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企画展 My Cups スタート

今日は激しい風雨、そして寒さに見舞われました。
とんだ初日だと諦め気分でおりましたがオープン間もなくいつものお客様。凄く楽しんで選んで下さって、その方お帰りとすれ違いにまたいつものお客様、、、
さすがにこの天候では大賑わいとまではいかない一日でしたが、少なからずとも目の肥えた“ファン”を自称してくださるお客様の心をつかめたことはとても嬉しかったです。

これまで僕が作ってきた作品の多くは無地ものでしたが、正直言うと今までずっとカラフルなものが好みでした。賑やかな柄が入ったものも好き。
この趣味は、他人によって作られたものを眺めたり手に取ったりするだけで満足しておけるものだと信じて疑ってこなかったのですが、実際に自分で始めて見るととても楽しいのです。

陶器には、まず素地としての土の色が白・赤を基本に数えきれないほどの様々なトーンがあり、そしてその素材感には不純物をたくさん含んだ荒いものからキメ細かなものまで様々なものがあります。
その上、その素地にかける釉薬にも様々な色みのトーン、質感には艶があるもの、無いもの、ザラザラしているもの、言葉では言い表せないようなありとあらゆるものが存在します。釉薬をかける前の素地に「化粧」でもかまそうものならもうそのバリエーションたるや気が遠くなるほどの数になるでしょう。その組み合わせたるやもう大勢が寄ってたかって一生かけても再現しつくせません、、、

たまにあらゆる表現は試されつくしたなどとのたまう方がいますがトンデモナイ!どんな時代にだって見たことのない表現が生まれています!

そんな組み合わせを僕の目前で出来るだけ多く再現したいと思いました。
そしてその組み合わせをのせるキャンバスにはマグカップが良いと直感しました。マグカップは日常のちょっとしたリラックスタイムの良き相棒。お茶だって一日一杯ではありませんよね?ということは一日のうちに使い手に何度も手にしていただける器です。なんとも光栄なことではありませんか。

でもそれは湯呑でも良いはずです。作りて目線からしても、ハンドル(取っ手)を取り付ければ、場合によっては亀裂が入ったり、焼成する際にハンドルの重みのせいでカップ自体が歪んでしまったりと、失敗するキッカケにもなってしまいます。

それでもボディにたった一か所パーツが取り付けられることで、そのプロポーションは瞬く間に生命力を帯びてきます。(見方によってはまるで人物が片手を腰に当てているようにも見えませんか?)

一日のうちに接する機会が多いフレンドリーな器、シンプルながら表現の幅が広い器、マグカップはそんな魅力的な創造物。「あなたに決めた!」

このマグカップをキャンバスに、あらゆるテクスチャを試してみたいと思っています。そして純粋にテクスチャのバリエーションを楽しんでいただくため、僕 熊本 象のマグカップはシンプルな円筒型へとデザインを絞りこみました。

アイデアというものは小さな支流から始まり、いくつもの枝葉が生まれていくものです。これから様々なデザインが生まれていくことでしょう。
その先を楽しんでいただくためにも、この機会にぜひ最初の一つを手に入れてくださいね。

(会期後、もしくは会期中に赤水窯 WEB STOREへの掲載も計画しています。追ってSNSなどでお知らせします。)

企画展 “My Cups”
赤水窯店内ギャラリーにて
4/29(金・祝)→5/5(木・祝) 会期中無休
open 10:00-18:00


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