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バーナード・リーチ著 陶工の本

ちょっと前に買った、バーナードリーチ著の陶芸本『陶工の本』1940年出版

春に原田マハさんの『リーチ先生』を呼んで心温まり勇気づけられ、自分的リーチブームの折に手に入れた。

この本は西洋で個人陶工を目指す人々にとっては知る人ぞ知るバイブル的な本らしい。

再版され続けており、一番最近では2020年。新しいものは現代語訳されていて読みやすいらしいのですが、クラシックな装丁が気に入り、初版に近いかもしれない昭和30年刊のこちらを古書で買ったのが失敗…

古い言葉遣いでものすご読みにくいのであります…



前の所有者によるボヤキが(笑)


柳宗悦の序文から始まり、リーチによる陶芸の歴史や技法に関する話が続く。

リーチ窯での作陶日記や挿絵もあって、この辺りは味があり楽しめる。(なんと、ある年の支出と収入までが書いてある)


かなり面白かったのは巻末の『陶工の見地』という短い章だ。
超ざっくりまとめれば

● 独立してやっていく個人陶工は自分個人の制作に集中できるが、作品をたくさんは作れないので高い値段付けが必要だよ

● かといって人を雇って所帯が大きくなると組織の重荷がのしかかり、芸術家ではなく事務経営者になってしまうよ ←(笑)

● 理解とセンスのあるパトロンが応援してくれればラッキー

● 人を雇うなら学識ある人より、地元のスれてない人を雇う方が長続きするよ

● どっちにしたって独立してやってくのは色々と大変だよ

日本とイギリスの陶芸界の懸け橋となった御大リーチ氏にかかっても現実はこれだ。

今も昔も工芸家の悩みは変わらないのである。


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