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A Short Hike / インディーゲーム感想レビュー

立て続けに神ゲーに出会ってしまったのでまたまた感想を書きます。インディーゲーム発掘楽しい…!

ゲーム概要

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都会育ちな小鳥の少女クレアが、田舎の島に住むおばさんのもとを訪ねる、ファンタジー版「ぼくのなつやすみ」です。

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おばさんに島の最高峰「ホークピーク」に登ってみることを勧められますが、そのままでは険しくて登れないのであちこちアイテムを集めにいく、オープンワールド風アドベンチャーになっています。

サクサク進めれば多分2時間くらいでクリア(登頂)できてしまう、わりかしカジュアルに遊べるゲームです。 RTA ではバグ技なしで3分クリアの記録もあります。ストーリーをクリアするために頑張るというよりは、どちらかというと島のあちこちを飛び回って景色を楽しんだり、住民とのやりとりを楽しんだりがメインだと思います。(登頂したときのエンディングもまた素敵なんですけどね!!)

愛おしい住民たちとの出会い

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このゲームの魅力はなんといっても住民たちとのやさしーーーい会話や、そこで発生する素敵なサブクエストたちです。住民がもう本当〜〜〜に良い人たちしかいないです。一見いけすかない感じのキャラも、会話をしているうちに人には言えない背景があって、やむを得ずそういう立場になってしまっていることがわかってきたりします。みんな幸せになってくれ…🙏

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主人公と住民たちとの会話が絶妙に良くて、「ほらほら良い話だろ感動しろよ!」みたいな押し付けがましさがないです。なんなら無愛想なキャラも少なくないのですが、どこか愛嬌があったりあったかい気持ちになれる、「ちょうどいい」癒しゲーです。

メインストーリーの他にいちおう実績解除があって、サブクエストを網羅したり、あちこちにあるミニゲームで好成績を残したりすることでゲームが進捗するのですが、全部埋まった時には達成感よりもむしろ寂しさがありました。もう新しい出会いや会話はないのかー…と、愛おしい島での時間が急に止まってしまったような気持ち。。アプデください…。

のんびりした雰囲気を演出するデザイン

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このゲームには、島のノンビリした雰囲気を演出する工夫が随所にあるのが素敵だなと思いました。

たとえば住民たちの間には、見返りを求めるとか、モノの所有者にこだわるとか、そういう価値観がさっぱりなさそうに見えます。気前よく自分のすごく大切なものを人に貸したり、なんならあげちゃったりする人がたくさんいますし、逆にせっかく住民の困りごとを解決してあげても、ありがとうすら言ってくれないこともあります。でも別にそれでぜんぜんよくて、むしろどこかで人にした親切が、めぐりめぐって別のどこかで素敵なエピソードと一緒に帰ってくるみたいな、スローな幸せが島に満ちています。

また、このゲームにはクエスト一覧を確認するとか、マップを確認するとか、そういう基本的な機能がぜんぜん足りません。これもたぶん意図的なもので、迷子になりながらウロウロするうちに新しい出会いがあったり、少しずつ位置関係を覚えていくなかでこの土地に愛着が湧いてきたり、自然にゆったりとしたゲーム体験になります。島はそんなに広くないので、迷子になってもそのうち何とかなるし、クエストを忘れちゃってもきっといずれまた出会えるから大丈夫。みたいなおおらかさがあって、これものんびりした雰囲気の演出に一役買ってるんじゃないかなと思います。

美しい景色

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オープンワールド系のゲームで、主人公が小鳥で、題材が山となれば、もう「そういうこと」ですよね。自然豊かな島と、エリアによって変化するインタラクティブな BGM が綺麗です。

総評

心温まる素敵な時間を過ごせるゲームです。お安いしメインストーリーも短いので気軽に遊べます。気づけばすっかり島に愛着が湧いて、もっと探索したくなっている自分がいると思います…!

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