偉大すぎた兄

私には３つ上の兄がいます。今日はそんな兄の話をします！

兄は一言で言うと昔からスーパーヒーローでした。
小学生の頃にはDFでありながら、チーム得点王になったり、中学生の頃はガイナーレの中心選手として全国大会に導き、サンフレッチェ広島ユースにスカウトされた。ガイナーレ鳥取ジュニアユースからからサンフレッチェ広島ユースにスカウトされることは多分今までにないことだと思います。それだけレアなことです。
私が小学生の時は兄の試合をみに行くのが楽しみだったし、素直に応援してた。活躍してる兄を見るのは俺自身が活躍する以上に嬉しかった。けどそう思っていたのは小学生まででした。

中学生になってから私はそんなスーパーな兄と比較される日々がとにかく嫌でした。なぜなら自分がどう考えても劣っているから。小学校の頃は背が高くてある程度やれててちやほやされてた。でも中学にあがり、レベル高いところに入ると自分が1番下手くそで、ついていくのが精一杯だった。中学3年になっても中心選手にはなれず、11番目か12番目の選手でした。みんなからも「大地のお兄ちゃんはあんなに上手いのに大地はなんでそんなに下手なの？」とか結構言われてました笑
今は笑ってそのことを話せるけど中学生の私にはかなりキツかった。
何回もサッカーを辞めたいって思いました。兄と比較されない違うスポーツをしようとか、兄の存在を知らないチームにいきたいとかとにかく現実から目を背けようと必死でした。

兄は「お前ならやれる、ここで腐るな！」とかたくさん優しい言葉を投げかけてくれたけど当時の俺は「俺の気持ちなんか知らないくせに適当なこと言うなよ」と心の中で思ってた。兄の言葉をちゃんと聞ける余裕がとにかくなかった。
俺は一生兄と比較され続けて見下されて生きていくんだろうなって思ってました。

けど中学生の頃のコーチ大部さん(現なでしこジャパンコーチ)に救われた。
俺と兄を比較してみることなく1人の選手としてみてくれた。こんなことは初めてだった。鳥取県でサッカーしてる人なら兄の名前は絶対知ってるから比較されるのが当たり前だった俺には新鮮すぎた。俺はそこから少しずつ兄と比較されることを気にすることなくサッカーを頑張れたし、兄を素直に応援できるようになった。

大学生になり、兄と1年間だけ一緒にプレーできた。お互いが学生のうちに一緒にプレーできた最初で最後1年間でした。怪我が続きコンディションも上がらずラスト一年はほとんど試合に出れてなかった兄だったけど、チームを引っ張る姿勢や諦めない姿勢はとてもかっこよかったし、やっぱ兄はいつまで経ってもスーパーヒーローだなと感じました。

月日は流れ、3年前兄が巻いていたキャプテンマークを今俺が引き継いでいます。

今でも兄は憧れの存在です。
毎週末俺のサッカーの試合が終わるたびに俺のことを気にかけて電話や連絡をいれてくれたり、俺の夢を応援してくれます。
もちろん嫌いなところもあるけど、それ込みの兄なので笑

これからも切磋琢磨していける最高で最強の兄弟で居続けたいと思います。
これからも石津兄弟をよろしくお願いします！