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痛風発作中に空手の大会に出た話

みなさん痛風って知ってますか?

痛風は発作名で、実際は高尿酸血症という尿酸値が7.0以上の人を指す病気です。
僕はフリーランスになった瞬間に痛風発作が起き、
病院に行ったら、尿酸値11というとんでもないハイスコアを記録してしまった。
9超えると薬物治療開始なのでかなりヤバい数値だ。

痛風発作が起きるととにかく痛い。
発作場所や具合によって痛さは変動するけど
MAXの時は痛み止めのロキソニンを飲んでもほとんど効かない。

痛さで寝れないし、じっとしてても常に痛いので頭痛がしてくるほどだ。

そして、この痛風発作が起こりやすい条件のひとつに
「激しい運動」がある。

僕は11月に二年ぶりに空手の大会に出場した。
通っている道場主催の大会なので、いつも以上に気合を入れて稽古に励んだ。

みなさん、もう何となく分かるだろう。
痛風発作が降臨したのだ。しかも前日に。

不幸中の幸いだったのが、比較的軽めの発作でロキソニンを飲むことで何とか我慢できた。

痛風のつらいところが痛みだけじゃなく、
一般的に「軽くみられていること」である。
痛風で出場断念なんて言いたいけど言えない。

僕は痛風で出場した。

試合前のアップで痛風足でミットを蹴ってみた。
いたいいたいたい。

逆の足で蹴ってみた。
軸足の痛風足が
いたいいたいいたい。

もうどうにでもなれと試合に突入。

蹴ると痛いのでひたすらパンチで戦った。
途中自然にミドルキックを蹴ってしまい着地した瞬間に
「ビキぃ!」って音がした。
何か痛風の鳴き声みたいな声がした。

その瞬間あまりの痛みから
「よし負けよう」
と決意したほどだ。

しかし、そのあと不意に放った左ボディが相手の急所的なところにヒットし1本勝ちをしてしまった。ラッキーだ。

いや、もう一回戦わないといけないと考えるとラッキーじゃない。

しかも2回戦の相手は様々な大会で輝かしい戦績を残している若者である。

痛みはまったく引かず、体が冷えるにつれ増していく。
ちょっと体重かけるだけで激痛。

しかも僕の試合は大会の大トリで最後の試合だ。
ライトアップもされて会場全員が見ている中で痛風のおっさんが戦うのである。

そして始まる決勝戦。

忍者のように素早く動く相手。
一回戦と同じようにパンチパンチパンチ。

次の瞬間、とんでもないスピードで後ろ蹴りが飛んできた。
痛風おじさんも飛んでいった。

踏ん張れないので場外まで飛んでいった。

そのあとは何もできずに負けてしまった。(多分痛風じゃなくても負けてたくらい強かった)

しかし、僕は痛風おじさんの星として、全力で頑張った達成感に浸っていた。


あれから三週間。
僕は地獄の痛風発作に耐え続けていた。

痛風の痛みの原因は炎症。
つまり、発作部分を打撲したり激しく運動すると悪化するのである。
痛風のみなさん。

発作中の激しい運動は絶対にしたらだめですよ。

発作中の激しい運動は絶対にしたらだめですよ。

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