見出し画像

こぎん刺しの模様〜モドコって?〜

今日はこぎん刺しの模様についての話.

こぎん刺しの模様には伝統的な模様がいくつかあります.
その基本となる模様のことを『モドコ』といいます.
東北の方では小さいものやかわいいものに
『〜っこ』と接尾語をつけるそうで、

基っこ(もとっこ)→もどっこ→モドコ

となったようです.

モドコには40種類ほどあると言われていますが、それらには植物や動物など自然の中のものをもとにしたものが多く、こぎん刺しが農村の女性たちの手仕事であったことがここからもうかがえます.

今日はわたしの好きなモドコをいくつか紹介します.

♦︎てこな(てこなこ)
てこな とは津軽弁で蝶のことをいいます.
よく見てみると蝶が羽を広げているように見えますね.
こぎん刺しをする人の中でもこのてこなを好きなモドコとして挙げる人が結構多いように感じます.

てこな_アートボード 1 のコピー

♦︎うろこ
魚のうろこのようなモドコ.
うろこにはいろいろな種類があります.

うろこ_アートボード 1 のコピー

左の三角がたくさん並んだうろこは少し男性っぽい雰囲気を感じるのはわたしだけでしょうか...
なので夫に何か作るときはうろこを選んで刺すことが多いです.
一方、お花のように見える右のモドコもうろこと呼ばれています.

画像3

そしてモドコではないですがこの模様もうろこを変形してできた変形うろこと呼ばれる模様です.
こぎん刺しを始めたとき一番刺してみたかった模様で、名刺入れをつくりました.
今も大切に使っています.

♦︎四つこごり(四つこごりこ)
こごりとは凍って固まること、氷のことで、四つこごりは4つの氷という意味です.
刺したときに布に対して糸目が表に出ている割合(模様の密度?)がいい感じなところが好きです.
(↑うまく伝えられず...)

また、これはこぎん刺しをやっている人あるあるだと思うのですが、裏の模様もとてもかわいいのです.

♦︎竹の節
主に着物の模様の下の方に止め模様として刺されていた模様です.

note_止め模様

竹の節_アートボード 1

奇数律(1目、3目、5目…)で目を拾っていくこぎん刺しですが、竹の節は偶数律で刺されることが多いのが特徴です.
ここに載せた図案はほんの一部で、こんなにバリエーションがあるのかというくらいいろいろな種類の竹の節模様があり、わたしも写真集を見ながら勉強中です…
いつか竹の節をまとめた記事も書いてみたいなと思います.

画像4

写真は最近無性に刺したかった模様でこれも竹の節の1つです.
小さなお花が咲いているみたいで、竹の節の中でも好きな模様です.
カードホルダーにして母の日に贈りました.

モドコを上手に組合せるとまた新しい模様ができる...
まさに無限の可能性を秘めたこぎん刺し.

好きな模様を話はじめるとキリがないのでまた今度.
ぜひ自分のお気に入りのモドコをぜひ見つけてみてください.

それではまたお会いしましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?