映画「きさらぎ駅」は”怖い”より”強い”

https://youtu.be/hSv9ixsCn1k

きさらぎ駅という都市伝説が本当にあるのだそうで.。
それを元にしたホラー?映画だそうです。
以下、ちょっとネタバレもありますがざっくりと。
ネタバレ云々の映画でもなさそうですが…。

この映画で観るまで知らなかったんですが、きさらぎ駅の逸話は「きさらぎ駅という駅が存在する」だけではなくてその後の話もセットなんですね。
何とも言えない不気味なエピソードをベースにこの映画ではわかりやすくクリーチャー的なものを存在させたり、あるいはループ物のように扱っているのが面白いところで。

最初に疑問だったのは「複雑な乗り換えをしないときさらぎ駅に辿りつけないのであればエピソードに毎回登場する人物らはいったい誰なのか?」というところですね。
単純に延々と即死ルートを辿る被害者の影なのかもしれませんが、もしかするときさらぎ駅という閉鎖(ループ)空間が仕掛けた疑似餌のような存在だと想像したら面白かったり(そこまで想定してるかな?)。

もっとホラー的なものを想像していたのに蓋を開けてみると二周目(サトエリから話を聞いている)恒松祐里演じる堤春奈の異様な強さのせいでホラーとしてのバランスがおかしくなり、それがこの映画を異様なものにしてる。

ホラー映画は怖がらせる方と怖がる人がセットでホラーなんですよ。
どれだけ怖そうなものが登場してもそれに立ち向かう時点で観客の怖さは半減する。
ゲームでも対抗できる手段がある敵は怖くないですが対抗手段がなく逃げるしかない敵というのは怖いもので。
ところがこの主人公、いくら未来を知ってるからっていきなりナイフ奪って思いっきり刺すわ、クリーチャーに関しては初見のはずなのにそれほどビビらずに立ち向かうわ。
生きる力が強すぎて「怖い」より「強い」が前に出てしまう。
最後の仕掛けに関しては、あの選択(棒で殴りかかった)をした時点で腑に落ちてしまった。
あそこだけ急にキャラ変した感じもあるんですが考えてみれば合って間もない思い入れのないJKを天秤にかければあの行動は必然なのかもしれない。

意外とホラーが苦手な人でも行けそうなホラー?でした。

★★★☆☆

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