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後ろ姿

大きな背中。
力強そう。
守られてるみたいだなって、

それが最初に思ったこと。
あなたの背中の第一印象。

ジムで鍛えられたのを主張してるような
バッキバキの筋肉がついてないのもいい。
それでも男らしくて頼りがいがあるあなたの背中。

汗でTシャツが背中についているとき、
私は居ても立ってもいられなくなるの。

後ろから子供のように飛びつきたい
なんて、何度思ったことか。

でもそれはできないから、
想像するの。
私がいきなり抱きついたら、
どんな顔するのかな、
って。
きっと驚くでしょうね。

自分の後ろ姿、
どれだけ頼もしいか知らないでしょう?
100万人が歩いてる交差点にいても
あなたの事はすぐに見つけられる自信がある。
一瞬しか通らなかったとしてもよ。

だって。
公園でも。
帰り道でも。
電車の中でも。
写真の中でさえも。

絶対にいないってわかってるのに、探してしまうの。

もし会えたら、
もし居たら。

どんな顔しよう、
何を話そう、
気づいてくれるかな。

女の人といたらどうしよう、
もし会えても迷惑だって思われたらどうしよう。

起こりもしない事を考えて
一人で悩んで。
癖なのかな、
毎日のようにやってしまう。

もう一つ私の悪い癖、
教えてあげる。

少しでも時間があれば、
あなたがいそうなところに
わざわざ出掛けて行くの。

会えたらいいな、
会いたいなって。

でもね。
結局会えなくて、
落ち込んで。

最初からいないってわかってたくせに、
って自分が馬鹿に思えて。
それでも、
またあなたを探しに行く。

少しでも似てる人がいたら、
別人なのは100も承知の上で
期待を抱くの。

あなたかも、
って。
結局、
落胆するためだけに。

ねぇ。
あなたは今どこにいるの?
誰と?
起きているのかな?
あなたは早起きが苦手だから
まだ寝ているかもね。


どんな表情をしてるんですか。
笑っているのかな。
笑ってたらいいな。

一瞬でも
私のこと、
思い出してくれてますか。

私はずっと
あなたのことを考えてしまう。

あなたもそうだったらいいのにな、
ってまた、
あり得ないことばかり期待して。

この先の未来
その背中で誰を守るんですか。
その誰かが私だったらいいのに。
非現実的すぎるかもしれないけれど。

だって。
他の女の子が守られてるところを
想像したらね、胸がざわざわするの。

いやだ、
いやだよ、
って。

すきなの。

あなたの後姿が。

力強そうで、
頼もしくて、
隣にいると落ち着く、
あなたの背中が。

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