇しました。公演自体は終わってますが、有料配信を行っているのでもしよかったらご覧いただければと思います。タイトルはこちら。

『チュウニズムアナザーストーリー ~レギュラーメンバーが消失した世界線で~ 』


配信購入ページはこちらから↓

https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/collections/live/products/%E3%83%81%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC-%E3%83%AC%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%81%8C%E6%B6%88%E5%A4%B1%E3%81%97%E3%81%9F%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B7%9A%E3%81%A7-11-4-21-00


チュウニズム、と聞いて真っ先に音ゲーのことを思い出した人は同志の可能性がある。ハルシナイトは神曲。
しかし残念ながら音ゲーの話ではなので、該当しないのであればブラウザバックをお勧めする。
ところで、チュウニズムとは恐らく中二病のことだろう。復習するにはいい機会だ。

そもそも中二病とは?

中二病(ちゅうにびょう)とは、「(日本の教育制度における)中学2年生頃の思春期に見られる、背伸びしがちな言動」を自虐する語。転じて、思春期にありがちな自己愛に満ちた空想や嗜好などを揶揄したネットスラング。派生語に高校2年生を指す「高二病」、大学2年生を指す「大二病」がある。

なお「病」という表現を含むが、実際に治療の必要とされる医学的な意味での病気、または精神疾患とは無関係である。

Wikipediaから引用

インターネットの海を回遊していれば、おのずと目にすることが多い中二病。アニメのキャラクターの設定などにも使われることもある位個性で満ち溢れていることがよく分かる。
しかし、そもそもの言葉の始まりはとある有名人のラジオから発信された造語だというのも興味深い。中学二年生の尖った感性、不安定な精神状態から「連立方程式は人生の役に立つのか。」「誰かと群れず一匹狼になりたい。」「焼却炉に寄り添って生きていたい。」エトセトラ・・・。
今思えば恥ずかしすぎて過去から抹殺したい気持ちになるかもしれないが、そういった過去も自虐的な笑いとして昇華されてるとすれば、ある程度救われてるのかもしれない。
ところで、現在の意味合いになった中二病では自己愛に満ちた空想とある。例えば自分が勇者になって世界を救ったり、あるいは自分が魔王になって世界を滅ぼしたり・・・そんな夢物語を脳内で悶々と繰り広げていることだろうか?
また、嗜好となるとベタだが邪気眼関連の眼帯とか、やたらチェーンをじゃらじゃらさせたり、服装が無意識のうちに黒一色になったり・・・。
主観が大いに盛り込まれているが、これだけスラスラ出てくるということはもう言い逃れ出来ない。

私は、未だに 中二病なのだ。

喋りすぎた。感想を書こう。


注意事項!

※ここから先、本公演のネタバレがあります。
見たくない方はブラウザバックをお願いします。









オープニング

舞台には、男と女。
男は職を求めて、ハローワークへ足を運んだという。
しかしそこはただのハローワークではない。その名は「裏のハローワーク」。
どんな職業にもなれるという謳い文句に胡散臭さを感じる男。
男には小説家という夢があった。
才能の壁に阻まれた夢を叶えてほしいと、男は契約書にサインする。
すると突然、男の首を絞める女。女は言う。

「書類にサインしたってことは、契約成立。あんたには小説家の才能をくれてやる。」

次に男が感じたのは激痛。
そして、頭の中に流れ込んでくる生きた文字の螺旋。
非現実的な出来事に混乱する男に、女は無情には告げる。

「その才能を持ち帰りたかったら、戦いに勝ちなさい。
勝利したたった一人が、その才能を所持したまま表の世界に帰ることが出来る。
まぁ、その前に死なないように頑張ってね。」

そう言い女が指を弾くと、世界は一斉に影を落とした。
そこに男の意志は一切なく、無慈悲に裏世界へと引き込まれていく。
急激に薄れていく意識の中、男が最期に見たのは悪魔の薄い笑みだった。


ここで一つお詫びをしたい。というより、配信ページをみて驚いた方もある程度いるかもしれない。
実はこの公演、よしもと漫才劇場で行われていたコーナーライブなのだ。
つまり、このオープニングは本編ではない。
これがいかに恐ろしい事なのか、残念ながらお笑いにそこまで詳しくない私では判断できないことをまず詫びたい。
しかし大分割愛してるとはいえ、ここまで笑いゼロの演劇がお笑いの劇場で見れていいのか?
そんな疑問は、次のシーンで霧散される。

男が目を覚ますと、そこは暗闇だった。
いつの間にか手にしていたペンに戸惑う暇も無く、スポットライトが一か所を照らす。
そこにいたのは、胡散臭い司会者のようないで立ちの男。
やたら長すぎる挨拶を終えると、男はこう言い放った。

