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日々の気付きや読書紹介を中心としながら、時々プライベートの家族や子育ての話を徒然なるま…

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日々の気付きや読書紹介を中心としながら、時々プライベートの家族や子育ての話を徒然なるままに書いていきます。

最近の記事

他人と同じにこだわらない

小学生の娘が、学校でリコーダーが必要だ、という。 たしか実家に使っていない新品があったはず・・・ということで取り寄せる。届いたのはYAMAHAのリコーダー。 対して、学校でみんなが使う(学校標準の)リコーダーは「アウロス社」のものだという。 なんとなく、みんなと同じじゃないとイヤかなと思い、「ごめんね、皆のと違うリコーダーになっちゃうけど良い?」と娘に聞いてみる。 すると、 「なんでそんなこと聞くの?音がきれいに鳴るなら見かけが違うことなんて関係ないよ!そんなこと気にする

    • 自らを理解するということ

      年末に再放送をしていた、為末大さんが出演している「瞑想でたどる仏教」をまとめて視聴する。 〇印象に残ったこと ー苦しみは心が生み出すものであり、自らの心の動きを観察し、客観視することで苦しみから解放される。 ー自らや周囲に対して注意を集中し、観察をしていくこと ー呼吸を通じて無意識にアプローチ ー緊張しているときに、その緊張したりおそれている自分を受け入れた上で手放すこと 仏教は人を理解することに多大なるエネルギーを注いできた。瞑想は人を理解し、その苦しみに対処するために

      • コロナと学び方

        コロナウィルスの影響で在宅生活が続いていると、オンラインとの距離がどんどんと縮んでいく。学校は一気にオンライン化が進んでいる。ただ、少し気になるのは、学校で行われていることが、今までやっていたことをどうにかオンラインに置き換えようという懸命の努力である、という点だ。一体、今後の学校でどういうものが求められるのだろうか。 オンラインの本来の良さは、生徒が自分のペースと、自分の学びたい方法で、学びたい内容を学べることだと思う。その中で、生徒が「自分に合った学び方」を身につけられ

        • 議論する文化

          前向きな議論をする文化ってどうやったら育つんだろう。飲みに行けば人のうわさ話や愚痴。普段は当たり障りなく、深いところには踏み込まない会話。 「こういうことをしてみたいよね」 「いいね!ただ、ここは〇〇の理由で難しいんだよね。どうしたらいいかな」 「じゃ、ここをこうしたらいいんじゃない?」 「あ、それなら行けるね。やってみようか!」 的な会話になかなかならない。現状を前向きに変えていこう、というような会話がうまれにくい。「自分も我慢しているんだからみんなも我慢すべき」

        他人と同じにこだわらない

          変わるもの、変わらないもの

          ある農村の話をしてみたい。そこでは、みんなが田畑を持ち、毎年、田畑を耕し、種をまき、草刈りをし、収穫をする、そんな毎年変わらぬ生活をしていた。もちろん、自然が相手なので毎日いろいろなことが起こる。虫がつくこともあれば、台風が来ることもある。雨が降らないこともある。そういったことに日々対応しているので、必ずしも「毎年同じことをしている」わけではない。むしろ現場では「毎日なにか違うことに対応している」ように感じるだろう。ただ、毎年の巡りは基本同じだ。種をまき、収穫し、出荷する。こ

          変わるもの、変わらないもの

          オフェンスとディフェンス

          学校に限らず、どんな組織にもオフェンスとディフェンスの仕事があると思う。オフェンスとは、新しい企画を打ち立てたり、予算配分を変えて敢えて未来のための投資をしたり、といったものだ。企業で言うと企画や営業といった部門。 それに対して、ディフェンスとは、普段の仕事が滞りなく回るように裏方として業務を支えたり、あるいは危機が起きないように未然に防ぐための業務だったりするものだ。経理やコンプライアンス部門など。 サッカーでたとえてみよう。弱いチームはお互いがお互いをけなしあう。「う

          オフェンスとディフェンス

          中小企業におけるリーダー

          中小企業におけるリーダーの後継育成は大変である。様々な中小企業があるので、必ずしも全ての組織に当てはまるわけではないが、①ワンマン社長で、②カリスマ性がある社長がいる場合に、後継者が育っておらず、その後が苦しむということが多いように思う。これには結構構造的な問題があると思う。 要因1.中小企業に権限移譲は要らない?例えば100人くらいまでの組織であれば、重要な決断はほぼ全て社長がやることができる。社長は全ての社員の顔と名前、さらには性格を把握し、人事・予算を掌握することが実

