株式会社ローカル・インキュベートの ”やりたいこと”
はじめましての方も、馴染みの方もこんにちは!株式会社ローカル・インキュベートの末永玲於(すえながれお) と申します。今回のnoteでは、僕が株式会社ローカル・インキュベートを創業しようと思ったいきさつや、そのVisionについて書かせていただきます。
「関係人口」に感じる可能性と課題
前回のnoteでは、「関係人口創出」という課題に出会った経緯や、取り組んだ3年間について記事にさせていただきました。
その中で、「関係人口」に可能性を感じる一方で、その問題点についても感じました。
確かに、日本全体が人口減小する中で、移住・定住にもっていくのではなく、地域に関わる人口増加に照準を絞ること。人同士のネットワークを作ることで経済的価値あるいは社会資本的な価値を生み出していくこと。これらの『関係人口創出』は、人口の自然増が難しい地方社会にとって有効な切り口です。
しかし現状、「関係人口」がホットワードであるがゆえに、「テレワーク」も「二拠点居住」も「交流人口」も全てひっくるめて「関係人口」としてしまっているので、
1、事業のペルソナが見えづらい
2、彼らがどのような感情で地域に関わろうとしているのかぼやけている3、国の予算ありきで今は盛り上がっているが、予算がなくなった時点で持続しない事業が多い
このような問題点を感じるようになりました。
そこで、「関係人口」という発想をさらに深堀りし再定義をした上で、『関係人口創出』が地域社会にとってプラス効果を生み出していくビジョンを明確に示すことが必要だと思うように。
新たな人口流動モデル
『ローカル・インキュベート・エコシステム』
そこで「関係人口」の概念をアップデートするビジョン、「地域社会で人口流動とチャレンジを生み出す”共の循環系”」=『ローカル・インキュベート・エコシステム』を提唱します。
ポイントは、
曖昧だった語義を関わりの濃度で区分
段階ごとにぶつ切りではない、各段階が関わり合う”エコシステム”
⑴『ローカル・インキュベート・エコシステム』の段階
「関係人口」で言われる”関わりしろ”を『ローカル・インキュベート・エコシステム』ではこのように区分します。
①地域との交わりが生まれる(交流人口)
僕のこれまででいうと、初めて都内のイベントで村山市の方々に会い、遊びに行った段階。
②地域が好きになって通う(ファン人口)
二拠点居住やワーケーションなども当てはまります。
僕で言えば、月一で通ったり、勝手に村山イベントをしていた段階
③自分との好きと公益性を掛け合わせた単発のプロジェクトを行う(プロジェクト人口)
僕で言えば、初めて「関係人口創出事業」を受けて、耕作放棄地のプロジェクトをした段階。
④社会性/公益性/事業性(マネタイズ)という視野を持ち自身の価値を発揮(地域型アントレプレナー)
僕で言えば、現在。今までの取り組みを持続可能にし経済基盤を作るために、事業化を進めている段階。この段階では、「持続性」「マネタイズ」がキーワード。
⑤事業をシステム化(実業家/クリエイター/アーティスト)
システムとして安定する段階。
⑥コミュニティーマネージャー/コンサルティング/インキュベーター/ファウンダー(伴走・支援者)
資金/人/情報が絶え間無く流動するように、さらに強固なインキュベート・システムが整備される。
このように”関わりしろ”を段階に分けて考えることで、既存の「関係人口」とさらに深い関係性を作るための導線を把握したり、新規の「関係人口」を獲得したい際に、どこに政策的力点をかけるか把握できます。
⑵エコシステムという発想
そして、『ローカル・インキュベート・エコシステム』にとって大事な発想は、人口流動の流れが単線でなく、エコシステムであるということです。例えば、④地域型アントレプレナーが増えれば、その人のサービスや人柄に集う①交流人口や②ファン人口が増えたり、挑戦を後追いする他の④地域型アントレプレナーが創出されたりします。また、③プロジェクト人口が数人いる土壌がなければ、事業のタネが生まれずらいので、④地域型アントレプレナーも出現しづらいです。
このように、各段階が相互連関しあって、少しずつ地域のエコシステムが育っていくモデルだと考えます。
『「ローカル・インキュベート・エコシステム」を社会実装する』
そんな思い込めて、
2021年3月に株式会社ローカル・インキュベートを設立しました。
株式会社ローカル・インキュベートは、どんなことをしていこうと思っているのか、次回のnote以降でご紹介したいと思います。
今回も、最後までお読みいただきありがとうございました。
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