「今宵、闇の力によって与えられた才能を我が物に出来るのは誰か、
決めようじゃありませんか!ダークジョブバトルトーナメント、開幕!!」

男はそう高らかに宣言すると、世界が一気に煌めく。

「ダークジョブバトルトーナメントだぁ!?」

ノベリストと紹介された男は未だ状況が呑み込めてなかったが、進行には一切関係なかった。
そこから紹介されていく百戦錬磨の猛者たち。
ドクター、ディーラー、シェフ、アンダーテイカー、
スカルクター、ティーチャー、ダンサー、アーティスト・・・。
一癖も二癖もある挑戦者達に恐れおののく男。
しかし勝ち残らなければ、元の世界に戻れない。
己の武器は勇者の剣ではなく、ゼロからイチを作り出すペン。
男は戦う決意を固めるのであった。


大事な事なのでもう一回言うが、これはお笑いライブだ。
なんだったらここでやっとOPが終わりなのだ。
なんというボリューム、なんという満足感。
ゴリゴリの中二の波動と痛々しさ。そして実家のような安心感。
いい年した大人たちが真面目にふざけてる。いかに偉大であり滑稽あるか、お笑い芸人にとっては誉め言葉以外の何物でもないだろうが、敢えて言う。

「最高にイカレてる。」


ここからは各演者について触れていく。
最初にお詫びするが、ワニはお笑いに詳しくない。つまり演者の名前を聞いてもちっともピンとこない鈍感野郎なので、本当はこうゆう人だよ等の苦情は受け付けません。だって知らないのだから。

  • 男(キヨトモ) OPの主人公。とにかく声の通りがいい。オーバーな演技がこのイかれた世界のなかでは誇張されず、ただの人間として反映されてるのがとても良い。個人の性癖を反映させるなら、アサクリ2のエツィオコスしてほしい。絶対似合う。

  • ドクター(浦田) 大人しそうに見えてでも存在感ありまくりのローテンションマッドサイエンティスト。笑顔でメスとかで動脈切り裂かれたら物理的な意味でも推し的な意味でも無理です死者が出ます。

  • ディーラー(橋本) 全イケオジ好きが拍手喝采するだろう100点満点のいで立ち。胡散臭い!でも騙されてもいい!圧倒的強キャラ臭で場をかき乱す奴ほど人気出るって知ってるんだよなぁ。

  • シェフ(安場) な ん か 思 う て た ん と 違 う 。

  • アンダーテイカー(村上) こうゆうのでいいんだよ!と言わせてくれる圧倒的狂人枠。ていうか好みの職業でいい言ってるのにわざわざ葬儀屋選んでいるところが社会不適合者をまざまざと見せつけられている感。蒼い炎とか出して♡(うちわみたいなノリ)

  • スカルクター(一石) 登場から醸し出される関っちゃいけないやべぇ奴感。二次元にしか救いがないから造型師選んでるだとすれば、どんだけ人間に嫌われるないしは裏切られてきたかが分かる闇深キャラ。バックボーンが一番壮絶だと尚良し。

  • ティチャー(岡田) な ん か 思 う て た ん と 違 う 。けどこれはこれであり! 

  • ダンサー(石井) 寝つきが悪いときに見る不可解な夢ランキング堂々の一位と言われても過言ではないダンス。そして謎の配信での映像加工。そしてカタコト。あまりにも属性過多過ぎてこれがお笑いのライブだと気づかせてくれた偉大な人。ていうか一人だけ演出違くない!?

  • アーティスト(マキシ) 正直に言う。こうゆう奴が一番好き。司会者という一番公平な立場かと思わせておいて実は徹底的に卑怯な手で相手を陥れる策士かと思わせておいてからの噛ませ犬ポジション。無理好き。結局すぐ負けるけど、何となく心に残るのはいつだってこうゆう卑怯者だと私は思う。

  • 女(藤本) ※本項目は(株)裏ハローワークの社内規程に準じ、公開を禁止します。記入者は速やかに総務グループへの連絡を御願いいたします。



そんな公演はこのあと、何事もなかったかのようにコーナーへと移行していく。
こちらは割愛するが、めちゃくちゃ面白かったので是非とも配信を買ってほしい。
お笑いに全く興味がない人間でも、素質さえあれば堕ちていけるから。


https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/collections/live/products/%E3%83%81%E3%83%A5%E3%82%A6%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0%E3%82%A2%E3%83%8A%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC-%E3%83%AC%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%81%8C%E6%B6%88%E5%A4%B1%E3%81%97%E3%81%9F%E4%B8%96%E7%95%8C%E7%B7%9A%E3%81%A7-11-4-21-00

※見逃し視聴は11/6(日)21:00まで
※チケットの販売は見逃し視聴終了日の昼12:00まで





「・・・へぇー。まだ記憶、残ってんだ。」

「・・・えっ?」



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?