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雑司が谷散人の街道遊歩 0599

東海道 29日目-02 2018.12.18

日ノ岡峠を越えると、左手の山肌に粟田口刑場跡の説明板。
京の七口のひとつ、東海道筋の粟田口には公開処刑場が設けられ、明智光秀の首が晒されたのもここ。
江戸の入口には鈴ヶ森があったが、これに対応するのが粟田口か。

粟田口刑場跡

日ノ岡峠から蹴上へと下っていく三条通り。
左手には広大な蹴上浄水場。
通りに沿って、明治45年から給水を開始したという浄水場の煉瓦塀が続く。

蹴上浄水場

蹴上浄水場の向かい側には、日向大神宮へ上がる参道入口の鳥居が見える。
日向高千穂の峯の神蹟から神霊を移したとされる。
神域の山は日ノ御山と呼ばれ、日ノ岡の地名もこれに因むものか。

日向大神宮参道

三条通りは地下鉄蹴上駅へ。
蹴上の地名は、粟田口刑場へ連行される受刑者が、それを拒んで地面を蹴り上げて悪あがきしている様子からという。

蹴上

蹴上駅のそばで三条通りに面して口を開けているトンネルは、ねじりマンポ。
小さなトンネルを「マンポ」と呼ぶ例を既に見てきたが、「ねじり」とはトンネル内の煉瓦が奥に吸い込まれるような渦巻き状に積まれていることによる。
トンネルの上はインクライン。

ねじりマンポ

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