          中小企業におけるリーダー

          夏休みの宿題を考える

          夏休みが終わり、9月が始まった。夏休みには、宿題というものが多くの学校で課されている。ドリル的なもの、読書感想文、自由研究、etc... こういった宿題について、全廃すべきだ、という議論を最近よく見るようになった。夏休みの宿題全廃。心地よい響きだ。心情的に賛成したい気もするが、一度立ち止まって考えてみたい。 そもそも、なぜ宿題を廃止すべきという議論となるのか。私なりに見聞きしたことをまとめると以下のような理由が挙げられるようだ。 ①長期休暇はもっと自主的活動に精を出すべ

          夏休みの宿題を考える

          教員と夏季インターン

          コルクでのインターンが終わった。インターンと言っても3週間に満たないくらい。その間にお盆を含み、また学校業務なども(できれば避けたかったが)結果的にいくつか入ってしまったこともあり、改めて数えてみたらオフィスにお邪魔したのは10日に満たなかったが・・・ 今回、インターンをさせてもらうことにした動機は主に以下の2点だ。 ① コルクがやっているファンやコミュニティをつくっていくという仕事に関心があった。 ② 教員が学校の外で働くという「働き方」の可能性を探ってみたかった。 ①

          教員と夏季インターン

          学校と編集

          夏休みに、コルクという会社でインターンをさせてもらっている。 一般には教員にとって部活や研修などで忙しい時期なのだが、今年はお盆を含めれば数週間ガチっと決まった業務がなかったこともあり、折角まとまった時間がとれるのであれば、コミュニティづくりに関心があったこともあり、コルクの佐渡島さんにお願いして実現した次第だ。 1. 良い編集とは多くの会話を生み出すもの 「良い編集」とは何か。一般に、編集とは「集めて、削って、並べ替えて、提示する」行為だとよく言われる。しかし、そのも

          学校と編集

          教育と格差を考える

          「崩壊するアメリカの公教育」を読了。 日本でとやかくもてはやされがちな米国の教育における負の側面について詳述しており、日本の将来のあり方について示唆に富む本。著者はアメリカの名門私立高校・大学で学んだのち、日本で教員経験を経て、フルブライト奨学金を得て再びアメリカで教育学博士をとった、物凄い方である。世界で最高水準の教育を受けた方、といってもそれほど間違っていないだろう。 1.新自由主義的な米国の教育改革 筆者は、米国で導入された新自由主義的な教育改革により米国の公立学

          教育と格差を考える

          具体と抽象

          「具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ」を読む。 朝、電車の中で読み始めて職場に着くころにはほぼ読み終わっていた、というくらいとても簡単に読める本である。同時に「具体と抽象を行ったり来たりする」ということの入門書としては最適な本だと思う。 教育において「具体と抽象を行ったり来たりする能力」を養うことはとても重要だと思っている。あることを学んだ時に、「あぁこれと、以前に学んだ〇〇は似ているな」とか、「このときにはAだったのに、なぜ別のケースにはBになったのだろう」と

          具体と抽象

          家探しとコミュニティのモザイク化

          なぜだか突然「家を買う」ということが、急に我が家の検討事項に上がってきた。我が家は夫婦共働き、妻娘の三人暮らし、賃貸マンションに住んでいる。特に不満はなかったし、現時点でも特に問題があるわけではない。いつまで同じ場所に住むか分からないし、何かに理由なく縛り付けられるのは嫌なので賃貸でずっと良いや、と思っていたくらいだ。 ただ、 ・お互いの職場の所在地が変わったこともあり、より職住近接を考えるようになった ・賃貸料をいつまでも払い続けるのは勿体ないかな、と思い始めた ・

          家探しとコミュニティのモザイク化

          内向型の力を見直す

          「内向型人間のすごい力 静かな人が世界を変える」(スーザン・ケイン)を読む。 プリンストン、ハーバードロースクールを卒業し、ウォールストリートの弁護士というアメリカ社会を代表するエリートコースを歩み、その後にライターに転じた著者による内向型の人の力を積極的に評価しなおそう、という。ニュートン、ダーウィン、アインシュタイン、ジョージ・オーウェル、ウォズニアック、ガンジーなど、偉大なアイデアや発明は、内向型の人々によるものも多いのだ、と。 著者は経歴だけ見れば「超外向型」の人

          内向型の力を見直す

          感謝されたい欲求と向き合う

          大村はま「教えるということ」を読む。その中の一節に以下のような箇所がある。なお、以下は原文ママでなく、端折っている。 仏様がある時、道端に立っていると、荷物を一杯に積んだ車が通りかかった。その車がぬかるみにはまって動けなくなり、男が苦心惨憺苦しんでいる。それを見た仏様は、ちょっと指でその車を押したところ、車はぬかるみから抜けて進んでいった、と。 本書の中で先輩教員曰く、こういうのを一流の教師というのだ、という。男は仏の指の力のお陰であるということを知らない。自分が努力して

          感謝されたい欲求と向き合う