誘う文章
好きな映画ライターさんの記事が久しぶりにアップされていた。
普段、漫画とかアニメとか割と後回しにしているわたし。『鬼滅の刃』という作品が社会現象を巻き起こしているのは知っていたが、触れるまでには至っていなかった。が!!これを拝読したところ、「あれ?面白そうじゃないか」とたちまち興味が湧いてきた。
この方の何が好きかって、映画という芸術への愛を感じられるところ。
紹介している作品に対するリスペクトはもちろんだが、主観を交えながらもしっかりと客観視もしている。そのバランスが絶妙だ。
そして、表舞台に出ている部分だけではなく、劇伴など裏方のお仕事にまで言及していて、映画をいろんな角度から鑑賞する楽しみを与えてくれる。
自分と比べるのはおこがましいが、私は感覚と思いつき、完全なる主観でしか文章を綴れない。それが悪いことだとは思っていないが、どうしても偏ってしまう。
この方をはじめ、プロとして活動している方は主観だけではやっていけないと思う。もちろん、プロといえども人間。そこに好みは見え隠れしてしまうだろうが、この方はそれを見事に使い分けているように感じる。わたしがそれを一番感じた記事はこちら。
否定さえも魅力的に書けるのだ。「面白くなかったからおすすめしません」ではない。最終的な判断は読み手である我々に託している。どの文章からも「まずは観て。感じてみて」というおもいが伝わってくる。実際にわたしはこの方の記事をきっかけに鑑賞した作品も多くあり、「え?これってこんなに面白かったの?」と新たな出会いのきっかけにもなった。
歯に衣着せぬ物言いもいいが、そこに愛が感じられないものも多いように感じる。「ほら。辛辣な自分かっこいいでしょ?」と表面だけをなぞってパフォーマンスしているようなあれだ。批判も大事。だけど、映画に限らず何かを紹介する時はそのバランスが大事だと思う。感想ではなく紹介なのだから。
新しい記事はいつアップされるかなぁと密かに楽しみにしていたので、久々のアップに心躍った本日。
ちなみにこちらのサイト。いろんなライターさんがいろんな目線で記事を投稿していて楽しいです。
”誘う文章”ーーその先に進むかどうかは自分次第だ。さぁ、わたし。「全集中。○○の呼吸!」となるか否か。